5ー021 ~ 森の家へ帰ろう
別に急ぐ必要は無いんだけど、そろそろ他のお客さんだって来るだろうと思って、急いで微炭酸の飲料水を飲んだ。
というかね、これそんなに量が多く無いんだよ。
氷が入ってるというのもあるし、タンブラー自体もそれほど大きいわけじゃ無い。
味も普通。微炭酸水に果汁が混ぜてあるだけ。
悪くは無いんだよ。いい配分になってるせいでさっぱりとしたのど越しだし、普通に美味しい。と、思う。
でも俺には物足りなく感じてしまうのは、たぶん『森の家』で出るものや、リンちゃんが出してくれるものに比べてしまうせいだろうね。
それと、元の世界の炭酸飲料を知っているというのも大きいかも知れない。
そういう点ではカエデさんも同じだと思うんだけどね。
「あ、はい。懐かしいなって思いますけど、こんなもんじゃないんですか?」
だそうだ。
おそらくカエデさんはこの世界に来てから何十年だっけか、ん?、30年ぐらいだっけかな?、前に聞いたような気がするけど、そんなに間が空いてしまっているせいもあるんだろう。
- で、これいくらなのかな…?
「5ゴールドみたいですよ」
へー…、まぁ物価の程度はわからないけど、カエデさんも別に高いと思っているわけでは無さそうなので、妥当な価格なんだろう。
「少し、よろしいでしょうか?」
- はい。
「使徒様は私ども勇者を従えて何を為されるのでしょう?」
- …はい?
「これまでのお話をお伺いする限り、精霊様を従え、私ども勇者を使い、この世界をお導き下さるのでしょう?」
え、ちょ、待って。
マジやめてくれと言いたい。
世界を導く?、そんなもん俺の肩に載せないで欲しい。
- あ、待って下さい。一体何がどうなってそういう話が出てきたのかわかりませんが、まず僕は使徒でも何でもないただの勇者です。それもやっと見習いが取れたところですよ?
「ご謙遜を、」
- 謙遜でも何でもありません。それと、精霊さんたちは僕に協力してくれているだけです。従えるだなんてとんでもないですよ。
ここで何か割り込まれる前に、胸元の首飾りを服の上からそっと右手で押さえておく。
ウィノアさんに出てこられたら収拾がつけられないからね。
そんな仕草をしたせいか、クリスさんが姿勢を正して両手を胸元でクロスし、少し頭を下げた。これ宗教的な最上級に近い礼じゃないか。
いやいや、敬礼をしたわけじゃないんだけど。
「仰せのままに」
- いや、仰せのままにじゃないですよ、クリスさん。頭を上げて下さい、それから僕にそんな儀礼をする必要はありませんから、勇者の後輩としてカエデさんみたいに普通に話して下さいよ…。
「お言葉ではございますが、それだけは…」
そんなレベルなのか?
普通に話すって事がそんなに難易度の高い要求なのか?
- …わかりました、言葉はある程度なら仕方ないとしても、宗教的なのはホントにやめて下さい。
人目もあるし、この後の『森の家』は精霊さんだらけだからいいとしても、『川小屋』に行くんだぞ?、クリスさんがこのままの態度だったら、他の先輩勇者から何て思われるかわかったもんじゃ無い。
「じ、尽力致します」
尽力しなくちゃいけないのか…。先が思いやられるなぁ…。
と、通路の少し後ろの方で、アーコさんたちがうんうんと頷いていた。
何納得したみたいになってんだよ…。
これ、『森の家』でもこういう雰囲気になるんじゃないのか?、大丈夫かな…?
何だか心配になってきたな…。
- そろそろ込み始めるかも知れないから、出ましょうか。
何とかクリスさんに言い聞かせて、としか言えないやりとりをして、他人事だと思って面白そうな薄笑みで傍観してるカエデさんにも普通に戻ってもらい、席を立つ。
とりあえずポーチから銅貨の小袋が入った袋を歩きながら取り出して、小袋をアーコさんに手渡した。中身は銅貨が25枚入っている。
感知でわかるんだよ。これぐらいなら。
あまり多いとさっと数えられないから取り出して数えたりしなくちゃいけないけどね。
- これで足りるかな?、25枚入ってるけど。
「え?、多いですよタケル様、はい、10ゴールドお返しします」
- え?、サービス料とか税金とかあるんじゃなかったっけ?
「タケル様の分のお飲み物はサービスですよぅ」
「3名様でサービス料と税金合わせて5ゴールドなんですぅ」
アーコさんの後ろから別のふたりが言う。顔が赤いんだけど大丈夫か?
- あ、そうなんだ。
「はい、またのお越しをお待ちしていますね、タケル様」
「「またのお越しを~」」
どういう店なんだよここ…。
店の外にでると、俺たちが出たすぐ後に、若い男性たち4人が入ろうとして、俺たちに気づいてさっと敬礼をした。
勇者隊なんだろうね。ここの衛兵も兼ねてるから俺たちの顔を知っているんだろう。
- あ、気にしないで下さい、敬礼とかいいので。
「規則ですので」
といって笑みを浮かべてる。
- 昼食休憩中に規則も何も無いでしょう?
「それはそうですが、休日ではありませんので、そこはきちんとしませんと」
- そうですか?、まぁほどほどに。
と言ってクリスさんとカエデさんが出たあと、手でどうぞと示すと、お礼を言いながら入って行った。
「タケルさんってそういうとこ、自然としちゃうんですね」
- そういうとこって?
「一般の兵士たちに敬礼されても、頷きひとつで素通りしたりせずに、ちゃんと応対するとこですよ」
- そりゃあ、僕は指揮官じゃ無いんですし、彼らに偉そうにしたってしょうがないじゃないですか。
「でも勇者ですよ?」
クリスさんも頷いている。
そういうもんなの?
- 勇者だからって偉そうにしていいわけじゃないでしょう?
「一応、兵たちに命令できる権限があるってハルトさんが言ってましたよ?」
目線でクリスさんに確認すると、『はい』と頷く。
「いかなる場合でも命令ができるわけではございませんが、こと魔物に関してはその国の王と同等の指揮権がございます」
- え?、王様と同等ってそれでいいの?
「うん、『故に、部隊を動かすには相応の責任があるのだ』、って言ってました」
何でここでハルトさんのモノマネをする必要があるんだろう?
「あれ?、似てませんか?」
そういう問題では無いと思う。
- まぁ、ここで話しててもしょうがないので、行きましょうか。
というわけでクリスさんにリンちゃんから預かったペンダントを手渡してから、東門の方へ向かった。
西門じゃないのってカエデさんから言われるかなと思ったんだけど、黙ってついてきていた。
そう言えば来た時も東門から来たんだったね。
●○●○●○●
「あ、タケルさーん」
燻製小屋の横からさらに寮の横を通って『森の家』の庭に向かう途中、ミリィとピヨがすいーっと飛んできて、近くでぴたっと停止した。
寮の1階入口のある方から飛んで来たような気がする。
どうもこのふたり(?)は寮でちやほやされているらしく、あまり家に帰ってこないんだよ。だから何だか久しぶりに見た気がする。
いやまぁ、俺はホーラードの王都アッチダへ行ってたから尚更そう思うだけなんだろうけど。
「あ、ピヨちゃん!」
カエデさんが飛び出そうとしたのを急いで腕を掴んで止めた。
「え?、タケルさん?」
そんな目で睨まないでくれないかなぁ、と思いながら空中停止したミリィたちを見るように誘導した。
すると、いつもなら目の前まで飛んでくるところ数歩分離れて止まっている事に気づいたようで、『こっちまで来ないの?』みたいな目をした。
というかカエデさんはピヨしか見てないな…。
「あれ、知らないひとがいるかな」
「え?、何て?」
ここでやっとピヨの前に浮いているミリィに焦点を合わせたようだ。
- 知らないひとが居るって止まったんですよ。今から紹介するんです。
「なるほど」
- このひとはクリスさん。クリスさん、こちらの小さいのは有翅族っていう種族の子で、ミリィです。そちらのでっかいひよこはピヨです。覚えておいてください。
「わかりました。よろしくお願いします」
クリスさんが俺に頷いてから、右手を胸に添えてミリィとピヨに少し頭を下げた。
「ふぅん、ミリィはミリィかな、このひとは安全なひとかな?」
そう言って俺の前へすーっと移動してきた。
なんで顔の前に来るんだよ、見えにくいじゃないか。
「私めはピヨと申します。よろしくお願い致します」
ピヨは相変わらずだなぁ、でも今回は空中なので格式ばったような仕草はせずに、ぱたぱたとゆっくり羽搏きながらの挨拶だった。
魔力感知で見たところ、以前より羽搏き方がゆっくりになっている。魔力操作が綺麗になった分、負荷が減ったって事なんだろうか。
というのをちらっと見ながら目の前のミリィを左手でむんずと掴んで下げ、手を軽く開いてやると前からそうしていたように親指を抱えて腰掛けた。
「わっ、あ、久しぶりかなー、この癖になる感触かなー」
「あの…、使徒様はその者らの言葉がお分かりなのでしょうか?」
同時に喋られると混乱しそうだ。
こそばいから親指に頬ずりしないで欲しいんだけどなぁ。ってか癖になる感触って何だよ…。
- この子とピヨの言葉には魔力が乗っているので、魔力感知を鍛えればわかるようになりますよ。
「左様でございますか…、己の未熟さを思い知りました、精進致します」
堅いよクリスさん…、いちいち頭を下げられるのもなぁ…。
「ねぇ、タケルさん、そろそろいい?」
- え?、ああ、行きましょうか。
「そうじゃなくて、ピヨちゃんを抱いていい?、って聞いてるんですよ」
- ああ、ピヨ、悪いけど、いいかな?
「わかりました」
「悪いけどって何ですかー、もう。わー、ピヨちゃん久しぶり~、元気してた~?」
ピヨがすすっと俺の目線で察したのかカエデさんの広げた手に近づき、文句も言わずに抱きしめられている。もちろんカエデさんも加減してるし、小動物を抱き慣れている彼女だからピヨも素直に従ったんだろう。
そして相変わらず言葉は通じないのにずっと喋りかけている。
そんなカエデさんの声を、ピヨは見上げて聞いているフリ…なのかな、それとも魔力に頼らずに音声を理解しようとしているんだろうか…。
まぁいいか。
- じゃ、行きますよ?
「どこに行くのかな?」
- 家に帰るところだったんだよ。そろそろ昼食だからね。
「あ、それで呼ばれてたかな」
目的は同じだったのか。
だからタイミングよく寮の方から出て来たってわけね。
●○●○●○●
庭の方に回ろうとしたのに、その手前の玄関口のところに整列してるんだもんよ…。
「おかえりなさいませ、タケル様、カエデ様。そしてクリス様、ようこそ『森の家』へ」
そんでモモさんが代表して言うんだもんよ…。
何で今日に限ってそういうことするかなぁ…。
メイド服っぽい制服に戻ってるしさ…。
- ただいま戻りました。
と、まず返してから、クリスさんを紹介した。
そのクリスさんから俺が使徒様と言われても変な顔ひとつしない精霊さんたちに、何だか嫌な予感がしたので、ここでひとつ強く言って何とか『タケル様』にしてもらった。
先輩から様付きで言われるのは、たまにシオリさんがそう言ってたし、そこが妥協点だった。仕方ない。
ファーさんをクリスさんに紹介するときに、ひとりだけ風の精霊さんですと言ったけど、特に何という事も無かった。
ファーさんの視線がちらっとクリスさんの腰の剣に動いたぐらいだ。
そう言えばクリスさんの剣に名も無き風の精霊を宿してくれたのって、ファーさんだったっけ。
そんなこんなで双方の紹介が落ち着いたので、一応尋ねる事にする。
- ところで、なんでこっちからなんです?
「タケルさまがお客様をお連れするって仰ったんですよ?」
横一列だった整列が崩れて左右に分かれ、リンちゃんだけが前に来て俺を案内する仕草をしながらそう言った。
テンちゃんは…、ああ、リビングに居るようだ。
- いやまぁそうなんだけど、いつも庭の方からだったよね?
「こちら側から戻られたんですから、こちらでいいじゃないですか」
そう言われればまぁ、花壇みたいな柵を回り込んで庭から入るのも変なような気がしてきた。
「へー、ちゃんと玄関あったんですねー」
「当然です。川小屋にだってちゃんと入口がありましたでしょう?」
「あ、そういえばそうでしたね」
「庭のほうは転移に都合が良いので普段の出入りに使っているってだけです」
「なるほどー」
リンちゃんに案内される俺の横に並んで歩くカエデさんと、リンちゃんが喋っているのを聞きながら歩く。その手に乗ってにこにこしてるミリィ。ピヨはまだカエデさんの腕に抱かれている。ピヨが大人しいところを見ると、やっぱ抱き方が上手なんだろうな…。
クリスさんは廊下の横にある客間に通されたようだ。
案内はモモさんがしてくれている。
そう言えば俺、この家の間取りをよく知らないんだよな…。
ここ、俺の家らしいけどさ。
リビングに出たが、食事を運ぶカートが並んでいた。
「おかえりなのじゃ」
テンちゃんはソファーに座って本を読んでいたみたいだ。
- ただいま戻りました。
「うむ、今日は賑やかな昼食になりそうなのじゃ、吾は準備ができるまではこれを読んで待つとするのじゃ」
俺とカエデさんがミリィとピヨを抱えているから、気を遣ってるんだろう。
テンちゃんに頷いてから、後ろからぞろぞろ来たミドリさんたちがカートが並んでいるところに並んで行くのを何となく見て、食卓には花と果物以外何も無いのに気が付いた。
- あれ?、ここで食べるんじゃないの?
「それがですね、今日はサイモンさんたちが来るらしくて、なら庭で食べましょうかという話になりまして…」
- え?、んじゃピヨとミリィは別にした方が良くない?
「仲間外れは良くないかな!」
そういう問題じゃないだろうに。
「彼らは既にミリィたちと面識がありますよ」
- え?、そうなの?
いつの間に…。
「はい、なので心配はご無用です」
「ねぇ、サイモンさんって?」
- ツギの街で活動してる『鷹の爪』っていう冒険者チームのひとです。
「へー、ツギの街ってったら『フレイムソード』ってチームなら聞いたことありますけど、鷹の爪ってのは知らないです」
- ちょっと縁があって、ダンジョンで一緒に行動したことがあるんですよ。
カエデさんが『フレイムソード』っていうチーム名を覚えているのは、その名の由来がハルトさんの持つ剣の名前、そのまんまだからだろうね。
「タケルさんの1年って、随分いろんな事してたんですね…」
- え?
「あたしが見習いだった時って、東の森のダンジョンでやられては宿で寝て、起きてまた行ってやられて、の繰り返しがほとんどですよー?」
うわ…、それは壮絶だなぁ…、何て言えばいいんだよ?
「それで宿に引きこもってたらハルトさんが来て、それからずっと鍛錬、鍛錬で、いつ見習いがとれたとかなんて全然知らなくて、ハムラーデル所属になったのもハルトさんからそう聞いただけでした。あはは、なんか全然違いますね」
そんな虚ろな笑みで言われても…、あ、そうだ一番最初なら…。
- んー、僕が初めて東の森のダンジョンに行ったのは、この世界に来てから3か月以上してから、だったかな…?
「え?、そんなに遅かったんですか?」
- うん。すぐ行けってここの領主代行のひとに言われてたんだけどね。
「領主代行のひと?」
- いきなり宿から連行されてさ、『お前は勇者見習いだ、装備と100ゴールドをやるからダンジョンに行って強くなって魔王を倒せ』みたいな事を言われたよ?
「そんなのありませんでしたよ?」
へー、カエデさんの頃にはまだ無かったのかな?
これ、川小屋に行った時にでも他の先輩勇者に訊いてみたいな。
時期によっていろいろ違いがありそうだ。
- 勇者村の南側の大きめの建物だったよ。
「あー、あれそういう建物だったんですか。南側ってあまり行きませんよねー」
確かに。だいたい西門と『勇者の宿』と東門を結んだ、ちょっと曲がってるけどその道の周辺で事足りるからね。南側の居住区みたいな方は行く用事が無い。
- うん、僕もびっくりしたけどね。それで、東の森で角生えたウサギやキツネにやられそうになったりして、何とか倒してさ、
「えー?、タケルさんが?、角ウサギにですか?、あはは、冗談やめてくださいよー」
- いやホントだって、あいつらこっちを見つけたら何でか真っすぐ飛び掛かってくるでしょ?
「角ついてる動物は魔物ですから、そりゃそうですけどー…」
- それでぎりぎりで避けてポケット破かれて勇者の鑑札を落っことしてね、
と、右手でお尻のところを指さして説明をした。懐かしい。
あの時は必死だったけど。
「うん」
- 倒した死体をどうしようってそれを手にぶら下げて村に戻ってきたら鑑札が無くて、また森に探しに行ったよ。
「あっはは、何ですかそれ、ホントですかぁ?」
- いやホントホント。最初はそんな感じで、東の森に入っては獲物とって、持って帰ってきて売って、そのうち燻製作り始めて、ここに掘っ立て小屋を作って、っていうのをずっとやってたんだよ。
「全然ダンジョンに行って無いじゃないですか、あはは」
- 東の森のどこにあるのか聞いて無かったから、そのまま突っ切って行けばあるんだろうぐらいに思ってたんだよ。
「西門から馬車が出てるって聞かなかったんですか?」
- うん、宿をでてすぐのところに道しるべがあるでしょ?
「はい」
- あれのせいで東と西がよくわからなくなっちゃって、西門を東門だと思ってたり、馬車の事を知らなくて森を突っ切ろうって思ってたり、いま思えばいろいろ勘違いしてたんだよ。
「そうだったんですか…」
それから、やっとダンジョンというか東の森のダンジョン村に辿り着いて、そこで宿をとってダンジョンに入ったり森で角ウサギや角キツネを狩ったりしながらのんびりやってた、って話をしていたら、リンちゃんが『サイモンさんたちが森に入ったようです』と、操作盤のところから言った。
見ると、クリスさんとモモさんもリビングに来ていた。
というか、なんでモモさんたちの横にクリスさんも並んで立ってんの?
モモさんとミドリさんはにこにこしてるけど、隣に並ばれたベニさんが『どうしてこのひとも並んでるの?』って感じの疑問を浮かべた表情をしていた。
わかる。
次話5-022は2022年09月02日(金)の予定です。
(※ 都合により4週延期です。申し訳ありません。皆様もお体ご自愛下さいです。まぁ夏休みという事でひとつ…)
●今回の登場人物・固有名詞
お風呂:
なぜか本作品によく登場する。
今回も入浴無し。そろそろあってもいいと思う。
タケル:
本編の主人公。12人の勇者のひとり。
懐かしい話が出ましたね。
リンちゃん:
光の精霊。
リーノムルクシア=ルミノ#&%$。
アリシアの娘。タケルに仕えている。
クリスの態度がタケルを敬っているため、
リンも含めて機嫌がいいのです。
テンちゃん:
闇の精霊。
テーネブリシア=ヌールム#&%$。
後ろの部分は精霊語のため聞き取れない。
リンの姉。年の差がものっそい。
何の本を読んでるんでしょうね?
ファーさん:
ゼファーリィ=ヴェントス#$%&。
風の精霊。
有能でポンコツという稀有な素材。
風の精霊の里では高位の存在なんですよ、これでも。
尊敬の対象なんですよ、これでも。
つまりタケルに縁のない芸事に堪能という…。
生かされない不遇な配置という事に。
今回セリフ無し。
ウィノアさん:
水の精霊。
ウィノア=アクア#$%&。後ろの部分は精霊語。
一にして全、全にして一、という特殊な存在。
タケルの首飾りに分体が宿っている。
今回も出番無し。
アリシアさん:
光の精霊の長。
全精霊中最古というような存在。実は凄い精霊。
だいたい名前くらいしか登場しませんが一応。
モモさん:
光の精霊。
『森の家』を管理する4人のひとり。
食品部門全体の統括をしている。
実は結構忙しいんですよ、このひと。
そのへんの話もしなくちゃですね。
ミドリさん、アオさん、ベニさん:
光の精霊。
モモと同じく『森の家』を管理する4人のひとり。
食品部門の幹部。モモの補佐をしている。
ハルトさん:
12人の勇者のひとり。現在最古参。
勇者番号9番。オオミヤ=ハルト。
ハムラーデル王国所属。
およそ100年前にこの世界に転移してきた。
『フレイムソード』という物騒な剣の所持者。
今回は名前のみの登場。
カエデさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号10番。シノハラ=カエデ。
勇者歴30年だが、気持ちが若い。
でも言動はタケルからするとちょっと古臭い。
マイペース本領発揮が続いてますね。
最初の頃の暗かった話がちらっと…。
ジローさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号3番。イノグチ=ジロウ。
ハムラーデル王国所属。
砂漠の塔に派遣されて長い。
2章でちらっと2度ほど名前があがり、
次に名前が出てくるのが4章030話でした。
ヤンキーらしいw
今回出番無し。
クリスさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号5番。クリス=スミノフ。
現存する勇者たちの中で、4番目に古参。
やっと登場。というか復活速過ぎ。
まぁこのひとも苦労してきてますからね…。
しばらくはタケルと行動します。
シオリさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号7番。クリバヤシ=シオリ。
現存する勇者たちの中で、2番目に古参。
『裁きの杖』という物騒な杖の使い手。
現在はロスタニア所属。
勇者姫シリーズと言えばこのひと。カエデは大ファン。
今回名前がちょっと出ました。
サクラさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号1番。トオヤマ=サクラ。
ティルラ王国所属。
勇者としての先輩であるシオリに、
いろいろ教わったので、一種の師弟関係にある。
勇者としての任務の延長で、
元魔物侵略地域、現バルカル合同開拓地に居ます。
今回出番無し。
ネリさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号12番。ネリマ=ベッカー=ヘレン。
ティルラ王国所属。
サクラと同様。
魔力操作・魔力感知について、勇者の中では
タケルを除けば一番よくできる。
結界の足場を使った戦闘がメルに遠く及ばないのは、
メルが達人級の剣士であることと、
そもそも身体能力や身体強化はメルのほうが圧倒的に上だから。
今回名前のみ。
カズさん:
12人の勇者のひとり。
勇者番号6番。サワダ=ヨシカズ。
ロスタニア所属らしい。今の所。
体育会系(笑)。性格は真面目。
呆けていたのは、勇者食堂にいた、
一目惚れしちゃった娘が精霊様だと感づいたから。
今回出番無し。
ホーラード王国:
勇者の宿がある、1章からの舞台。
名称が出たのは2章から。
2章の冒頭に説明がある。
寮の子たち:
タケルの家とされている『森の家』その隣の、
燻製小屋という名前の食品工場に勤める精霊さんたちの事。
寮生活をしているが、自由時間は結構多いので生活を楽しんでいるようです。
これでも光の精霊さんですから、
普通の人種とは比較にならない魔力量があります。
これまで名前が登場したのはアーコなど数名ですが、
寮には200人ほど居ます。
サイモンさん:
1章の後半に登場した、ツギの街を拠点に活動する、
冒険者チーム『鷹の爪』のリーダー。
4名しかいないが、それなりにツギの街では有名。
『森の家』には魔法職であるプラムと共にちょくちょくやってくる。
※ 作者補足
この登場人物・固有名詞紹介の部分全ては、
あとがきの欄に記入しています。
本文の文字数にはカウントされていません。
あと、作者のコメント的な紹介があったり、
手抜きをしたり、詳細に書かれているけど本文には
無関係だったりすることもあります。
ご注意ください。





