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願望

「良かった、大人しくしてましたね」


「社長に向かって口の利き方がなってない」


「……はるさん、私は誰ですか?!」


「東堂さんって呼ばれたい?」


渡瀬は心底安堵した表情をして笑った。


私は渡瀬にキスをした。


「はるさん、私は渡……」


何度もキスをしてたら、渡瀬の方から舌を絡めてくれた。


「大丈夫、渡瀬と思ってキスしてるから」


渡瀬が嬉しそうに微笑んでて、こいつ硬いやつだと思ってたけどこんな可愛い顔出来るだってちょっとびっくりした。


「何しに行ってたの?」


「あぁ、真島さんの奥さんに会いに」


「え?なんで?」


「前おかしかったじゃないですか。薬キマってなくて良かったですよ、ちゃんと確認取れました」


「なんの確認よ」


「旦那さんの写真を見せてもらったんですけど、この間の缶ビールのおじさんじゃなかったんですよ」


「え、だからそう言ってたじゃん、あのおじさん。真島さんですかー?って聞いたら違うって」


「だからそれがおかしいんですよ!私たちは確かに真島さんの奥様の自宅に行ったんです。そこに出てきた彼が真島さんでないとすると、彼は一体誰で、真島さんはどこにいるのかって話です」


「うーん、親戚のおじさんだったとか?」


「……あぁもうっ。真面目に話してください、真島さんに会いたいと言ったのははるさんですよ。そもそも親戚のおじさんだったとして、真島さんですか?と聞いたら、今いませんとか言いませんか?」


「確かにね」


「あの……会う気あります?」


「ん?あるよ。あるけど、渡瀬ももうあの女に関わるのやめてよ。私とあの女の関係を止めてたって病室の前で言ってたじゃん。東堂さんが引き離したがってたんでしょ?確かに真島さんに会いたいって言ったけど、もういいよ」


「いきなりどうしたんですか?」


「なんか昨日のセックス良かったなぁと思って。もっかいしない?今度はちゃんと渡瀬だと思って抱かれるからさ」


「しません」


「……そっか。そういやさー、真島さんとのセックスですごく気持ちいいところに当たる所があって」


「……聞きたくありません」


「聞いてよ。でね、翌朝に後ろから抱きついてさ、恥ずかしいんですけど一つお願いしていいですか?って言ったのね。で、『昨日のアレ、すごく気持ちよかったからもう一回してください』って言ったの。そしたら、『もうそんな体力ないわ、無理』って言って洗面所行っちゃったの。そこまでついて行ってまた後ろから抱き締めて、コンタクトつけてる裸の彼の背中にキスしながら、あぁ……だめか…って諦めたの。寂しいよね」


「……しましょう」


「あー、ちがうちがう。別に責めるつもりでこの話したんじゃないよ。そういうことがあったなぁって思い出しただけ」


「思い出させたのは私です」


「責任取るかのように抱かれたくないよ。ただ、昨日のセックス、良かったよって私が思ってることは伝えたから」


「でも……泣いてたじゃないですか」


「あ、それ触れちゃう?」


「いえ、すみません。ただ私も、すごく、良かったです」


「そっか、そっか」


「ずっと望んでたので、いい思い出になりました。……さて、帰りましょう」


ずっと望んでたのか。

やっと抱けたーって感じなのかな?

真島さんの時の、やっと抱かれたーみたいな。


今まで渡瀬の気持ちは、正直見て見ぬふりをしてきたけど、たまには東堂さんを思い出して抱かれてやってもいいかーと思った。

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