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異世界に来たみたいだけど如何すれば良いのだろう  作者:
第二章 異世界で男爵になるみたいだけど如何すれば良いんだろう?
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第363話 食事をしてからぷかぷかさせないと流石に寝ません

 石造りの浴場はきちんと乾燥している。窓は開けていたが雨なので、どうかなと思ったがきちんと乾いていた。これでカビに悩む必要は無さそうかな?

 タライを用意して、お湯を生む。タロがカツカツと石畳の上を歩いて寄ってくる。


『まま、ぬくいの?』


『温いのだよ』


『ぬくいの、すき!!』


 タロが用意している私の足元に体を擦り付けてくる。しっぽはもう、すごい勢いで振られている。


 雨に濡れて、ちょっと湿ったタロをタライに浸ける。もう、分かっているので浸かった瞬間に四肢を広げてぷかぷかし始める。


『まま、もみもみ?』


 マッサージをご所望なので、ふにゅふにゅ、くにくにと全身を揉んでいくと、縁に乗せた顔が蕩けそうな顔になる。全身をマッサージしながら、お湯で洗い、最後に頭、顔まで洗う。まだご飯を食べていないので、今日は寝るところまではいかない。


『おきてるの!!』


 一式洗って、体温も上がったので、布で拭ってブローする。

 さっぱりしたのか、後ろに下がってヒメに場所を譲る。脱衣所のフローリングまで戻って伏せて待っている。


『ぱぱ、ぬくいの、はいる?』


 ヒメも嬉しそうにしっぽを振っている。


 タライに新しいお湯を生み、ヒメを浸ける。ヒメも慣れたのかすぐに四肢を弛緩させる。

 もにゅもにゅしていると、嬉しいのか、ばしゃばしゃとしっぽがお湯の中で揺れる。


『ぱぱ、ぬくいの、きもちいい』


 ほわーっとした顔をして、縁に顎を乗せている。ヒメも同じく全身をマッサージしながら全身を洗っていく。どうしても雨に濡れて乾くとちょっと臭い。その前に綺麗に洗って乾かしちゃう。

 頭も顔も含めて全身を洗い終わったが、ヒメも今日は起きている。


『ねないよ』


 ふふんと言う顔で縁から顔を出している。まぁ、ご飯食べたらそのままぐっすりかな。


 ヒメも拭って、ブローする。乾いたら、てくてくとタロの横に並んで伏せる。


 外で待機している使用人に布を渡し、二匹を抱える。


 部屋に戻ると、まだリズは戻って来ていなかった。箱に入れると、二匹共丸くなってくわっと欠伸をする。そのまま暫くすると、微睡み始める。結局寝るのかと思いながら、毛皮をそっとかける。


 夕ご飯まではまだ余裕が有るので、書類を広げて、閲覧を進める。今日決めた大方針に関して、その下の方針策定及び経営戦略への落とし込みを進める。


 燭台の蝋燭に灯りを点す頃に扉がノックされる。応答すると、食事の準備が出来たとの事だ。


 食堂に入ると、もう、皆が席に着いていた。

 私が席に着いた瞬間から配膳が始まる。


「東側の商人はもう、ここで荷を降ろすのが普通になっているようです。ワラニカ側の商人も『リザティア』自体を輸送拠点として認識し始めています。飯場の購買で聞く限りは最近徐々にその認識が浸透していますね」


 ロットが食事の合間に報告してくれる。元々、ハブになる予定だったので、それは良いのだが、気の早い事だなとは思う。倉庫街に関してはまだ出来上がっていない。土地の割り振りは終わったが、建物がまだだ。これもさっさとゴーサインを出してしまうべきか。倉庫自体は作るのに、そこまで時間がかかる事では無い。商工会案件かな?


「研究所の先行調査員と会いましたわ。どうも森の調査を正式に依頼しはりたいゆう話です。もう少し先にはなると思いますけど、きちんとした使者が来る言う話です」


 チャットは研究所時代の人間と会ったのか。森の資源調査もしないといけないので、研究所が入ってくれるなら、ありがたいかな。植生辺りは調べて欲しい。


「商家上がりの貴族が徐々に注目はしているわね。見覚えの有る略式紋章の馬車が停まっているのを見たわ。あの辺りはもう少し経ったら正式に挨拶来るかと思うわよ。リズの教育、早めに済ませなさいよ」


 ティアナは貴族周りの動きを見てくれていたようだ。その辺りは疎いので本当に助かる。リズの貴族夫人教育か……。せめて挨拶程度は問題無く処理出来るまでは教育してもらうか。


「鍛冶場に関しては、正式稼働中だな。釘や日用品は現場で作ってしまった方が早い物も有る。各設備も見てきたが、稼働に問題は無い。ネスが来たら、本格的に町の鍛冶屋として稼働は出来るだろう」


 ドルは予定通り、鍛冶場を見てきてくれたようだ。


「設備に不足は無かった?」


「もう既に、町作りに稼働している設備だからな。不足分も補充されている。すぐにでも動かせる状況は出来ている」


 ふむ。なら問題は無いか。


「明日だけど、天気がどうあれ、一回町を巡ろうかと思っている。森を見てもらおうかと思ったけど、先に町の稼働状況と歓楽街側の開発状況を知らないとどうしようもない。二転三転して申し訳無いけど、付き合ってもらえるかな?」


 そう聞くと、皆が頷く。


「んじゃ、朝ご飯が終わったら、動こうか。今日は、もうゆっくりしてもらって良いよ」


 食事を終わらせて、部屋に戻ろうとすると、タロとヒメの食事を渡される。


 リズと一緒に部屋に戻り、タロとヒメに食事を与える。食べ終わったところで、歯磨きをする。ヒメも気に入ったのか、ずっと恍惚とした顔をしている。

 箱に戻すと二匹共、本格的に眠り始める。


 私達も歯磨きまで終わらせて、風呂に順番に入る。風呂の後片付けも使用人がやってくれるので、若干手持無沙汰だ。まぁ、今までが自分でやり過ぎていただけかな?


 ほかほかのリズを布団の中で抱き枕にして、温もりを味わう事にする。


「何だか、ヒロ、甘えん坊?」


「今日は流石に疲れた。ちょっとは癒されたい」


「ふーん。まぁ、こんなので癒されるなら良いんじゃない?」


 今日の行動を雑談に話していたが、疲れが出てきたのか、眠気が襲ってくる。今日は、もう寝ちゃおうかな。そう思って燭台の蝋燭を吹き消す。天気が悪く、いつもより暗い部屋の中で悪戯もせず、穏やかに眠りに落ちていく。

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