結菜と怜(お嬢様×下僕(?)*超短め*R15)
短いです!1100字。そして微エロ。苦手な人はご注意下さい。
「う、わ」
怜が扉を開けた直後。
片手はドアノブを握り、もう片方は扉のすぐ横の壁に置いたまま。両手を広げた状態の怜の胸元めがけて、結奈は思い切り突っ込んだ。予想外の衝撃に、なんの身構えもせずにいた怜の体はそのまま後方へ倒れ込み、怜は尻餅をついた。もちろん、怜に抱きついた結奈の身体もろとも。
「結奈さん?」
未だ状況が把握しきれない怜は、困惑しつつも彼女の名を呼ぶ。それに応えようとしたのか否か、結奈は顔を上げて怜の瞳を覗き込んだ。
「あの、なにを……」
何も言わない結奈に、再び怜が声をかけるが、結奈はそれも無視して、目の前にさらけ出された彼の白い首筋に顔を埋めた。部活から帰って間もないからだろう、汗と土の香りがする、怜の、匂い。
少しベタつくそこに、結奈はそっと舌を這わせる。
「っ…………」
と、怜の体がビクンと微かにはねた。顎の下辺りから鎖骨までを、舌先ですすすすす、となぞり、鎖骨まで行き着いたところでちゅ、と音を立てて口を離す。
「怜」
上目遣いで怜の表情を窺うと、彼は常には見たことのないほど頬を赤く染め、そっぽを向いていた。何かに耐えるように寄せられた眉間は艶っぽく、結奈は惹かれる様に彼の名を呼んだ。
「怜」
「……はい」
背けられていた視線が結奈へ戻ってくる。それが嬉しくて、結奈は怜の口の端ぎりぎりにちゅ、と軽くキスをした。
「ゆ、なさ……」
はあ、と洩れる吐息がこれまた色っぽく、女の自分よりも綺麗だと結奈は思った。それまで怜の背中に回したままだった手を一旦解き、右手を彼のネクタイに移した。シュル、と心地良い音を立ててネクタイが外れる。青と銀のボーダーのそれを、しばし考えた後怜の両手に絡め拘束具の替わりとした。自分が縛られることに少しの抵抗をしたものの、思ったよりもあっけなく怜は両手を差し出してくれる。もっとも、怜と結奈の関係では逆らうことなど許されないのだが。
「怜、服脱がしていい?」
言いながらYシャツのボタンを外していく。元より返事など気にはしていない。怜は結奈の玩具。結奈の言う事に逆らう権利など、彼にはありえない。特別頭がいいというわけでも、容姿が優れているというわけでもない、他から見ればただの小娘にしかみえない結奈は、しかし、大企業を経営する父という後ろ盾を持っていた。六歳のとき、留守がちな両親が一人ぼっちの娘に与えたのは、会社の部下の息子である怜という玩具だった。見目麗しく、頭脳も明晰な少年は、たった六歳で同い年のなんのとりえもない少女の奴隷となる。
「うあ……」
そっとズボンの上から膨らみを撫でると、怜は苦しげに呻いた。
その様子に満足げな笑みを浮かべて、結奈はゆっくりとズボンのチャックを下ろしていった。