戦いは突然に
逃げていった子供が落とした木の杖を拾い歩きだした。
しかし…とりあえず歩き出したものの道もわからず、案の定 道に迷ってしまった。
「リリー町までの道しらない?」
「るー?」
ダメか…
ガサガサ
何かが動いた…
バサッ
突如あらわれたのはイノシシの頭に3本の角が生えたような生き物であった。
「ヤバい…目があった…」
モンスターもこちらに気づき威嚇を始めている。
「逃げるぞ!」
「ピー!」
走って逃げようとしたが…
「ダメだ追いつかれる」
このままじゃ、俺もまずいがリリーが…。
「やるしかないか」
俺は杖をにぎり、木を背にしてモンスターに向きあった。
「魔法なんて使えないが、素手よりましだ」
今まで色んなゲームやってきたけどあの手の敵の動きは複雑では無いはずだ、そのまま木にぶつかってくれれば…
「リリー俺の頭に捕まれ」
リリーが少し光って見えたがそんなこときにしてる余裕などなかった。
モンスターが近づいてくる。
まだだ、もっと引きつけて…
汗が頬を流れてく
冷静なろと心がけるが、裏腹に身体は恐怖で逃げたくてしょうがない。
今だ!
完璧に突進を避けたつもりだった…
しかしモンスターは木に身体の側面を当たるよう身をよじり、すぐつぎの突進の構えをとっている。
「クソ! ゲーム通りにはいかないのかよ」
恐怖でパニックになっているとモンスターが突進してきた
もうダメか…
アレ?
痛みも衝撃もない
恐る恐る目を開けると、先ほどの木への衝撃で落ちたと思われるツタに絡まっているモンスターがいた!
今なら逃げれるかと思ったが、すぐに切れそうだ…
やるしかないのか…やらないとやられる…リリーも…
「うぉぉ!」
モンスターの足を木の杖でなぎ払い、杖で連弾した。
ダメージは少ないが効いているようにみえる
「いけるか⁈」
しかし、次の瞬間ツタがきれた!
モンスターがこちらに突進してきた様に見えたので、必死に避けた。
モンスターは折り返し突進してくると思ったが…
そのまま森に消えて行った…
「助かった?」
全身の力が抜けた…
「リリーは」
「ピー!」
頭の上でしっかり生きていた。
ステータスを確認するとHPが10をきっていた
「気づかない内にダメージを戦闘中に受けていたのか、よく無事だったなリリー」
ふとリリーのステータスを見ると リリーのスキルの幸運の象徴が赤く光っていることに気づいた、どうやらスキルが発動していたらしい、あのラッキーはこのおかげだったか。
「お前もしっかり戦ってたんだな」
頭?を撫でてやると
「る〜ぴ〜〜」
嬉しそうに鳴いた。
今回の戦闘は良いこともあった、それは戦闘によるLevelUPである
俺は
Level2→5
HP100
MP160
追加スキル
オリジナル流派開眼
杖打術
職業テイマーLevel2
意思疎通
スキル:同情 悪運 弱者共感 並行管理 観察Level2 偽善者 化神使い(初心)を獲得
観察Levelが上がったおかげでスキル内容が確認できるようになったが…
テイマースキルLevel2
意思疎通:順族状態の配下との意思疎通に対する補正
同情:対人補正
悪運:条件を満たした時に運が良くなる
弱者共感:自分と同等以下の存在に対して好感度補正(大)
平行管理:思考を同時に管理可能
化神使い(初心)化神操作補正
偽善者:条件を満たした時に修得経験上昇
オリジナル流派
他に存在しない固有スキル
杖打術
杖を魔法補助としてではなく、打撃として活用
スキルLevel1
MP変換
MPを攻撃力に変換
一点集中
杖の先端に魔力を集中し高いダメージを与える
なんだか使えるような使えないような…
オリジナル流派ってのが使えそうかなー
続けて
ホワイトラック
リリー
レベル1 →8
HP 30
MP 60
スキル幸運の象徴 ソングマジック
状態 順属
おお Level1の頃からすれば大きな成長だ魔法みたいなものまで覚えて、何より一撃で死ななくなったのが大きい。
ソングマジック
歌に魔力を流し使う魔法
Level1
癒しのメロディー
発動中体力永続回復
惑わしのメロディー
相手を惑わし操る
回復魔法とは助かる。
HPが減ってることもある、試してみるか
「リリー癒しのメロディーお願いできる?」
「ピー!」
かしこまりました、と言わんばかりに元気良く鳴いた。
「ピ〜ピー♪ピ〜ピー♪」
ハミングのような歌は優しく、包まれるような音色を聴いていると身体が癒されていくのがわかる。
俺のHPが回復するのを確認すると、再び町に向かい歩きだした。