森の死霊
イノセントに連絡を取り○○村にギルド手配の馬車に揺られて3時間かけて来た。
「これ冒険者ギルドから依頼受注証明書です」フェナが村長に書類を手渡す。
一応フェナが受注した事になっている。
セリスは知らないがフェナはAランクの冒険者だ。
「おおっ!お待ちしておりました」Aランク冒険者登場に嬉しそうな村長さん。
「あの?村長さんに質問があります」セリスが手を上げる。
「何ですかな?お嬢様」
「この村の名前、本当に○○村で良いんですか?」
「良いんですよ、中々個性的な名前でしょう?」
「・・・そうですか」
マジで正式名称が「○○村」だった。
「ちなみに隣村が「〒〒村」なんですよ」
「嘘つけ」
とりあえず現場の石切場に案内してもらう。到着した途端に霊視を発動して唖然とするセリス。
いるわいるわ死霊が・・・石切場全体にみっちりいるわ死霊が。
「これなんなん!どう言う事?」セリスがフェナに尋ねた瞬間!
「エクサホーリー!!」いきなり最上位浄化魔法を死霊にぶちかますフェナ!
オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ・・・・
フェナの一撃で大半の死霊が成仏してしまった。
「はっ?!つい!」聖女の時のクセが出てしまった様だ。
「つい!じゃねぇよ!エグい魔法を使うな!
てか、あんた本当になんでカターニア公爵家に仕えてんの?!」
《おい!最上位聖女は反則だろ?!》生き残った?死霊が猛烈に抗議して来る。
「すみませんでした、いや反則ってなに?」
《一応内容は「お説得」だろ?!空気読めよ!苦労して説得する流れだろ?!》
「重ねてすみませんでした。じゃあ、説得を始めます」
《淡々としてんなぁ嬢ちゃん》
「死霊さん達は何でここに集まってるんです?」
《ここはパワースポットだからな、燃料補給してんだ》
「なるほど、それで何で石切場の増築に反対なんですか?」
《増築するとパワースポットの効力が落ちるからだな》
結構切実な問題だった・・・問題なのだが・・・腑に落ちんセリス。
「死霊さんは成仏をしないんですか?」
《成仏すると女風呂覗けないからね》
「よし!フェナ!もう一回エクサホーリーだ!蹴散らせ!」
「エクサホーリー!!」
おおおおおおおお??・・・おおおお・おお・・・・・・・
覗き魔の死霊は滅びた。ってか、フェナの聖力はどうなってんだ?
それからセリスは「死霊さんが成仏しないのはなぜ?」と死霊に尋ねて回る。
《そりゃ女の着替えを覗きたいから》「エクサホーリー!!」
《死霊だとスカートの下から覗きたい放題・・・》「エクサホーリー!!」
《僕は可愛い幼女の着替を・・・》「エクサホーリー!!」
《俺はどっちかと言うと男の・・・》「エクサホーリー!!」
《私は死んだ彼女とここで約束を・・・》「エクサホーリー!!」
「フェナちょっと待て!今、結構まともな理由じゃ無かったか?!」
「あっ・・・つい」
「・・・まぁ、やっちまったのは仕方ない、次!」
こうして全員に聞いて回ったがまともな理由だったのは1人だけだった・・・
それもフェナが問答無用で消してしまったが。
森は完全に浄化された。・・・・・・・・もちろんフェナ1人の力でな!
「村長さん・・・」
「はい・・・」
「任務完了したから金を寄越せ」
「はい・・・」
こうしてセリスは200万円相当の金貨をゲットしたのだった。
自分では何もしてないが部下の力は自分の物、自分の力は自分の物だ。
本日の投稿はここまでです^^)/
沢山の方々に読んで下さってありがとうございます。
続きは明日からやります^^