5ー028 ~ サイン
「そろそろツギの街に戻らなくてはいけなくてね…」
と、サイモンさんが名残惜しそうに言いながら、綺麗に畳んである普段着のチュニックを俺に差し出してきた。サイモンさんの隣では真顔で同じように畳んだチュニックを両手で持っているクラッドさんが順番待ち状態だ。
朝食後に、カエデさんとサイモンさんたちが庭に出たので、ここに居る間に習慣となっている訓練だろうと思っていたら、カエデさんから『タケルさーん、ちょっとー!』って呼ばれたので出ていったらこうなったんだ。
- そうですか、…って、これは?
あまりにも自然に差し出すもんだから、普通に受け取ってしまった。
でも、くれるにしてはおかしいし、どういう意味なのかわからず尋ねた。
だって、これさっき洗濯したやつだよね?、脱衣所に取りに行ってたの見てたしさ。
あれか?、記念にシャツ(チュニック)を渡す習慣でもあるのか?
「あ、その…、君にもサインしてもらおうと思ってね…」
全然違った。
そんな頬を染めて言わないで欲しい。
言い難い気持ちもわからなくは無いけども。複雑な気分だ。
「サインしてあげたら?、タケルさん」
俺が戸惑ってると、カエデさんが見かねたのか笑顔で少し歩み寄り、困っているサイモンさんたちのフォローに回った。
- えーっと、こういうのってよくある事なんですか?
「タケルさんはまだ慣れてないのかもだけど、時々あるよ?」
- そうなんですか、でも僕なんかより、伝説とか妖精とか言われてるクリスさんやカエデさんのサインのほうが価値があるんじゃないですか?
「タケルさんのもそのうち価値がでるって、あたしが言ったの」
…価値、ね。
「あの、別に売ったりしませんよ?」
価値と聞いてサイモンさんが片手をちょっと前に出して待てのポーズだ。
クラッドさんも真顔でうんうんと頷いてる。
- あっはい。
「あたしとクリスさんはちょっと前に書いたんだけど、タケルさんのはもらった?、って訊いたらまだだって言うから。ほら、タケルさん途中出かけてたでしょ?」
- ああ、そういう事なら…、ところでこれどうすれば…?
「あ、そっか、ちょっと待ってて」
そう言うと、カエデさんはリビングに入りかけた…、というところで脱衣所からお盆を持って出てきたクリスさんが開けっ放しだったリビングから出てきた。
「こっちで用意したぞ」
「へ?、あ、さっすがぁ」
見るとお盆の上には硯と筆。小脇には丸まった布。
クリスさんって荷物持って無かったはずなんだけど、どこにあったんだろう。
「あ、それあたしの筆じゃないですか」
「脱衣所の棚に置きっ放しになってたろ?」
「だって、乾いてからじゃないと黴たり臭くなったりするんだもん」
「とっくに乾いてたぞ?」
「えへへ…」
なるほど、カエデさんの道具だったのか。
そう言えばリンちゃんに川小屋からカエデさんの荷物を持ってくるように言ったんだっけ。
まぁカエデさんの事だから、忘れてたんだろう。
「タケル様、こちらで宜しいでしょうか?」
- え?、あっはい。ありがとうございます。
テラス脇のテーブルに、クリスさんが手慣れた様子でセッティングというか、それらを並べて台布?、って言うのかな、知らないけどそんな布を敷き、俺の手からサイモンさんのチュニックを恭しい仕草で取り、裏側に浸みないようにだろう、布を間に挟んで書きやすいようにテーブルに広げ、椅子を引いて手で示した。
カエデさんに話しながらも澱み無く流れるような動きだった。
ぼーっと見ていた俺はもちろん自然と誘導されて座ったとこ。
「さ、タケル様、どうぞ」
- あ、どうも…
そして筆を持ち上げて俺に両手で差し出したもんだから、我に返ったわけだ。
そして手で示した先には硯。
墨汁らしき黒い液体が既にある。
…え?、毛筆でサインすんの?、俺、毛筆なんて下手っぴだよ?
何せ小学校の頃に週1回だっけかな、それぐらいの経験しかないんだから。
それ以降、書道セットはずっと押し入れの隅っこだよ?
え?、年賀状?、そんなの毛筆フォント使うに決まってんじゃんか。
筆なんて使わないって。
そういや筆ペンなんてものもあったね。
俺は使わなかったけど。使えない、が正しいね。
ずっと家の電話んとこのペン立てにあったよ。
俺が物心ついた時には既にあった気がする。
親父が使ってたのを見た覚えも無い。
まぁたぶん、昔、物珍しさで買ったはいいけど、結局誰も使ってないんじゃないかな。
手の筆と硯を見てそんな事を思い出していた。現実逃避とも言うね。
「…どうかなさいましたか?」
筆を手に固まってる俺を見かねてか、クリスさんが心配そうに腰を屈めて尋ねた。
- んー、何を書いたらいいのかなって…。
どうしたもんだろうね?
俺、サインなんてした事ないけど、名前を書けばいいのかな?
元の世界だと、何かかっこよさげな言葉とか書いてるひといたよね?、将棋とか囲碁のひととか、プロレスラーとかさ。
「あれ?、あー、タケルさんって先輩勇者の指導って受けてないんでしたっけ」
- はい。でもその指導に書道なんてあったんですか?
「あー、そこからかー。もしかしてタケルさんの時代って書道の無い時代です?」
- いえ、ありますけど、小さい頃にしたっきりだったんで。カエデさんの時代とそう変わりませんよ?
「そうなんだ。あたしは近所の書道教室に通ってたし苦手意識はありませんけど、タケルさんって毛筆苦手だったりします?」
近所に書道教室なんて無かったなぁ、ってか書道教室自体がかなりレアなような。
でもこれを言うとカエデさんとの世代差を言うみたいになるから言わない方が良さそうだ。
- 苦手と言えば苦手ですね。普段使いませんから。
「部屋に用意されておりました筆記用具は筆ではありませんでしたが、タケル様は文字に筆をお使いにならないのでしょうか…?」
ここのはペンと質の良い植物紙だからなぁ…。
ペン先も元の世界のフエルト式のと変わらない書き味だし、インクも多分違う。
- ええ、まぁ、そうですね。
「だいじょうぶですよ、読めればいいみたいなとこありますから」
それはどうなんだ。
「そうだな。俺もこの世界の文字を筆で書くのに最初は戸惑った覚えがある。タケル様、そういう訳ですのでお気になさらずお書き下さい」
下手でも、という言葉が隠されてるな。
「一応はきれいに見える留めや掃いの型があるけど気にしなくていいみたいですよ?」
あるのか。
いやまぁそりゃあるんだろうけども。
- …それで何て書けば…?
と、サイモンさんを見た。
「決まって無いのでしたら名前だけでも構いませんよ?」
彼もちょっと困り気味。
注文してくれると助かったんだけどなぁ。
しかしここで世界平和なんて書いたら大変な誤解を、特にクリスさんにされそうで怖いし、下手な事を書いて黒歴史を刻むのも何だし、普通に名前だけにしとこうか。
そんな訳で、皆に見守られる居心地の微妙に良くない雰囲気を考えないようにして、何とか名前だけをでかでかと書いた。
クリスさんとサイモンさんたちは、『力強さを感じます』とか、『このあたりに思い切りの良さがあっていいですね』とか、『この部分に味があるな』とか、褒める箇所と言葉とを選びながら言っていた。
いいんだよ?、わざわざ選んで褒めなくてもさ。
たぶん、乾き切らないと畳めないからテーブルに並べて置いてるわけで、そのせいで品評でもしないと間が持たなかったんだろう。
カエデさんなんて、『じゃ、洗ってきますぅ』って筆と硯を持ってっちゃったし。あれは逃げたに違いない。
サイモンさんたちがはモモさんには既に話してあるとの事で、乾いたチュニックを手に荷造り済みの荷物を部屋に取りに戻ってから、森の小道へと手を振って帰って行った。
それを見送る俺たちとモモさん。
そのモモさんが家の中へと戻る途中で、出入り口脇のテーブル席にコップと水差しを用意してくれて、『どうぞ』と言わんばかりの仕草で誘導されたので、俺たち3名は素直に従った。
気持ちのいい午前中みたいなさ、木漏れ日が斜めに差し込む清々しい雰囲気だし、家の中に戻るより良さそうだったからね。
そう言えばさっき書いたもの、硯に入ってた液体ね、あれ墨じゃなくて染料なんだってさ。
液体の状態じゃないと染まらないんだと。書いて乾いてしばらくすると固まり、書いた部分は繊維に馴染むとか何とかで、書いて無い部分に触れても色移りしたりしないらしい。よくわからんが、酸化して染色力が無くなるとかそんなのかも知れない。
だから布に滲んだりしにくかったのか。
心持ち押し付けるようにして書いて下さいと言われたのはそのせいだろう。
筆の方も固まる前に洗い落とす必要があるらしく、カエデさんが急いで洗いに行ったのはそういう理由なんだそうだ。逃げたんじゃなかったのか…。
そのついでに話題に出たんだけど、人気が出てくるとそのうち所属国から勇者グッズ――と言ってもタオルや大判のバンダナみたいな布ぐらいだそうだけど――が発売されるらしい。
「それにサインをお願いされる事もありますよ。ちょっと照れくさいんですけどね」
「そうなのか?、俺はいま手元に無いが、朱印を押すようにしてたぞ?」
「そりゃだってクリスさんは古参じゃないですか、人気度が違いますよー、って、何で過去形なんですか?、今も人気ありますよね?」
「いやそれなんだがな…、あー、そのな…、何と言えばいいか…」
ちらっと俺を見たクリスさん。
ああ、黒鎧に封じ込められてた事か。なるほど、そりゃ言い澱むよね。
「え、何かあったんですか?、大丈夫ですよ、あたし口は堅いほうなので」
どの口が言うんだろうか。
「んー、これも自業自得というものか…。実はな、俺にはここ数十年ほどの記憶がほとんど無いのだ」
「え…?」
「白銀の鎧に封じ込められていたんだ。あれは呪いの鎧だったんだ」
「呪いの鎧……」
クリスさんがそれまで軽い口調だったのが、急に自戒を込めた重い雰囲気になったものだから、カエデさんも絶句した。
そこからはクリスさん視点で、トルイザン連合王国の3国それぞれに保管されていたあの白銀の鎧のパーツを集めていた頃の話を聞いた。
揃えて行く時は期待と希望という明るい気分だったそうだ。そして使命感のようなものもあったらしい。どうしても揃えたいと思っていたと。
でも、それが鎧の精神効果によるものなのかは分からないね。
だってそういうのよくあるだろ?、お菓子のおまけとか、ゲームなんかにはさ。
ガチャみたいなので出たり、ボスのドロップアイテムだったりして、同じのが出てしまって悔しかったりするんだよな。
最後のひとつ、これがまた出ないんだ。
頭だけ5つもあるとか、尻尾だけ4つあるとかそういう被り方するんだよな。中には頭だけが無いセットが2つできちゃったとかさ。
仲間内で交換できるならいいけど、レアドロップだったりすると交換不可だったりして、掲示板なんかが阿鼻叫喚の嵐で荒れた事もあった。
食玩なんかにもよくあった話で、戦隊ものだとレッドだけで戦隊組めちゃったよなんて笑い話もあるくらいだ。
まぁ、クリスさんの場合はボックスガチャに近いわけで、各パーツは被り無し。褒美としてひとつずつ貰えるのが確定しているんだから、そんな苦しみとは縁が無い。
でも揃えたいって気持ちはよくわかるからね。
そしてクリスさんの話は、揃ってからが下り坂だった。
「気が付いたら別のところに居て、何日も飛んでいた」
に始まり、
「夜に眠ったら場所どころか季節も変わっていた」
となり、
「気が付いたら暗闇に居た」
になった。
これにはカエデさんも俺も何と言っていいかわからなかった。
何故か自分の姿だけは見えるらしく、足元には床もあるし、立ってるか寝転んでるかぐらいの区別はつくんだそうだ。
でも他には何も見えないし、することが無いので眠るしかなかったんだと。
最初のうちは出口を探して彷徨ったらしいけど、そのうち飽きてその場に座り、寝転んで漸く床がある事に気づいたんだってさ。
あとは、時々ものが見える窓が出た事、時々黒い鎧を着た姿で自分の意思とは関係無く動いていたこと。
そして最後に、カエデさんから『そんなのでよく助かりましたね…』と言われ、
「すっかり諦めてたさ。しかし…」
ここで区切って姿勢を正して俺に向き直り、
「救って頂いた御恩は一生忘れません」
と頭を下げられてちょっと困った。
もちろん封じられているのは何とかしてあげたいとは思ってたよ?
でも何とかなったのはテンちゃんの力で黒鎧が壊れかけた事に始まり、クロマルさんが宿ってた石を核にした魔道具をテンちゃんが引っぺがして壊したからで、ほぼテンちゃんの働きじゃん?、俺が何かしたわけじゃないよね?
でもここでそれを言うとテンちゃんの事を詳しく話さなくちゃいけなくなりそうだし、闇属性ってあまり言っちゃいけないらしいし…、ってわけで言えないんだよ…。
「やっぱりタケルさんスゴいなー…」
きらきらした目でそんな事を言うカエデさんは一体何なのさ…。
●○●○●○●
居た堪れなくてリビングに逃げ込んだわけだが、誰も居ない。珍しい。
感知によると、リンちゃんとテンちゃんはディアナさんとリンちゃんの部屋にいるようだ。
ディアナさんはわかりやすい方なんだよ。
でもとりまきの4名が居ない。
感知に引っかからないって事は、例によって寮の方にでも行ってるんだろう。
俺もプールとか体育館にある遊具とか、気になってるんだけどな…。
でも騒ぎになるから行くなと言われててさ、行けないんだよ。
しょうがないので給水器で水を汲んでソファーに座った。
しばらくするとリンちゃんとテンちゃんが出てきて、入れ替わりにいつの間にかリビングに戻ってきていたモモさんとミドリさんがすすっと近寄り、リンちゃんたちに会釈をして部屋に入った。
そしてリンちゃんがこっちに来て一言。
「里に行ってきます」
うん、と返事をしたけどそのまま庭に出てシュっと転移して行った。
それを目で追ってたら、座ってる俺の後ろに回ったテンちゃんがこそっと耳打ちをした。
「タケル様よ、少し良いか?」
後ろに回ったのはわかってたけど、耳打ちはいきなりだったのでびくっとして振り向いたらテンちゃんの顔が目の前だった。心臓に悪い。
「きゅ、急に振り向くで無いのじゃ」
テンちゃんもびっくりしたようだ。
ここに帰ってきてからというもの、リンちゃんとの距離が開いていたのと、ラスヤータ大陸では蚊帳の外だったこと、それなのにいろいろと連絡役のような事になっていて、板挟み状態なので、不満が溜まっているんじゃないか、という話だった。
「吾が入るとややこしくなりそうなのじゃ」
- そうですね、タイミングが悪かったですね…。
カエデさんの荷物を取りに行ってもらって親書を送る用事をお願いしたり、旧竜族の集落がどうなったか確認してもらうように頼んだり…。
「アレも難しい年頃なのじゃ…」
ん?、そうなの…?
リンちゃんって90歳じゃなかったっけ?、精霊さんの年頃とか言われてもよくわからん。
- ま、まぁ気にかけておきます…。
と言ったところでテラスに居たクリスさんとカエデさんが入ってきた。
さっとテンちゃんが離れた。ふわっといい香りが残る。
「あ…、お邪魔でした?」
カエデさんがニヨニヨして口元に手を当てている。
ああ、テンちゃんが座ってる俺に後ろから抱き着いていたように見えたのか。
- ちょっと話をしてただけですって。どうしたんです?
「このコップとかどうしたらいいのかなって」
カエデさんがもう片手に持ってたのは外でモモさんが出してくれたお茶のカップだ。
それを持ち上げ、口元に当てていた手は外を指さしている。
そういうの気にしないひとだと思ってたけど、あ、クリスさんが言ったのかもね。
- 置きっ放しでも誰かが片付けてくれますけど…。
「ですよね?、あたしもそう言ったんですけど、クリスさんが…」
ほらね。
- そうですか、じゃあ片付けます。
と言って俺が立ち上がると、
「いえいえ、タケル様のお手を煩わせるような事では…!」
と言いながらカエデさんの背中を突いたようだ。
「え?、あたしですか?、いいですけど、台所に入っていいんですか?」
- ダメって事は無いと思いますけど…?
「でも前に食後のお片付けを手伝おうとしたらぴしゃっと断られたんですよ…」
「其方らは言わばタケル様のお客様なのじゃ、家事などさせるわけがなかろう?」
テンちゃんが割り込むと、一瞬顔を見合わせるふたり。
「あの、でもハツちゃんたちはお手伝いしてましたよ?」
「あれらも客ではあるが、一時預かりなのじゃ、其方らとは扱いが違うのじゃ」
「なるほど、行儀見習いのようなものでしたか」
クリスさんの表現は古いけど、ハツたち7名は元の生活習慣を崩さない程度のお客さんなわけか。だから家事の手伝いぐらいは推奨、と。
「ミリィちゃんもですか?」
「アレはタケル様の部屋に居着いた、ただの居候なのじゃ」
そうだったのか。それで個別の部屋が無い…?
「冗談じゃ。アレらも一時預かりなのじゃ。ピヨはちと事情が異なるが、似たようなものなのじゃ」
「そうだったんですね」
「うむ、ゆえに食器類は片付けずとも良いのじゃ。逆に其方らに片付けられてしもうては至らぬと注意されたに等しいのじゃ。放置推奨なのじゃ」
「わかりました」
なるほど、それがこの家のルールなら、従った方が良さそうだ。
と、喋ってる間にリンちゃんの部屋からモモさんたちが出てきて、ミドリさんと一緒に外の食器類をささっと片付けた。
話が聞こえていたわけじゃないだろうけど、俺たちは何だか気まずかった。
次話5-029は2023年01月13日(金)の予定です。
(※ 都合により1か月ほど延長しました。良いお年を。)
20221119: 抜け補完と訂正。
心配そうに ⇒ 心配そうに腰を屈めて尋ねた。
自分が動いた姿で動いていたこと。 ⇒ 姿で自分の意思とは関係無く動いていたこと。
20230416: わかりやすいように訂正。
近づいてきた ⇒ 笑顔で少し歩み寄り、困っているサイモンさんたちのフォローに回った。
●今回の登場人物・固有名詞
お風呂:
なぜか本作品によく登場する。
入浴はしてるけど描写が無いのはまぁお察しください。
タケル:
本編の主人公。12人の勇者のひとり。
気を遣ってるやらいないやら。
リンちゃん:
光の精霊。
リーノムルクシア=ルミノ#&%$。
アリシアの娘。タケルに仕えている。
今回名前のみの登場。
手間のかかる用事ばっかりさせられてますね。
テンちゃん:
闇の精霊。
テーネブリシア=ヌールム#&%$。
後ろの部分は精霊語のため聞き取れない。
リンの姉。年の差がものっそい。
矛先が向くのはこっちですからね。
ファーさん:
ゼファーリィ=ヴェントス#$%&。
風の精霊。
有能でポンコツという稀有な素材。
風の精霊の里では高位の存在なんですよ、これでも。
尊敬の対象なんですよ、これでも。
つまりタケルに縁のない芸事に堪能という…。
生かされない不遇な配置という事に。
今回出番無し。
ちゃんと居るんですよ?、影が薄いだけで。
そのうち出番があります。たぶん。
ウィノアさん:
水の精霊。
ウィノア=アクア#$%&。後ろの部分は精霊語。
一にして全、全にして一、という特殊な存在。
タケルの首飾りに分体が宿っている。
今回出番無し。
アリシアさん:
光の精霊の長。
全精霊中最古というような存在。実は凄い精霊。
だいたい名前くらいしか登場しませんが一応。
モモさん:
光の精霊。
『森の家』を管理する4人のひとり。
食品部門全体の統括をしている。
いわゆるメイド長みたいなものもやってます。
ミドリさん、アオさん、ベニさん:
光の精霊。
モモと同じく『森の家』を管理する4人のひとり。
食品部門の幹部。モモの補佐をしている。
今回名前は出ました。ちゃんと居ます。
ハルトさん:
12人の勇者のひとり。現在最古参。
勇者番号9番。オオミヤ=ハルト。
ハムラーデル王国所属。
およそ100年前にこの世界に転移してきた。
『フレイムソード』という物騒な剣の所持者。
今回出番無し。
カエデさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号10番。シノハラ=カエデ。
勇者歴30年だが、気持ちが若い。
でも言動はタケルからするとちょっと古臭い。
クリスに鍛錬を見てもらえて上機嫌。
声がでかいのはハムラーデルのデフォルトです。
実は字がきれいです。
だからハルトの代筆なんて事もします。
意外だなんておもっちゃダメ。
ジローさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号3番。イノグチ=ジロウ。
ハムラーデル王国所属。
砂漠の塔に派遣されて長い。
2章でちらっと2度ほど名前があがり、
次に名前が出てくるのが4章030話でした。
ヤンキーらしいw
今回出番無し。
なかなか登場までいかないですね。
クリスさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号5番。クリス=スミノフ。
現存する勇者たちの中で、4番目に古参。
『嵐の剣』という物騒な剣の持ち主。
カエデたちには砕けた口調になります。
彼も字がきれいな方です。毛筆のみですが。
ロミさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号2番。マサダ=ヒロミ。
現存する勇者たちの中で、3番目に古参。
現在はアリースオム皇国皇帝を名乗っている。
クリスとはこの世界に転移してきた時に少し話した程度だが、
互いに気にかける程度の仲間意識はある。
今回出番無し。
シオリさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号7番。クリバヤシ=シオリ。
現存する勇者たちの中で、2番目に古参。
『裁きの杖』という物騒な杖の使い手。
現在はロスタニア所属。
勇者姫シリーズと言えばこのひと。カエデは大ファン。
今回出番無し。
サクラさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号1番。トオヤマ=サクラ。
ティルラ王国所属。
勇者としての先輩であるシオリに、
いろいろ教わったので、一種の師弟関係にある。
勇者としての任務の延長で、
元魔物侵略地域、現バルカル合同開拓地に居ます。
今回出番無し。
ネリさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号12番。ネリマ=ベッカー=ヘレン。
ティルラ王国所属。
サクラと同様。
魔力操作・魔力感知について、勇者の中では
タケルを除けば一番よくできる。
結界の足場を使った戦闘がメルに遠く及ばないのは、
メルが達人級の剣士であることと、
そもそも身体能力や身体強化はメルのほうが圧倒的に上だから。
今回出番無し。
カズさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号6番。サワダ=ヨシカズ。
ロスタニア所属らしい。今の所。
体育会系(笑)。性格は真面目。
呆けていたのは、勇者食堂にいた、
一目惚れしちゃった娘が精霊様だと感づいたから。
今回出番無し。
寮の子たち:
タケルの家とされている『森の家』その隣の、
燻製小屋という名前の食品工場に勤める精霊さんたちの事。
寮生活をしているが、自由時間は結構多いので生活を楽しんでいるようです。
これでも光の精霊さんですから、
普通の人種とは比較にならない魔力量があります。
これまで名前が登場したのはアーコなど数名ですが、
寮には200人ほど居ます。
サイモンさん:
1章の後半に登場した、ツギの街を拠点に活動する、
冒険者チーム『鷹の爪』のリーダー。
4名しかいないが、それなりにツギの街では有名。
『森の家』には魔法職であるプラムと共にちょくちょくやってくる。
今回はプラムとエッダが王都に行ったので、
暇になったクラッドと共にやってきた。
魔法はまだ少しの身体強化と初級魔法の一部だけ。
無詠唱はできないので詠唱が必要。
クラッドよりは器用な分、略式詠唱でもできる事がある。
これでしばらく出番がありません。
クラッドさん:
サイモンと同じく『鷹の爪』のメンバー。
大楯を扱い、小剣または剣を使う。
いわゆる盾役、タンクってやつですね。
魔法はまだ少しの身体強化と初級魔法の一部だけ。
無詠唱はできないので詠唱が必要。
これでしばらく出番がありません。
ハツ:
詳しくは3章を。
森の家にしばらく居ることになりました。
タケルが相手をしていないのではなく、
ミリィが連れまわしているせい。
メイリルさん:
メイリル元王女。詳しくは3章で。
ハツからはメイと呼ばれてます。
森の家にしばらく居ることになりました。
ハツと一緒に居ます。
有翅族:
身長20cm前後の種族。
背中に昆虫のような翅を持つ。
種族特性として、魔法が使えて空を飛べる。
翅は生え変わったりするもので、
毎回同じ形状のものが生えるとは限らない。
ディアナさん:
3章008・9話に登場した、有翅族の長老の娘。
月光のような白っぽい髪に、赤茶色の瞳。
黒鳳蝶のような羽。
初回登場時から黒いワンピースだったが、
いまは腰に黒いベルトでゆったり留める、
清楚なクリーム色のワンピースを着ている。
種族固有の魔法で人型サイズに変身できる。
魔法に関して実力者でもあるので、ミリィの成長に気づいています。
ディアナのとりまき:
当然だが有翅族。
4人とも見かけの年齢は10代から20代とそれぞれだが、
ディアナと一緒に50年前に村を出たのだから実年齢はお察し。
ディアナの事を姫様と呼ぶ。
精霊さんだらけなので実はびくびくしています。
それぞれの名前が実は5章001話で出ていたのに
紹介を忘れていたのでここに記載しておきます。
エイナ:
端がちょっと青紫色をした白いシジミみたいな翅。
髪はニミナと同じく明るいニンジン色で、
普段は首の後ろでまとめ、布で包んで簪で固定。
ディオナの筆頭世話役。手先が器用。
ニミナ:
小ぶりで薄い緑色で半透明の翅。
髪はエイナと同じく明るいニンジン色で、
普段は編み込みをして後ろでまとめ、簪で固定。
ディオナの世話役その2。エイナの妹だったりする。
トリア:
細長くて透明な翅。糸トンボみたいな感じ。
肩まであるレンガ色のふんわりヘアー。
4人中一番大人しい性格。胸が一番大きい。
レモア:
ふわっとしている黄色っぽい茶髪で活発そうな短めの髪型。
翅は5名中一番小さくてまるっこくて透明、
ミツバチのような翅。
ハツ曰く、「いつもちゃっかり得してるみたい」。
背丈が小さい事は別に気にしていない。飛べるからね。
でもミリィより胸が小さい事は気にしている。
なので、ミリィに少しだけ対抗心を持つが、
一応大人的な余裕はある。
※ 作者補足
この登場人物・固有名詞紹介の部分全ては、
あとがきの欄に記入しています。
本文の文字数にはカウントされていません。
あと、作者のコメント的な紹介があったり、
手抜きをしたり、詳細に書かれているけど本文には
無関係だったりすることもあります。
ご注意ください。
あれ?、ミリィの紹介が無いような…?





