カラッポになるまで
ねぇ気付いてるんでしょ?
あなたの中はもういっぱい。
心という容れ物に満タン入ってる悲しみが、あふれてこぼれて止まらなくなってる。
ねぇダメだよ。耐えきれやしない。
抱えきれなくなって潰れるくらいなら
その悲しみを僕に渡しておくれよ。
涙を拭うハンカチが無いのなら
僕に寄りかかって右肩を濡らしておくれよ。
頑張ってるあなたは偉い。
でも頑張ってなくたって、あなたの存在は尊いんだ。
その涙はあなたが一生懸命だった証だから、ちっとも恥ずかしくない。
だからもう、たった一人で苦しまないでおくれよ。
心がカラッポになるまで泣いたらいい。
あなたの持つ悲しみが果てるまで
僕は決して、そばを離れないから。
あなたがただ、生きてくれてるだけで、いい。