第二章 1
えーと…なにで病院にいるんだろ。
確か記憶の中では山の中にいたはずじゃ…
悩んでいると昨日山の中で出会った咲桜を知っている女性が現れた。
「あら。起きたのね?」
「えーと…」
「あっ。自己紹介してなかったわね。私は本条うさって言うの。よろしくね。」
「俺は白銀レイって言います。その、ここは?」
本条さんは簡単だけどわかりやすく教えてくれた。
本条さんは俺が倒れたあとこの病院につれてきてくれたらしい。
そしてこの病院が咲桜が異世界に関わるようになった組織の管理下であること。
本条さんが無理を言って入院させてもらったことを教えてもらった。
「その、すいませんっ!迷惑かけてしまって。」
「大丈夫よ。それにあなたと話したかったのよ。何があったか、そしてそのガラス玉について。
でもまさか三日三晩も目を覚まさないとは思ってなかったけどね?」
そう言いながら本条さんは微笑んだ。
全く関係ないけどちょっとドキッとした。
だってこんな美人の人に微笑まれたらみんなそうなるよ!?
「なんかいろいろすいません…。そういえばあのガラス玉は…?」
「気づかないの?あなたの手を見て?」
促されて手を見るとそこにはあのガラス玉がしっかりと握られていた。
全く気が付かなかった。
「どんなに外そうとしても無理だったから諦めたのよ。」
「そうだったんですね…」
少し咲桜が消えた瞬間のことを思い出してしまった。
もう二度と咲桜には会えないんだろうか。
そう考えると絶望しか襲ってこなかった。
空気を読んでくれたのか本条さんは少し照れながら
「お腹空かない?私お腹ペコペコで…食べながらお話しましょ?もちろんあのことも聞くけど…楽しいお話も聞きたいし。」
と話をそらしてくれた。
俺はもちろん了承して本条さん先導のもと食堂に向かうのだった。
「へぇーレイ君といるときの咲桜はそんな感じなのねー」
「そうなんですよ。わがままだし人の扱いひどいし…」
本条さんに食堂に案内してもらったあと一緒にご飯を食べながらあの時あったことを話した。
もちろん自分にとって気恥ずかしいところは隠させてもらった。
本条さんは話上手なのかその話のあとも別の話題で盛り上げてくれ、楽しく食事を続けることができた。
「そうだ。ねぇレイ君。このあと少し付き合ってくれないかしら?」
「えぇ、まぁ大丈夫ですけど」
本条さんはにこやかに笑いながらそれじゃ決まりね!と食事を片付け始めた。
俺もそれに習い片付け本条さんについていった。
それにしてもなんだろう。
俺とはあったばかりだし接点といえば咲桜くらいだ。
「ふふふ。まぁどこへ行くかはついてからのお楽しみかな。男の子なら多分あぁゆうとこはすきかも?」
なおさらわからなくなってしまった…
とりあえず本条さんについていくと何故か駐車場に着いた。
「あなたが起きる前に許可はもらってあるわ。さっ乗って?」
え。えぇぇぇぇぇ!?
断る理由もないと言うかむしろ既にオッケーしてしまったあとであるがゆえに断るわけにもいかず車に乗った。
しかし内心ではこれから起こることに検討もつかずに悩む俺だった。
見てくれている人がいることに感謝しながらレイを困惑への道に迷い込ませていきます。
次回は新しい登場人物も出てきますのでお楽しみに。