5ー026 ~ またですか
結局のところ、有翅族の村にディアナさんたちを帰す案は保留になった。却下に近い保留だな。
当人たちが帰りたく無くて、村でも受け入れを拒否している状況で、ドゥーンさんから命令して帰し受け入れさせるというのは、いくら精霊様とは言え過干渉というものだろうって話になった。
『余計なお世話どころか迷惑というものじゃ』
なんてテンちゃんはボソっと呟いていたけど、そんな聞えよがしに言わなくてもいいのになぁ…。
そもそもどうしてこの家のひとたちの移動がどうのって話が出たのかというと、今すぐという話では無いが、そのうちここの砂漠をまとめて土地の有効活用をしようという話が出ているからなんだそうだ。
簡単に言われているけど、これは魔塵の処理が段落した後の話らしい。
精霊さんたちの感覚なので、例によって何年か先の事だ。段階的に処理をするらしく、最初がその何年か先であって、次は何十年後とか、最後は何百年後とかそんなレベルだった。
だから移動の話もその前に移動できればいいという事なので、かなり余裕がある。ゆえに現在のところは保留でも全然問題無い。
それを聞いて、どっと力が抜けた。
急ぎの話かと勘違いしてたよ…、もっと直前というか何か月か先ぐらいの話で言って欲しかった。
だって、その頃にはディアナさんたちは変わらないかも知れないけど、ハツたちの状況が変わってるかも知れないじゃないか。
いやまぁハツたちはもう既にここで生活して行けそうだけどさ。エクイテス商会とのつながりが大きいんだし。
ドゥーンさんとアーレナさんは、光の精霊さんたちが魔塵の処理をするのを地上や地下から補助しながら、ここを拠点にハツたちやディアナさんたちに指導もして行くみたいだ。
これも何年、何十年かの予定なので、余裕があるね。
ドゥーンさんたちは一時的にとか、しばらくは、なんて言ってるけど時間の感覚が違うと改めて思ったよ。
それで、ふと思い出して、砂漠に居た仮称リザードマンの集落について尋ねてみた。
「ああ、そう言えばそんなのも居ったのぅ」
「それらはまだ居るんかね?」
ん?、博愛精神はどこ行ったんだろう?
- ちょっと雨のせいかよくわからないんですけどね…、
と言ってポーチから地図を…、あれ、無いな。しょうがない、ここに降りてくる時に索敵魔法で感知したののうろ覚えでさっと作るか。
- えーっと、確かこのあたりに集落があったと思うんですよ。
と、ささっと描いた大まかな地図の、だいたいの箇所に丸を描いた。
「数はどの程度かの?」
- 10頭は居なかったような…。アーレナさんのあのプローブには記録が残ったりしないんですか?
「野生動物程度の魔力では残らないねぇ。そういう生物の保護は水の管轄さね」
「ここではそれもままならんでの、それに人種に害を為すんじゃ、排除まではせぬが、わざわざ保護はせんのじゃよ」
- そうだったんですか。野生動物なんです?
「いや、あれは竜族じゃよ」
- え?、竜族だったんですか。
「元々はそれが本来の竜族なんじゃ」
と、ドゥーンさんとアーレナさんがテンちゃんを見た。
「な、何じゃ」
「いや何、お前さんのほうが詳しかろうと思うての」
「そうさね、最初の竜族の叛乱を鎮めた本人さね」
え?
「わ、吾のせいでは無いのじゃ、ちょっと残っておったのに気付かなんだだけなのじゃ」
「誰も責めとりゃせんよ」
「大昔の話さね、今更どうこう言うもんでもないさね」
「……」
眉尻を下げて俺の右腕を両手で持つテンちゃん。
いやこれどう助け船を出せと…?
仕方ない、とりあえず経緯を聞くか。
- どういう事だったんです?
と、話を聞いてみるとどうやら1万5千年ぐらい前、アリシアさんのやり方に反発した精霊さんたちが居たんだと。
その反乱勢力が、道具を使い始めた竜族に興味を持ち、生物的改造をしたのが現在俺たちが認識しているほうの、口から破壊魔法を撃てたりする竜族なんだそうだ。
で、それらがある程度の数になった頃、施設を破壊して脱走、無差別に破壊行為をして大騒ぎになったのが、最初の竜族の叛乱と言われている事件なんだとさ。
それに付随して一部の風の精霊さんたちも便乗、そっちは風の動乱と呼ばれているらしい。
それらの鎮圧に奔走したのがテンちゃんと光の精霊さんたちだったと。
竜族に改造を施した精霊さんたちは各地の施設に居たので、破壊魔法の餌食となって消滅したらしいけど、その時に一部の竜族は地下に潜伏、これが現在も生き残ってる竜族なんだそうだ。
えらくまた気の長い話だなぁ、なんて思ったけど、なんだかなぁ…。
確かにアーレナさんの言うように、今更だね。
- なるほど、それでどうして砂漠にそんな少数居たんです?
「さぁのぅ…、どうじゃったかのぅ…」
「確か竜族が転移してきた時に紛れて来たんじゃなかったかね?」
「そんなような気もするのぅ…」
「全くこの爺ぃは…、その時一緒に退治されたと思っとったよ。生き残っておったとはね。逆に驚きさね」
あれ?
- 砂漠に生き残ってたの、ご存じ無かったんですか?
「前にお前さんから聞いたのが初めてじゃよ」
「そうさね、アタシらそれどころじゃないさね、少数なら気にしても仕方ないからね」
ああ、それもそうか。魔塵対策で大変だったんだし、保護対象でも無ければ野生動物と一緒の扱いでもある、気にしちゃいられなかったってわけね。
転移してきたって、ここが魔砂漠になる前の話じゃないか?
1500年とかそんなレベルの。
よく生き残ってたね。
- その旧竜族たちはどこかにまとまってたりはしないんですか?
「どこかの島にまとめて隔離しとったはずじゃが…、お前さん何でそんな事を?」
「タケル様、アンタまさかそいつらを見つけて保護しようってんじゃないだろうね!」
- え?、いや保護とまでは、まとまってる場所があるならそこに送るぐらいならって思ったんですけど…。
「そんな事を考えとったんか…」
「アタシらの管轄じゃないがね、上で作業しとる連中がそれらを放置するとは思えないよ?、とっくに見つかって処理されてるはずさね」
あー、それは考え付かなかった。
それに、俺が仮称リザードマンたちを移動させるのに、光の精霊さんたちの手を借りる事になる。
- そうですね、じゃあ上に戻った時にでも聞いてみます。
「そうさね」
「それがええのぅ、儂としてはそんなもんに気を配るよりも、あの子らの事を考えてやって欲しいとは思うがのぅ…」
「そうさねぇ…」
それを言われると居た堪れないね。
- まぁ…、ここに影響が出る作業期間中、うちで預かるというぐらいなら構いませんよ。
「そうかね!、ならこの雨の間も頼めないかね?」
「それがええのぅ!、儂からも頼みますじゃ」
- え?、今すぐの話じゃ無かったんじゃ…?
「今も影響が出とるんじゃ」
「そうさね、ずっと閉じ込められて不憫なんだよ?、ちょっとぐらい羽を伸ばせる所に行かせてやりたいとは思わないかね?」
- え、いや、あの…、
「ほれ、お前たちからもお願いしな」
「お頼み申します、主様」
「「お願いしまーす」」
あー、これは断れないやつだ。
失敗とまでは言わないけど、つい余計な事を言ってしまった。
- はぁ、わかりました。でもハツたちにも聞いてからですよ?
「何、あの子らもタケル様の自宅に招かれると聞けば嫌とは言わんよ」
「そうさね、寧ろ喜ぶはずさね」
だろうね。
隣ではテンちゃんがくっくっと笑ってるし、ミリィも笑みを浮かべて俺を見ている。
あれ?、ミリィってディアナさんたちとあまり仲良く無かったよね?
- ミリィはいいの?
「ハツちゃんたちにピヨちゃんさまを紹介したいかな?、楽しみかな」
あ、そうですか。
●○●○●○●
翌日。
早くから起きて来たハツたちに早速昨夜の事を尋ねると、飛び上がらんばかりに喜んだ。眠そうな顔だったのに一気に明るくなってたよ。
そんなに喜ばれるとは思わなかった。
俺の家ったって、ほぼ光の精霊さんたちの家だよ?
俺なーんもしてないし、実感すら無いのに。
でもまぁ、雨模様が続く、ドゥーンバリアドームのここよりは、明るくていい森の中だと思うよ。
ちなみに俺とテンちゃんはこの部屋で仮眠を取った。
この部屋は、元々この家でハツの育ての親が診療や診察をしていたわけで、それだけ余裕のある広さなんだよ。今はテーブル2つをくっつけているので、尚更ね。
だからテンちゃん用にちょいとベッドをひとつ作って、部屋の壁に立てかけてある簡易ベッドを俺が使ったってわけ。
ミリィはハツの部屋に行き、ハツとメイリルさんと一緒に戻ってきて、一緒になって喜んでた。
ディアナさんたちは裏の小屋が彼女たちの部屋らしくてそこでおやすみ。まだ起きてきていない。いや、もう起きてはいるっぽい。たぶん支度中なんだろう。そのうち来るだろう。
ささっと朝食を用意して、食べてる間に外のハニワ兵たちが外にいる理由が聞けた。
「あのね、前に呼びに来たとき中に入って、床に穴あけちゃったんだ」
「あれびっくりしたね、ふふっ」
「前からミシミシ言ってた場所をね、踏んじゃったみたい。それで倒れそうになって手を付いたところもベキって」
「すごい恰好になってたね」
「表情は無いけど、焦ってるのがわかったよね」
くすくす笑うメイリルさんとハツ。微笑ましいね。
元の世界で小学校高学年とか中学生ぐらいの女の子たちがこんな雰囲気だったっけ。
箸が転んでもおかしい年頃?、って言うんだったかな。まぁ床板を踏み抜いたハニワ兵が焦ってる場面なら、別にこの年頃じゃなくても笑えるコミカルな場面だったろうけど。
メイリルさんは、前は丁寧な言葉遣いだったように思う。随分と慣れたようで何よりだ。
- ああ、ハニワ兵は中身も詰まってて重いからねー。
「うん、だからそれからは中に入らないようにしてくれてるの」
なるほど。
「あのね、モノたちの魔力供給はドゥーンさんだけど、この家の魔力供給はボクたち交代でやってるの」
モノたちというのはハニワ兵の名前だ。
モノ、ディー、トライ、テトラ、って言うらしい。テトラだけ女性型だとか。
でも女性型には見えなかったな。たぶん服装が同じ型の男性用だからだろう。体のサイズもほぼ同じだし、髪も毛じゃなくてそれっぽい造形に色塗ってあるだけだからね。違いは顔の造形ぐらいだからわかりにくい。
- へー、だいぶ慣れた?
「うん、最初は供給するだけで疲れてたけど、今は平気。ね」
「はい、めきめき成長してるって師匠もドゥーンさんも褒めて下さいました」
あれ?、言葉遣いが丁寧になってる。まぁいいか。
- そかそか、あ、おはようございます。
ドゥーンさんが地下室からこの部屋に戻って来た。
「ああ、おはよう」
アーレナさんはあれからすぐ出かけて、まだ戻って無い。
「「おはようございます」」
「ああ、おはよう。いつ頃行くんかの?」
- そうですね、朝食後、みんな揃ってから、でしょうか。
「え?、今日からなの?」
- あ、うん。ここに居てもする事が無いでしょ?
「そうだけど、エクイテス商会の荷物っていつだっけ?」
「明日だよ?」
「ふむ、なら儂が応対しよう」
「え?、いいんですか?」
「構わんよ、儂がここに住んどる事は彼らも知っておろうて」
「あれ、そうだっけ…?」
「あ、ほら、前に1度エクイテスさんが来た時に中に来て、」
「あ、あの時!」
「うん、だから大丈夫」
「そっか、じゃあドゥーンさんお願いします」
「うむ、儂らが無理を言うとる方じゃからの」
- 同じものでいいですか?
「おお?、頂けるんかの?」
と、テーブルでまだがつがつ食べているミリィを見下ろすドゥーンさん。
- そりゃまぁ、せっかくですし。
と、扉の方を見た。
「おはようございます、皆様」
「「おはようございます皆様~」」
ディアナさんたちが入って来て、挨拶をするのにこちらも応え、ポーチから出した朝食をテーブルに並べて行く。鍋の汁物はハツが器を出して注ぎ、メイリルさんが配膳をというように手伝ってくれた。
「今朝は豪華ですね姫様」
「いつもが質素であるかのように言うで無いのじゃ」
「失礼しました。今朝は特に豪華ですね、姫様」
「美味しそうです」
「いい香りです」
口々にそんな事をいいながらテーブルの、たぶん定位置に着き、お行儀よく『いただきます』と言ってそれぞれの器へと移動し、がつがつ食べ始めた。
ミリィで見慣れたけど、相変わらず有翅族たちって健啖家というか、すさまじい勢いで食べるなぁ…。
身体が小さいからそう見えるだけなんだけどね。
「あ、準備してこなくちゃ」
「あ、そうだったわ」
ハツとメイリルさんがそう言って席を立ち、いそいそと自分たちの部屋へと行くのを目で追った。
●○●○●○●
母艦に戻り、前と同じようにリフトが降りて行くのをじっと待つ。
そう言えば前の時って、アンデッズが一緒で、ずらっと兵士さんたちが出迎えというか警戒のためだったみたいだけど、たくさん居たんだっけね。
今回は数人と、車っぽい台が用意されていた。
ハツもメイリルさんも、そしてディアナさんたちも緊張しているのか強張った表情で粛々と兵士さんの指示通り、俺に続いて乗り込んだ。
動き始めると一瞬声が漏れたけど、それだけだった。
- そんなに緊張しなくてもいいよ?
「うん…」
「はい…」
返事が返って来たのはハツとメイリルさんだけで、ディアナさんたちは少し肩の力を抜いたようだけど、薄く笑みを浮かべたまま固まっていた。
まぁね、ハツの家を出るときに説明したのが良く無かったのかな?
上空1万5千mに停泊している光の精霊さんの母艦に行く、って言ったら全員の目が点になってたからね。
それと、飛び立つのに俺に抱き着かれるとテンちゃんに触れてしまうかも知れないから、色付き障壁の椅子に座ってもらって、間に仕切りをつけたのも驚かれたみたい。
ハツたちの荷物もあるから、座ってもらった方がいいと判断したんだよ。
乗り物みたい、なんて言われたけど、間違っちゃいないね。
それで長々と説明するのもアレだったんで、そのまま飛び立って曇り空をぐんぐん上昇、雲の中をウィノアさんの魔力案内に従って飛び続けて雲を抜け、感知した母艦へとすっ飛ばしたりと、ハツたちの様子からして驚きの連続だったのもあるんだろう。
雲を抜けて太陽の下、雲の上を移動するときにも声を上げてたね。いや悲鳴じゃなく。初めての景色だろうから、そこは仕方ないね。
そしてそのまま転移場まで通されて、リンちゃんに『はぁ…、またですか…』なんて溜息吐かれたけど、そこから転移を2回してもらい、『森の家』へ到着した。
次話5-027は2022年10月28日(金)の予定です。
●今回の登場人物・固有名詞
お風呂:
なぜか本作品によく登場する。
しかしここのところ入浴シーンが少ないような…。
タケル:
本編の主人公。12人の勇者のひとり。
説明不足ですね。
リンちゃん:
光の精霊。
リーノムルクシア=ルミノ#&%$。
アリシアの娘。タケルに仕えている。
今回名前のみの登場。
またですかw
テンちゃん:
闇の精霊。
テーネブリシア=ヌールム#&%$。
後ろの部分は精霊語のため聞き取れない。
リンの姉。年の差がものっそい。
たぶん梱包されたのにも驚かれたと思う。
ファーさん:
ゼファーリィ=ヴェントス#$%&。
風の精霊。
有能でポンコツという稀有な素材。
風の精霊の里では高位の存在なんですよ、これでも。
尊敬の対象なんですよ、これでも。
つまりタケルに縁のない芸事に堪能という…。
生かされない不遇な配置という事に。
今回出番無し。
ウィノアさん:
水の精霊。
ウィノア=アクア#$%&。後ろの部分は精霊語。
一にして全、全にして一、という特殊な存在。
タケルの首飾りに分体が宿っている。
今回セリフ無し。
アリシアさん:
光の精霊の長。
全精霊中最古というような存在。実は凄い精霊。
だいたい名前くらいしか登場しませんが一応。
モモさん:
光の精霊。
『森の家』を管理する4人のひとり。
食品部門全体の統括をしている。
今回出番無し。
ミドリさん、アオさん、ベニさん:
光の精霊。
モモと同じく『森の家』を管理する4人のひとり。
食品部門の幹部。モモの補佐をしている。
今回出番無し。
ハルトさん:
12人の勇者のひとり。現在最古参。
勇者番号9番。オオミヤ=ハルト。
ハムラーデル王国所属。
およそ100年前にこの世界に転移してきた。
『フレイムソード』という物騒な剣の所持者。
今回出番無し。
カエデさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号10番。シノハラ=カエデ。
勇者歴30年だが、気持ちが若い。
でも言動はタケルからするとちょっと古臭い。
クリスに鍛錬を見てもらえて上機嫌。
声がでかいのはハムラーデルのデフォルトです。
森の家で鍛錬中。
今回出番無し。
ジローさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号3番。イノグチ=ジロウ。
ハムラーデル王国所属。
砂漠の塔に派遣されて長い。
2章でちらっと2度ほど名前があがり、
次に名前が出てくるのが4章030話でした。
ヤンキーらしいw
今回出番無し。
なかなか登場までいかないですね。
クリスさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号5番。クリス=スミノフ。
現存する勇者たちの中で、4番目に古参。
『嵐の剣』という物騒な剣の持ち主。
森の家で鍛錬中。
今回出番無し。
ロミさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号2番。マサダ=ヒロミ。
現存する勇者たちの中で、3番目に古参。
現在はアリースオム皇国皇帝を名乗っている。
クリスとはこの世界に転移してきた時に少し話した程度だが、
互いに気にかける程度の仲間意識はある。
今回出番無し。
シオリさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号7番。クリバヤシ=シオリ。
現存する勇者たちの中で、2番目に古参。
『裁きの杖』という物騒な杖の使い手。
現在はロスタニア所属。
勇者姫シリーズと言えばこのひと。カエデは大ファン。
今回出番無し。
サクラさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号1番。トオヤマ=サクラ。
ティルラ王国所属。
勇者としての先輩であるシオリに、
いろいろ教わったので、一種の師弟関係にある。
勇者としての任務の延長で、
元魔物侵略地域、現バルカル合同開拓地に居ます。
今回出番無し。
ネリさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号12番。ネリマ=ベッカー=ヘレン。
ティルラ王国所属。
サクラと同様。
魔力操作・魔力感知について、勇者の中では
タケルを除けば一番よくできる。
結界の足場を使った戦闘がメルに遠く及ばないのは、
メルが達人級の剣士であることと、
そもそも身体能力や身体強化はメルのほうが圧倒的に上だから。
今回出番無し。
カズさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号6番。サワダ=ヨシカズ。
ロスタニア所属らしい。今の所。
体育会系(笑)。性格は真面目。
呆けていたのは、勇者食堂にいた、
一目惚れしちゃった娘が精霊様だと感づいたから。
今回出番無し。
ホーラード王国:
勇者の宿がある、1章からの舞台。
名称が出たのは2章から。
2章の冒頭に説明がある。
メルさん:
ホーラード王国第二王女。
2章から登場。
リンに気に入られており、時々やりとりをしていたりする。
王城の彼女の寝室に転移石板がある。
今回は名前のみの登場。
寮の子たち:
タケルの家とされている『森の家』その隣の、
燻製小屋という名前の食品工場に勤める精霊さんたちの事。
寮生活をしているが、自由時間は結構多いので生活を楽しんでいるようです。
これでも光の精霊さんですから、
普通の人種とは比較にならない魔力量があります。
これまで名前が登場したのはアーコなど数名ですが、
寮には200人ほど居ます。
サイモンさん:
1章の後半に登場した、ツギの街を拠点に活動する、
冒険者チーム『鷹の爪』のリーダー。
4名しかいないが、それなりにツギの街では有名。
『森の家』には魔法職であるプラムと共にちょくちょくやってくる。
今回はプラムとエッダが王都に行ったので、
暇になったクラッドと共にやってきた。
魔法はまだ少しの身体強化と初級魔法の一部だけ。
無詠唱はできないので詠唱が必要。
クラッドよりは器用な分、略式詠唱でもできる事がある。
森の家でクリスたちと鍛錬中。
クラッドさん:
サイモンと同じく『鷹の爪』のメンバー。
大楯を扱い、小剣または剣を使う。
いわゆる盾役、タンクってやつですね。
魔法はまだ少しの身体強化と初級魔法の一部だけ。
無詠唱はできないので詠唱が必要。
森の家でクリスたちと鍛錬中。
ファダクさん:
光の精霊。
アリシアの配下。航空母艦アールベルクでの統括責任者。
決してヒマでは無いんですよ、このひと。
母艦アールベルク:
光の精霊さんが扱う何隻かある航空母艦のひとつ。
魔砂漠の魔塵処理作業のため、
魔砂漠中央あたりの上空8kmに停泊している。
母艦というだけあってでっかい。
ドゥーンさん:
大地の精霊。
世界に5人しか居ない大地の精霊のひとり。
ラスヤータ大陸を担当する。
雨が断続的に何か月か続くので、その間の事を考えた結果なのです。
アーレナさん:
大地の精霊。
ラスヤータ大陸から北西に広範囲にある島嶼を担当する。
魔砂漠正常化作業を地下から手伝っている。
アンデッズ:
明るいアンデッドを目指す変な集団。
タケル曰く『聖なるアンデッド』。
そこから劇団『聖なるアンデッズ』という名称になったらしい。
光の精霊の里にて公演中のため、森の家には居ない。
関連グッズなどが販売されており、寮の休憩室などに飾られているらしい。
ミロケヤ王国:
ラスヤータ大陸の北半分以上を占める獣人族の国。
王都はゾーヤで、ラスヤータ大陸中央部にある。
結構でかいが人の住むところは多くないので人口はそこそこ。
タケルによる紹介が本文にありましたね。
港町セルミドア:
エクイテス商会のある港町。
ハツの家はこの町から東に少し外れた防砂林の海側あたりにある。
エクイテス商会:
港町セルミドアから王都ゾーヤまでの街道で、
何軒かの店を持つそこそこ大きな商会。
主に日用雑貨を扱っている。
詳しくは3章を。
この5章001話でも登場してます。
ハツ:
詳しくは3章を。
手抜きじゃないよ?
メイ:
メイリル元王女。
詳しくは3章を。
有翅族:
身長20cm前後の種族。
背中に昆虫のような翅を持つ。
種族特性として、魔法が使えて空を飛べる。
翅は生え変わったりするもので、
毎回同じ形状のものが生えるとは限らない。
ディアナさん:
3章008・9話に登場した、有翅族の長老の娘。
月光のような白っぽい髪に、赤茶色の瞳。
黒鳳蝶のような羽。
初回登場時から黒いワンピースだったが、
いまは腰に黒いベルトでゆったり留める、
清楚なクリーム色のワンピースを着ている。
種族固有の魔法で人型サイズに変身できる。
魔法に関して実力者でもあるので、ミリィの成長に気づいています。
ディアナのとりまき:
当然だが有翅族。
4人とも見かけの年齢は10代から20代とそれぞれだが、
ディアナと一緒に50年前に村を出たのだから実年齢はお察し。
ディアナの事を姫様と呼ぶ。
それぞれの名前が実は5章001話で出ていたのに
紹介を忘れていたのでここに記載しておきます。
エイナ:
端がちょっと青紫色をした白いシジミみたいな翅。
髪はニミナと同じく明るいニンジン色で、
普段は首の後ろでまとめ、布で包んで簪で固定。
ディオナの筆頭世話役。手先が器用。
ニミナ:
小ぶりで薄い緑色で半透明の翅。
髪はエイナと同じく明るいニンジン色で、
普段は編み込みをして後ろでまとめ、簪で固定。
ディオナの世話役その2。エイナの妹だったりする。
トリア:
細長くて透明な翅。糸トンボみたいな感じ。
肩まであるレンガ色のふんわりヘアー。
4人中一番大人しい性格。胸が一番大きい。
レモア:
ふわっとしている黄色っぽい茶髪で活発そうな短めの髪型。
翅は5名中一番小さくてまるっこくて透明、
ミツバチのような翅。
ハツ曰く、「いつもちゃっかり得してるみたい」。
背丈が小さい事は別に気にしていない。飛べるからね。
でもミリィより胸が小さい事は気にしている。
なので、ミリィに少しだけ対抗心を持つが、
一応大人的な余裕はある。
※ 作者補足
この登場人物・固有名詞紹介の部分全ては、
あとがきの欄に記入しています。
本文の文字数にはカウントされていません。
あと、作者のコメント的な紹介があったり、
手抜きをしたり、詳細に書かれているけど本文には
無関係だったりすることもあります。
ご注意ください。
しかし今回あとがき部分多過ぎ…?
もうちょっと減らす方がいいような気がしてきました。
と言いつつ現状維持なのですよね…、減らすと言っても難しくて。





