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現実逃避

作者: 月影 ゆかり

「お薬飲まなきゃ」


いつからだろう。


世界がこんなに暗く見えるようになったのは。


いつからだろう。


灰色の空にしか見えなくなったのは。


いつから…


僕はひとりぼっちなんだっけ。


「お薬飲まなきゃ」


水道のところへ行って、コップに水を注ぐ。


お薬を3錠、口の中に入れる。


そして水をごくりと飲む。


いつからだろう。


頭が麻痺したように動かない。


只々、お薬を飲まなきゃいけないということしか頭にない。


頭がぼーっとする。


じんじんと体は痛むのに、心は気持ちが良かった。


解放されたような感じ。


鎖が解けた気分。


いつからだろう。


こんなに体が痣だらけになったのは。


いつからだろう。


痛みを感じなくなったのは。


もう、何もわからない。


何も思い出せない。



いつからだろう。


いつから…


わからなくていい。何もかも


思い出したくない。全部全部


あぁ、


「お薬飲まなきゃ」


僕はまた、現実逃避するためにお薬を飲んだ。

薬物NO!ダメ!絶対!

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