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ポインセチア・ノート  作者: 紫音
二章:雷鳥の騎士
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第四十九話「ニゲラの過去:予言の忌み子」

大変お待たせしました。

執筆が進まなかったのも有りますが、原稿がめちゃくちゃになるトラブルがありました。

書いた覚えの無い、変な単語や意味の無い文字の羅列、文章が消えていました。


今現在、原因は分かりません。

もしかしたら、スマホで執筆してる時に画面を消さずにポケットに入れてた事による誤作動かもしれません。

何度か私自身、文章を見直してますが、もし何か変な文字の羅列が有りましたら報告して頂けると幸いです。



4月4日。

僕とマントを被ったカルミアは城から南に少し離れた学園に来ていました。

アイリス国立学園、この国で唯一の学園です。卒業した者は、この国でかなり良い地位を約束されます。


「さあ、着いたぞ」


「うわぁ!凄い綺麗だね」


学園の外装は79年前から続いてる学園とは思えない程に明るく、屋根も一階から見ても新築の様に綺麗でした。通う生徒の制服も、アイリスの花みたいな鮮やかな色合いをしています。

僕がこの学園の全てに惚れ惚れしていると、一人の生徒が僕達を見て足を止めました。


「……」


その視線は何処か怖かったです。これまで路地裏で生活した時にも煙たがる目線を向けられた事が有ったけど、それよりも遥かに冷たい目線です

まるで、親を殺されたかの様に。


そして、それが一人だけでは有りませんでした。

窓から覗く生徒も、先生も、全て。

カルミアもそれに気付くと、彼らを凝視しました。カルミアと目が合うや否や、一目散に逃げました。


カルミアは静まり返った外で、一言呟きました。その声は何処か冷徹でした。


「また、アイビーか」



「――匿名の手紙が来ましてね『ニゲラを入学させるな。災いが学園に降りかかる』と」


「馬鹿らしい。貴様ら、教師の癖にそんな手紙を信じるのか?」


「しかし、アイビー氏が大臣に送った手紙も有りますから」


僕は廊下で、カルミアと学園長の話を聞いていた。何者かが、僕の事を悪く書いた手紙を送りつけたらしい。この前の事も有るのを考えると、きっとアイビーの仕業に違いない。


なんで、僕の邪魔ばかりするんだろう。本当に、腹が立つッ……!


「学園長殿は、何でも知ってるな。どの大臣だ……?ん?」


「貴女――失礼、女王様には関係有りませんよ。それに、大臣と繋がっていたとして、困るのは私ではなく()()()でしょう?」


学園長が、嫌みったらしく言うと。カルミアは不気味な位に静かになりました。別に野次を飛ばしてい訳では無いけど、壁越しから痺れる様な静けさが伝わってきました。


「……本当に何でも知ってるな。だけど、どうか、どうか……この通りだ」


「……」


カルミアが何をしたかは、知らない。学園長のため息を聞こえてから、何分位かは二人とも無言でした。

そして、暫くして学園長は「鬱陶しい……、わかりましたよ。許可しますから」としんどそうな声を上げました。



「カルミア、何故前髪汚れてるの?」


帰り道、カルミアの髪に砂が付いていました。カルミアは、気づいた途端に無表情で払いました。先ほどから、カルミアの表情はやけに淡白でした。


「ああ、たまたまだ。気にするでない」


「……カルミア、さっきからどうしたの……?」


「いや、何でも無いぞ。うむ」


そう言うわりには、カルミアの表情は何処か暗かったです。僕がカルミアを心配しながら見ていると、カルミアは何度か溜め息します。


城に着くまでこんな沈黙が続くなんて、僕には耐えられない……。僕は勇気を持って口を開けました。


「そんなに、大臣と仲悪いの?」


僕の問いかけを聞いた途端に、カルミアは固まる様に止まります。そして、一瞬だけ戸惑う様な表情を見せました。しかし、直ぐにカルミアはいつもの凛々しい表情に戻り言いました。


「貴様には、関係無い。気にするな」


「いや、話してよ……」


「本当に、気にするな」


カルミアは目を逸らしながら、頑なに話してくれません。僕に見向きもせず歩き始めました。

まるで、僕だけ疎外されてる気がして、僕はモヤモヤしていました。


そして、この時、アイビーの顔がふと思い浮かんでしまいました。前々から、アイビーとカルミアの関係が不愉快だった僕は、思わず言ってしまいました――。


「アイビーが相手なら、答えてくれるの!?」


僕の言葉に、カルミアは振り向きました。その表情は、何とも恐ろしいものでした。

怒り――というより、何処か違う感情を抱いている様な感じです。

そして、僕を怒鳴り付けました。


「いい加減にしろッ!!!」


「ひっ……!」


僕は思わず、縮こまる様な感覚に陥りました。カルミアに怒られた事は有るけど、ここまでの怒号を受けるのは初めてだからです。恐怖のあまり、僕の目は潤み始めました。

カルミアはハッとすると、深呼吸をし僕に言いました。


「……、アイビーだの何だの。貴様は、私を一人占めしたいだけであろう」


「ひ、一人占めだなんて……。僕は、カルミアの役に立ちたいんだ……」


カルミアはゆっくりと、僕に近づきます。そして、正面に立つと、僕の目をしっかりと見つめて問いかけました。


「貴様に問おう。何故、我の役に立ちたい?」


僕は口を(つぐ)みました。

カルミアが好きだから、認めて欲しい。


そんな事、言えない。

もし、言ってフラれたら。

アイビーに居場所を奪われたら……――。


怖くて言えないです。


すると、カルミアは呆れた表情を浮かべながら言いました。


「先程の我が言った事が全てであろう。馬鹿たれが」



「あはは!災難だね~」


「笑えないよ……」


始めてパセリと会ってから、何度か路地裏で会って仲良く話してました。大概内容は、互いの家庭についての話でした。そして、今日は僕が先日の出来事について話していました。


「でも、学園に入学かー。羨ましいね」


「えへへ……」


「あの学園って、様々な部活動が有るらしいけど、クローバー君は何入るか決めてるの?」


部活動。

そう言えば、そんなのが有るんだっけ。カルミアからたまに聞いた事が有る。学園の授業以外で、生徒達が集団になって運動や趣味、勉学を学ぶ活動――だっけ。

(カルミアに怒られた事はともかく)入学出来る事に胸を躍らしていて、すっかり忘れてました。今の所、入りたい部活なんて思い付かないかったです。



そう言えば、演劇部が学園には有るんだっけ?カルミア曰く『アイビーは演劇部だったが、演技が棒読みでかなり酷かったな』とか――。


待てよ?

もし、僕が演劇部に入ってアイビーなんかより活躍出来れば、カルミアは僕をアイビーより好きで居てくれるのでは?

それに、以前ーー


『――まあ、良い。いつか格好いい姿を舞台で見せておくれ。そしたら、私の名前である花束を渡してあげよう』


僕が「演劇したい」なんて口を滑らしたからだけど、カルミアにそんな事言われた事も有った。

ならば――


「僕、決めたよ」


「ん~?」


「演劇部に入って、活躍するよ!」


すると、「お~、すごいね」パセリはわざとらしい拍手をしながらも、言葉は暖かさが有った気がした。僕が照れていると、パセリは思い出したかの様にある提案をしました。


「そういえばさー、クローバー君。そろそろ一人称を『俺』にしたら?学園デビューって事でさ!」


「学園デビュー……?」


良くわからない言葉に首をかしげていると、パセリは苦笑いをして答えました。


「まあ、なんだろうな?垢抜けーーつまり、大人っぽくなるって事さ」


大人ーー。カルミアに良く大人になれなんて言われます。一人称を『俺』にするーー確かに大人っぽいです。しかし……。


「なんか……、嫌だよ」


「えー?一人称位良いじゃん?」


何故か、『俺』が嫌だったんです。なんか、偉そうな響きですし、それに――


「――一人称なんて変えたら、自分が自分でなくなりそうで嫌なんだ。だから、『僕』で良いよ」


「あはは……、なんだそれ」


パセリは呆れた様に笑いながら、大通りを出ようとしました。僕がパセリに笑われた事に不貞腐れていると、パセリはこちらに振り向きました。


「それじゃあな!ニゲラ、来週から学園、生活を楽しめよな!」


「うん……!」


僕はパセリに手を振ると、路地裏の奥へ駆けました。


「せい……楽しめ……」


一瞬、パセリが何かを呟いた気がしました。しかし、パセリの事だから「楽しんでこいよ」みたいな事を言ったのかもしれません。

パセリは本当に良い人だ。



翌日。

再び、カルミアに連れられて学園に来ました。


「さて、ニゲラ。今日から学園生活だ」


「う、うん……」


僕が緊張しているのを気づいているのか、カルミアは僕の両肩に活を入れました。


「いだっ!?」


「これぐらい痛くないであろうが、馬鹿もん」


僕は肩を擦りながら、カルミアに振り向いて挨拶をします。


「行ってしますっ……!」


「うむ」


カルミアは力強い表情をしながら、腕を組んで立っていました。表情は怖いけど、何処か微笑んでいる様に見えて頼もしく感じました。


学園の廊下を歩き、教室に辿り着くまでの間は緊張していました。しかし、楽しみにもしてました。

あんな冷たい視線を向けられたけど、勇気を持って話をしていけばパセリ以外の友達も出来るかもしれない……!

そんな期待を抱きながら、僕の教室に辿り着きました。


「失礼します!」


僕は勇気を持って扉を開けました。



「「……ッ」」


「あ、あの……」


教室に居た生徒、先生は僕を睨み付ける様に見ていました。僕は思わず震えましたが、勇気を持って自己紹介しました。


「ぼ、僕の名前はニゲラ・クローー」


「そういうの良いですから。さて、皆さん授業を始めましょう」


僕の自己紹介を先生は邪魔すると、僕を居ない様に授業を始めた。


「最近、出来た国のワーー」


「え、な、なんで、ですか……?」


「良いから、席に座ったら?黒板見えないのよ」


僕が先生に問い質そうとすると、他の生徒に野次を飛ばされてしまいました。僕は渋々、席に向かいます。その間に、全員に睨まれました。


冷たい対応は彼らだけでは有りませんでした。

入りたかった演劇部では、部員に無視されたりしました。役を演じる事も最後の1ヶ月を除いて許されなかったです。

魔術の先生には、宿題出してなかった筈なのに

宿題を出していたと言い掛かりを付けられました。他の生徒はどういうやり方をしたか知りませんが、先生に情報を貰っていた様です。


まだ有りますが、

ここで語るのはもう嫌です。


そして、4ヶ月後。

あの演劇部の「狩人事件」により、退学になってしまいました。


皆に聞きたいです。


僕が何をしたんですか?

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