第5話 強制召集
朝。
ギルドが、
騒がしい。
冒険者たちが、
掲示板の前に集まっている。
ロンドも、
人垣をかき分けた。
大きな紙。
赤い封印。
「緊急討伐要請」
街の北。
旧鉱山ダンジョン。
モンスターの、
異常増殖。
Eランク以上、
全員参加。
「……強制だな」
セリオが、
眉をひそめる。
ルーナは、
黙って頷く。
逃げられない。
準備を整え、
正午。
門前に、
冒険者が集結。
百人近い。
ギルド職員が、
説明する。
「奥で、
強力な個体が確認された」
「単独行動は、
禁止」
「班を組め」
ロンドたちは、
五人班。
知らない冒険者、
二人。
槍使いの、
青年。
魔法使いの、
中年。
軽く、
挨拶。
北へ。
道中。
空気が、
重い。
旧鉱山の入口。
崩れた坑道。
冷気が、
吹き出す。
松明を、
灯す。
中へ。
すぐに、
モンスター。
ゴブリン。
三体。
「来るぞ!」
セリオが、
突撃。
ロンドは、
雷刃。
一体を、
切断。
ルーナが、
光弾。
槍使いが、
突く。
あっという間。
だが。
奥へ進むほど、
数が増える。
五体。
七体。
休む暇が、
ない。
魔法使いが、
息を切らす。
「多すぎる……」
曲がり角。
空間が、
開ける。
巨大な影。
赤黒い皮膚。
二本角。
オーガ・ロード。
「聞いてないぞ!」
誰かが、
叫ぶ。
オーガが、
棍棒を振る。
地面が、
砕ける。
一人、
吹き飛ぶ。
「散開!」
セリオが、
叫ぶ。
ロンドは、
前へ出る。
雷刃。
脚を、
斬る。
硬い。
火花。
ルーナが、
障壁。
槍使いが、
突撃。
槍が、
折れる。
オーガが、
咆哮。
鼓膜が、
震える。
ロンドは、
歯を食いしばる。
雷を、
溜める。
雷撃。
顔面へ。
オーガが、
怯む。
セリオが、
跳ぶ。
首へ、
渾身の一撃。
血が、
噴き出す。
オーガが、
倒れる。
静寂。
誰も、
すぐには動けない。
ロンドは、
膝をつく。
生きている。
それだけで、
奇跡だ。
だが。
奥から。
重い足音。
もう一つ。
さらに、
大きな影。
「……まだいる」
絶望が、
広がる。
ロンドは、
立ち上がった。
逃げない。
ここで、
折れたら終わる。
雷が、
強く脈打つ。
第二部は、
ここで幕を閉じる。




