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これが僕の妄想

僕はイケメンだ スタイルもいいし 頭もいい それに加えスポーツ万能

この僕がモテないはずがない

僕に喋りかけられた女子は皆、僕の虜になる。

いや、喋りかけなくても虜になってしまう。

女子だけではない男子だって虜にできるだろう


「はぁ」

与美あとみ 純也しゅんやは大きく溜息を吐いている。

「僕は、なんてバカみたいな妄想をしてるんだ」

自分に言い聞かせるように小声で言う。

純也しゅんやは今高校の自分の机にいる。教室の入口とは逆の窓側の方の黒板から一番遠い最後尾の端っこの席だ。

純也しゅんやが通っている高校は大阪府にある加納高校かのうこうこうと言うところである。

実は純也しゅんやは友達があまりいない、と言うかいない。なのでこうしてホームルームが始まる15分前から1人で席に座っているのである。

朝なので教室の入り口がよく開いたり閉じたりしている。

生徒達が朝から昨日のテレビの話やゲームの話などで盛り上がっている

「はぁ」

その光景を見て再び大きな溜息を吐いた

とその時不意に前方から可愛い少女の声が聞こえる

「ねぇねぇ」


「なんだい?可愛い俺の子猫ちゃん」

「えっ?子猫ちゃんなんて…私、照れちゃう」

純也しゅんやが口説くように言うすると少女は頬を桜色に染めてすこし目をそらすように言う。

「ようがあるんだろ?悪いが今夜は空いてないぜ!他の女の子の相手をしないと」

「そ、そんな!私、こんなに純也しゅんやくんのこと好きなのに!……どうして」

「ごめんな!でもこれも君のためなんだ」

「え?」

「今日他の子の相手をすると君と過ごす時間をもっと長くすることができるんだよ」

「ほ…ほんと?」

純也しゅんやが慣れたようにペラペラと妙にカッコいい声で喋っている。

「ほんとだ!だから君との時間はまた今度!お楽しみは最後までとっておくもんだろ?」

「う…嬉しい!やっぱり私、純也しゅんやくんの事大好き!」


「あ、はい!な、な、んでしょうか!?」

純也しゅんやは慌てて大きい声で返事をする。ついでに椅子から勢いよく立ち上がってだ

「はい?」

少女がその姿を見て怪訝そうに眉根を寄せる

「…え?」

純也しゅんやはすこしパカーンとなる

「何ですか?私この子を呼んだんですけど」

少女は純也しゅんやの席の前に座っている女の子を指差して言ってくる

「あ、そ、そうなんだ。ごごめんなさい!勘違いしちゃって」

純也しゅんやは何度も頭を下げて謝る

「え、別にいいですけど……なにこの人気持ち悪。真由美あっちいこ」

ちょっとひいたように言ってから少女は純也しゅんやの前の席の女の子の耳元で囁くように言って2人で何処かへ行ってしまった。

「くそ!!」

純也しゅんやは拳を机に思いっきり叩きつけて叫んだ。

すると一斉にクラス中の生徒が純也しゅんやの方に視線をやる。

「あ…」

純也しゅんやはそれに気づいてゆっくりと椅子に腰掛けた。


また妄想をしてしまった。女子があんな簡単におちるはずがない。まず僕に話しかけてくるはずがない。まぁ本当に話しかけてこなくてちょっと心が折れたのだが…。

なんだよ子猫ちゃんって恥ずかしくないのか僕は…。


僕は妄想癖がある。半ば無意識の内に妄想が浮かぶのだ。

僕は顔はカッコいいわけでもないし勉強とかも普通だしいや、むしろ悪い方だし。スポーツも全然得意じゃないし。ついでに言えばアニオタである。妄想の純也しゅんやとはまさしく真逆の存在だ。

女の子ともろくに話せないからさっきみたいに緊張してうまく言葉が出ないし


「はぁ…本当にどうしたら」

机にヘタレこむようにして呟く

「大丈夫ですか?」

そうしているといきなり背後から声をかけられる。声の主は多分女子である

またどうせ僕に声をかけてきたんじゃないんだろうと思ったが一応背後を見る。

「なっ?」

だが誰もいない。とうとう妄想が悪化して幻聴が聞こえるようになったのかと思い悲しくなり顔を戻した。

「こっちですよ!」

すると前方に少女がいるのである。さっき背後から聞こえた声と同じ声だ

「瞬間…移動?」

目を見開くように言う

「いえいえそんな事してませんよ」

少女は右手を顔の前で横に振って言う

そして続けてくる

「さっきから声かけてもなかなか振り向かないから前にまわってみただけです」

「ぁあ、あそうなんだ……で、な、何の用?」

純也しゅんやは慌てたように顔を赤く染め言う

「ちょっと話がありまして」

少女がちょっと言いにくそうに言っている。

これは妄想かと思ったが違う。現実だ

確かな証拠はないが妄想の純也しゅんやがこんなに慌てたように喋ったりしないからだ。

「は、はな、し?ぼ、僕に?」

現実で純也しゅんやに話しかけてくる女の子がいるとは信じがたいが、今それが目の前で起こっているからには信じるしかあるまい

「はい!では、聞いてくれますね?」

少女が神妙な顔で言ってくる

「…う、うん」

純也しゅんやは自信なさげに頷いた





はい!こんにちは!魔王さんです


【無自覚英雄と絶対戦闘】と同時連載を始めました。

なぜか書きたいと思って書きました。暇つぶしです


しかし、僕はチートな主人公も好きなのですがやっぱり平凡な方が好きですw


ちょくちょく時間があるときに更新します


では【無自覚英雄と絶対戦闘】の12話かこれのれ2話で会いましょう

魔王さんでしたーさよならーー

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