5ー032 ~ 模擬戦その2
「参りました…」
サクラさんを宥めていると、クリスさんの声が聞こえた。
見ると、まるで柔道の投げ技を食らったみたいな恰好のクリスさんに、タケルさんが剣を振り下ろして止めたような形になってた。
不思議なのは剣と剣が当たったような音が全然しなかった事。
剣の模擬戦で何があればそんな形になるのよ…?
- もしかしてタケルさんって剣でもめちゃくちゃ強いのかな…?
「そうだな、認めざるを得んだろうな…」
テーブルの上に横たえた刀っぽい剣にそっと手を添えてサクラさんが呟いた。
あ、声に出しちゃってたみたい。
- なんかその刀、ちょっと曲がってません?
ごまかしたわけじゃないけど、話を逸らそうとして目に付いたサクラさんの刀がほんのちょっと横に反ってるように見えたので言ってしまった。
「ああ、さっき気付いた。私もまだまだだな…」
言ってからサクラさんの様子を見ると、失敗しちゃったかも?
「其方らは勘違いをしておるようなのじゃ」
いつの間に近付いたのか、テン様がすぐ近くで言った。びっくりした。
「タケル様は別段、剣の腕を隠していたとか、剣の腕が良いとかでは無いのじゃ」
「どういう事でしょうか?」
あたしもそう思う。
じゃあ今日の模擬戦は一体何なの、って。
「タケル様は其方らの理想形を体現しただけなのじゃ」
「理想形を体現…?」
「うむ。言い方は悪いが当然手加減はしておるのじゃ。魔法ありなのじゃから魔力操作で動いておるのじゃ。身体の鍛錬によってのものでは無いのじゃ」
「そんな…」
それってズルくない?
だってそれなら剣の鍛錬って何なのよ、って事じゃん?
「そのような顔をするで無いのじゃ。その分、相応にでめりっともあるのじゃ」
「そうなのですか?」
「ほれ、あちらを見るが良いのじゃ」
テン様が手で示したタケルさんたちの方を見ると、クリスさんがしつこく再戦をお願いしているところだった。
「もう一度!、お願いしますタケル様!」
「ちょ、離して下さいってクリスさん」
「お願いします!、あと少しで何か掴めそうなのです!」
「さっきももう一度って言ってましたよね?」
「そこは申し訳ありません!、もう少しなのです!、お願いします!」
「もうこれ言うこと聞くまで離してくれないやつですよね?、はぁ、次で最後ですよ?」
挨拶の時はあんなにカッコよかったクリスさんが、まるで駄々を捏ねる子供みたいになっているのを見て、思わずサクラさんと顔を見合わせた。
あれ?、さっきも?、ってもしかして2戦目を見逃してた?
「仕方あるまい。あの者の理想を越えた先をタケル様がやっておったのじゃからの、そこから何かを掴みかけておったのなら、相応の腕を持っておるという事なのじゃ」
うんうんと腕組みをして言うテン様。
腕組みをすると大きな胸が強調されてスゴい。
「理想を越えた先…」
「うむ。其方は気付かなかったのか?、タケル様は其方との対戦でもそうしておったのじゃが」
「…自分の剣は何ひとつタケルさんに通用しないのでは無いかと、これまで何をしてきたのかという焦り、情けない思いと恥ずかしさで一杯でした…」
あ、それってあたしがいつもサクラさんに指導してもらってる時に思ってた事かも…?
恥ずかしいとは思わないけど、何してもサクラさんに通用しなさそうってずっと思ってたわ。
「恥じる事は無いのじゃ。あの者と其方の理想は自ずと異なるのじゃ。あの者は最短を突き詰める剣であり、それは合理を究める事に他ならぬ。其方は先の先、後の先を求む剣。故に相手あっての剣と言える。闘う相手の想定が異なるのじゃ」
「それで、何をしても返されると感じたのですね…」
「返されるというのはちと違うのじゃ。其方も気づいておったのではないか?」
「はい…、済みません、返されるのではなく何かすればその前にやられると感じました」
「うむ、それが理解できておるのなら、これ以上吾から言う事は無いのじゃ」
「ありがとうございます、テン様」
うんうんと頷くテン様。『そう言えば昔、祖父にもそう感じた事が…』と呟くサクラさん。
そんな話をしながらタケルさんたちの方を見ていたら、クリスさんが剣を振ってタケルさんの横を通り過ぎたら体が泳いでいた。まるで初心者が剣を振ったあとみたいになってる。
- クリスさんって、達人級でしたよね?
「ああ、確かハルトさんが言ってたな、そのはずだぞ」
サクラさんも信じられないものを見たような目をしてる。
口調から、だいぶ調子が戻ってるみたい。良かった。
- じゃああれは?
「私の時もそうだったが、タケルさんに剣を繰り出すと力の方向を歪められてしまうんだ」
- あの軽く剣を振って合わせて流してるみたいなのがですか?
あたしからはどっちも空振りしてるみたいに見えるんだけど…。
「それを『往なす』と言うんだがな、達人の域だぞ?、あの技は」
- 剣がぶつかる音がしてませんよ?
「それだけ高度な技という事だ」
そんなだったとは知らなかった。
何度目かクリスさんがタケルさんの横を通り過ぎて、足を取られて倒れた。タケルさんがクリスさんに剣を突き付ける。
「参りました」
- 今のって、タケルさんが剣で足払いをしたのかな?
「ああ。軽く当てただけだがな」
なんて器用な…。
「ネリも覚えがあるだろう?、動いている時に足に物が当たると反射的に避けようとして体勢が崩れるんだ」
- あー、あるある、って、今のがそうなんですか?
「ただでさえ体勢が崩され身体が泳いでいる時にそうなってみろ、誰でも転ぶぞ?」
なるほど。言われてみればそうだと思う。
コケそうになってるとこに、何かに引っかかったと思って避けたら絶対コケちゃうね。
納得したのでタケルさんとクリスさんの方を見たら、またクリスさんがタケルさんにしがみついてた。
「今のをもう一度!、お願いします!」
「今のって、どれの事ですか」
「シュっと来てスッと流してぱばっ、の事です!」
「それじゃわかりませんよ…、手を離して下さい」
「しかしこの手を離すと逃げてしまわれるではありませんか!」
「疲れたんでもう終わりです。だいたいさっき最後ですよって言ったじゃないですか」
「そう仰らずお願いします!、後生ですから!」
「あ、ほら、クリスさんの指導を心待ちにしてるひとが居ますよ」
と、タケルさんが離れたところでじっと見ていたカズを手で示して、クリスさんの手が緩んだスキにこっちに逃げてきた。
「疲れるのはそれだけ負荷もあるという事なのじゃ」
なるほど。
●○●○●○●
剣が歪んでたってネリさんから聞いた。言われてテーブルの上に横たえられているサクラさんの剣を見るとすこーし歪んでいるように見える。
悪い事しちゃったなって思ったので、サクラさんに一言断りを入れてからその歪んだ刀の形をした剣を手に取ってよく見てみた。
- あ…、ホントにちょっと曲がっちゃってますね。すみません。
「いえ、またケルタゴに戻った時にでも新調しますので…」
- んー、そうですか?、直せますよ?
「直せるんですか!?」
- 直ります。でもこのままよりももうちょっと改良した方がいいかも知れません。重さを維持するなら少し細くなりますね、構いませんか?
「え?、改良…ですか?」
- はい、切れ味や強度が上がりますね。
「うーん、どうせこれはこのままですと使えませんし、打ち直すしかありませんので、お願いします」
- そうですか、では。
鍛錬ってのはアモルファス合金みたいにするって事だって何かの本で読んだ。
つまりは密度に差をつけて、折れず曲がらずしなることで強度を得ているわけだ。
それを何重にも段階をつけてやればいけるんじゃないかと考えた。
日本刀ってのは軟らかい部分を硬い部分で包む構造だったはず。
なので、前に食器の時にしたように、ぎゅっと密度を上げるのを段階的にすればそれと似たようなものになるんじゃないか?、って思ったわけだ。
まぁ実際は焼き入れや焼き戻しなどによって組織構造が変化するとか炭素などの微量元素の含有量がどうのとかで硬度や靭性を変えて作るらしいけど、この世界には魔力ってものがあるからね。じゃなきゃ物質の密度を上げるとか簡単にできはしないだろう。
という事で、やってみた。
柄に巻かれている組紐の間から留め具、ああ、目釘って言うんだっけこれ。知ってたけど実際に見たのは初めてだ。それをサクラさんに一言断りを入れてから風属性魔法の応用で外す。組紐の下の革材に穴が開くからね。
同様に柄から抜いて鍔も取り外し、本体だけの状態でテーブルに寝かせて置く。
なるほど、少し曲がっちゃってるのがこうするとよく分かるね。
少し離れて下さいと周囲で覗き込んでいるサクラさんとテンちゃんに言う。
あれ?、こういうのに興味ありそうなネリさんが居ないな…。川小屋の中を移動中のようだけど、まぁいいか。
近距離用の索敵魔法を局所的な応用をし、大きさと内部構造をしっかり把握。
やっぱりこの刀は形だけ日本刀を真似たもので、鍛造ではあるけど直剣と変わらないようだ。
表層部分が硬くて内部は靭性がある、と思えばわかりやすいかな。日本刀のような作り方をしたわけでは無いけど、片刃なので背側にそれが寄っているから、結果的に似たようなものになってる。
なら、その部分を基準にして外側へと向けて段階的に密度を上げて行こう。16層ぐらいでいいかな。
そんな風に頭の中で完成時の構造を詳細にイメージしていると、川小屋からネリさんとリンちゃんが走ってきた。
それを見てか、盾持ちの講義をしていたクリスさんとカズさんも寄ってきた。
- 何かあったの?
リンちゃんに尋ねると、『それはこっちのセリフですよ…』と言わんばかりの溜息を吐いた。
「ネリさんが慌てて剣を持って行ったので何があったのかと思いましたよ…」
「え、あたしのせい?」
「そりゃ血相を変えて剣を持ち出したら何かあったんじゃないかぐらい思いますよ」
「それもそうですね、ごめんなさい」
「それで、何なのです?」
- サクラさんの剣がちょっと曲がっちゃったんで直そうとしてたんだよ。
「タケルさまがですか?」
- うん。
「そうですか、あ、ちょっと待ってください」
- え?
何だろうと思ったら前に見た結界を張る魔道具を使ってた。
そしてエプロンのポケットからにゅるっと取り出した機材を置き、向かい側の椅子をずらし、三脚みたいなのを組み立ててそこにセットしてから球形の物体を取り付け、黒い太いケーブルを三脚と機材に接続したと思ったら機材の上に画面が表示された。上にというのは文字通り機材の上の空間にだ。
いいのか?、そんなものこんなとこで展開しちゃって…。あ、だから先に結界を張ったのか。
「わ、スゴいですね、リン様それ何ですか?」
「タケルさまの魔力操作を記録するんです。触ってはダメですよ?」
「あっはい」
手で下がるように指示されたネリさんが名残惜しそうに機材から下がり、リンちゃんが画面の上にちょいちょいと指を走らせて表示を変えたり画面を増やしたりして、ふと手を止めた。
「お姉さまはそこじゃなくあちら側に下がって下さい」
「む、ここから見てはダメなのか?」
「そこだと記録が歪むので、あちら側へお願いします」
「むぅ…、仕方ないのじゃ…」
素直にすごすごと機材から距離をとる位置、俺の真後ろだね、そこへと移動するテンちゃん。ちょっと可愛らしい。
画面操作が終わったのか、リンちゃんが三脚のところにきて球形物体のてっぺんについてる赤い突起をぐっと押し込んだ。
ボタンだったのか、爆発したりしないよな?、しないだろうけど。
「ではタケルさま、どうぞ」
- あっはい。
有無を言わせない真面目な表情で言われたら素直に従うしか無いね。
スキャンするところからやり直した。
…のだが…。
- リンちゃん、これどうにかならない?
だって球体の表面にイルミネーション、では無いと思うけどちらちら模様みたいなのが光ってさ、魔力がひょろひょろ変化するんだよ、これ。
テーブルの向かい側にそんなのあったら気が散ってしょうがないじゃないか。
「お邪魔ですか?」
- うん。
「表示を消す設定があったはずですので、少々お待ちを」
そして2分ほど待って再開。
何なんだ……。
そんなこんなで何とかできた。
刃紋が微細で綺麗な縞模様になっちゃったけど、サクラさんは気に入ってくれて良かった。元の形よりややスリムになったので、鍔やら柄やらもポーチにあった素材で作り直した。銃弾じゃないけど金属製の弾に銅製のがあったのでそれを使って鞘側の口金(鯉口)とハバキも作ってみた。こんな形だっけなーと記憶が朧気だったけど、上手くいって良かった。
なので、ついでに鞘の方も作った。
そりゃ鯉口を作ったんだからちゃんとした鞘も作らないと意味がないからね。
元のは革鞘。言ってみりゃただのカバーで、刃の保護というよりは刃からの保護のためのものだ。
だから毎日のように刀剣はお手入れが必要なんだ。ほっとくとすぐ曇ったり錆びが浮いて来たりする、らしい。
というのは、最初の頃に勇者隊の兵士さんたちから聞いたことで、その当時は俺だってちゃんとやってたんだよ。油の浸みたハンカチみたいな布で拭う程度だけどね。
そう言えば最初に剣を使ったときにそのまま鞘に入れちゃって、詰め所で注意されたっけ。
で、サクラさんの刀の鞘は木材で、正しく刀が中で浮いているようにした。
鯉口を切ってからじゃないとすぐには抜けない、本来の日本刀のようになったわけだ。
サクラさんはスゲー喜んでた。そりゃ居合の型をやってたぐらいだからね、喜ぶだろうと思ってたよ。
でも鞘の張り合わせがまだちゃんと乾いてないし、柄だってちゃんとしてないので練習するのは後にして欲しいと言っておいた。
サクラさんもそこは判ってるようで、素直に、緩み切った表情で頷いていた。
柄に滑り止めの紐を巻いたりするのは自分でできるらしくて、現状は木製のままだからね。元の柄のをバラして使うんだってさ。
鞘って2つ作るってどっかで読んだ覚えがあったのできいてみたら、できればお願いしますと言われた。そう言われたら作るしかないね。だって剣を曲げちゃったの俺のせいだし。
どこかの王女様は『模擬戦で装備が損なわれてもそれは相手のせいではありません』なんて言ってた気がするけど、やっぱり責任感じちゃうよ。
俺としてはそんなに横から力を加えたつもりではなかったんだけど、高速で振られている剣に沿わせた一点に、巧く斜めに力を加えることで体勢を崩すやり方だと、一瞬で結構な力になるみたいだ。
やっておいて何だけど、剣術って奥が深いね。
そんで作り終えたら横からそっと差し出されたネリさんの剣。
- あ、これも?
「サクラさんのとお揃いなんです。お願いします」
珍しく真面目な態度で言われたので、まぁ仕方ないかと同じように加工、制作した。
もしかして、リンちゃんが記録取ってるって言ってたから撮影されてるみたいに思って余所行きみたいな表情と態度だった…、ってことなのか?
撮影はたぶんオマケでやってるかも知れないけど、メインはたぶん魔力の記録だと思うよ、あれは。
そのリンちゃんは俺が作業してる間中、ずっと機材の上に浮いてる画面を操作したり増やしたりしながら、難しい顔をして変化し続けてる複雑な模様を睨んでたよ。
三次元的に変化するカラフルな表示、一体何なのかさっぱりわからん。
そこだけ超SFだもんなぁ、ネリさんとカズさんは興味があるのかちらちらリンちゃんとその画面表示を見てたけど、雰囲気的に声を掛けられないっぽい。
まぁどうせ説明を聞いたところで理解できるものだとはとても思えないので、俺としてはどうでもいい。
「ここの金具もこっちにつけ直してくださいよ…」
元の柄の、柄尻って言うんだっけかに付いてる金具を指さして言われた。
- え?、サクラさんはそれ自分でするって言ってたけど…?
「そんなのあたしにできるわけ無いじゃないですかー」
知らんがな…。
- んじゃ滑り止めの組紐を解いて下さい、これどうなってるのかいまいちわからないんです。
スキャンはしたから構造は解ったけど、なんかややこしい巻き方と結び方をしてるから解き方がわからないんだよ。
「タケルさんにわからないのがあたしにわかるわけ無いでしょ?」
- えー?、じゃあサクラさんに頼んで下さい。
「えー?」
- えー、って元のはどうしてたんです?
「サクラさんにしてもらったよ?」
- じゃあそれでいいじゃないですか。何で僕に言うんですか…。
「タケルさんならできるかなって…」
買いかぶりもいいとこだ。そんな紐を使った伝統工芸部分は魔法でどうにかできそうに無いから知らん。
- 僕にだってできない事もあるんですよ。
「ちぇー、じゃあいいです。あ、刀スゴいですありがとうございました」
- あっはい。
なんだかどっと疲れた気がする…。
次話5-033は2023年04月14日(金)の予定です。
20230414: サクラの武器を解体する部分の描写を一部訂正。
20230418: ネリ視点パートで1箇所、カズに敬称がついていたのを削除。
●今回の登場人物・固有名詞
お風呂:
なぜか本作品によく登場する。
今回も入浴シーン無し。
タケル:
本編の主人公。12人の勇者のひとり。
リンちゃん:
光の精霊。
リーノムルクシア=ルミノ#&%$。
アリシアの娘。タケルに仕えている。
こんなこともあろうかと準備しておいた記録装置が
役立ったのでちょっと機嫌がいい。
テンちゃん:
闇の精霊。
テーネブリシア=ヌールム#&%$。
後ろの部分は精霊語のため聞き取れない。
リンの姉。年の差がものっそい。
今回も引き続き解説役。
光の精霊産魔道具から距離を取らされるのはいつものこと。
でもちょっとしょんぼり気分。
ファーさん:
ゼファーリィ=ヴェントス#$%&。
風の精霊。
有能でポンコツという稀有な素材。
風の精霊の里では高位の存在なんですよ、これでも。
尊敬の対象なんですよ、これでも。
しばらく出番がありませんが一応。
ウィノアさん:
水の精霊。
ウィノア=アクア#$%&。後ろの部分は精霊語。
一にして全、全にして一、という特殊な存在。
タケルの首飾りに分体が宿っている。
今回出番無し。
アリシアさん:
光の精霊の長。
全精霊中最古というような存在。実は凄い精霊。
だいたい名前くらいしか登場しませんが一応。
ハルトさん:
12人の勇者のひとり。現在最古参。
勇者番号9番。オオミヤ=ハルト。
ハムラーデル王国所属。
およそ100年前にこの世界に転移してきた。
『フレイムソード』という物騒な剣の所持者。
今回名前だけの登場。
そんなんばっかしですね。
カエデさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号10番。シノハラ=カエデ。
勇者歴30年だが、気持ちが若い。
でも言動はタケルからするとちょっと古臭い。
珍しい事もあるもので。
シオリに連れて行かれたので今回出番無し。
ジローさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号3番。イノグチ=ジロウ。
ハムラーデル王国所属。
砂漠の塔に派遣されて長い。
2章でちらっと2度ほど名前があがり、
次に名前が出てくるのが4章030話でした。
ヤンキーらしいw
今回出番無し。
なかなか登場までいかないですね。
クリスさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号5番。クリス=スミノフ。
現存する勇者たちの中で、4番目に古参。
『嵐の剣』という物騒な剣の持ち主。
カエデたちには砕けた口調になります。
シオリのほうがやや先輩です。
実は剣の腕だけで言えばメルより強いのです。
剣の腕は勇者最強です。
タケルに負けるのは魔力が絡むからですね。
今回情けない姿を見せてますが、レアなんですよ。
ロミさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号2番。マサダ=ヒロミ。
現存する勇者たちの中で、3番目に古参。
現在はアリースオム皇国皇帝を名乗っている。
クリスとはこの世界に転移してきた時に少し話した程度だが、
互いに気にかける程度の仲間意識はある。
今回出番無し。
シオリさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号7番。クリバヤシ=シオリ。
現存する勇者たちの中で、2番目に古参。
『裁きの杖』という物騒な杖の使い手。
現在はロスタニア所属。
勇者姫シリーズと言えばこのひと。カエデは大ファン。
なのでカエデにはまだ少し苦手意識があります。
今回はカエデを連れて会議に出席しているので出番無し。
サクラさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号1番。トオヤマ=サクラ。
ティルラ王国所属。
勇者としての先輩であるシオリに、
いろいろ教わったので、一種の師弟関係にある。
全力を出してもタケルにあしらわれたのがショックでした。
剣が直ってちゃんと刀らしいものになったのでご機嫌です。
ネリさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号12番。ネリマ=ベッカー=ヘレン。
ティルラ王国所属。
サクラと同様。
魔力操作・魔力感知について、勇者の中では
タケルを除けば一番よくできる。
結界の足場を使った戦闘がメルに遠く及ばないのは、
メルが達人級の剣士であることと、
そもそも身体能力や身体強化はメルのほうが圧倒的に上だから。
今回Aパートの主人公。
ちゃっかりお揃いの刀になりました。
カズさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号6番。サワダ=ヨシカズ。
ロスタニア所属らしい。今の所。
体育会系(笑)。性格は真面目。
今回大人しいのは先輩方やら精霊様が超SFしてて
近づき難い状況だったからです。
タケルを睨みたいけどどうしていいかわからなくなってます。
※ 作者補足
この登場人物・固有名詞紹介の部分全ては、
あとがきの欄に記入しています。
本文の文字数にはカウントされていません。
あと、作者のコメント的な紹介があったり、
手抜きをしたり、詳細に書かれているけど本文には
無関係だったりすることもあります。
ご注意ください。





