職員室に行こう!
「クソッ……敵の数が多すぎる…なんだと!?あれは体育教師…。なに!?国語教師まで…。」
「早く…入らない?」
今、純也と麻夜がいるのは職員室の前の廊下である。加納高校の職員室は中の様子がわかるように全面ガラス張りなのである。そして純也と麻夜は壁に体を隠し顔の半分だけを出しガラス越しに職員室の中を覗いていた
「まて!むやみに近づくな…今、入ったら取り返しのつかないことになるぞ!確実に首を落とされる…」
「いや!そんな職員室あるか!先生たちのことどう思ってんだ!」
麻夜が汗を滲ませ言うと純也はツッコミをいれる
「貴様!大きな声を出すな!気づかれたらどうするんだ!」
麻夜が自分の口の近くに一本指を立てて焦ったように言う
「大丈夫だよ!」
言って純也が職員室の扉のノブに手を伸ばす
「ヤメロォ!!!!無理矢理開けたらダメだ!封印が解かれ取り返しのつかないことに–––」
「ならないよ!」
麻夜が両手で純也に止めに入り大声をだす
それに対して純也はまたもツッコミをいれる
「どうした!お前ら」
それに気づいたのか体育教師にして純也の担任の立花勝彬が扉を開け、声をかけてきた
『あ……』
それに気付き2人で気の抜けた声を発した
*
「部活がつくりたい?」
「はい…」
「人数は?」
「ふ、2人…です」
「2人?」
そんな風に勝彬先生話し合う
勝彬先生は自分の職員机の椅子に腰掛けている
純也と麻夜は対するように立っている
そして純也は疑問に思う
「なぁ…なんで黙ってるの?」
「………」
そう、勝彬先生に喋りかけられてからいきなり麻夜が黙り始めたのだ
顔を俯かせ手を後ろでもじもじさせている
「んーお前らの自主性は認めよう。しかし……加納高校は……なぁ…生徒会が…」
腕を組み少し悩ましげに顔を歪める
それを聞いて顔を俯けていた麻夜が少し肩をビクッとさせる
「…生徒会?」
純也は意味がよく分からず呟く
「まぁ…加納高校は生徒会が絶対だから…な」
勝彬先生は汗を滲ませ頬をポリポリとかきだした
「それに…人数は最低5人は欲しいぞ」
「5、5人ですか!?」
それを聞いて麻夜がいきなり声を上げる
周りにいた先生たちが一斉にこちらに視線を向ける
それに気づいてまたも麻夜が俯向く
「…5人揃えば部活はつくれますか?」
純也はそんな様子を見てすぐさま自分が声を出さなければと思った
「いやぁ…最終は生徒会の判断だ…」
勝彬先生が言いにくそうに言った
「え?生徒会の判断ですか?」
純也は勝彬先生に問う
「ぁあ。そういう事だ」
「あなた達はッ!!…」
その答えを聞いていきなり麻夜が声をたからげる。
そして途中で声を発するのを躊躇して顔を赤らめ、スタスタと職員室を出て行ってしまった
「……え?」
純也はそれを呆然と見ていた
いきなりすぎてわけがわからない
「あっ!」
そして不意に追いかけなければと思い体がやっと動く
「せ、先生ありがとうございました!し、失礼しました!」
言って職員室をでて麻夜を追いかけるように廊下を走り出した
ども!魔王さんです!
5話ですね
いやー更新が遅れてしまってすみません!
忙しくてw
今回は純也くんの妄想がなかったのですがまぁ良いでしょうw
6話でまたお会いしましょう!無自覚英雄と絶対戦闘の14話でも会いましょう!
では、また!サヨナラ