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0ー003 ~ 序章の3

 なるほどなー、剣の手入れかー。

 そうだよな、自分の命を預ける武器だもんな、どこに傷があってとか、ちゃんとわかってないとな、いや勉強になったわー。


 とか何とか思いながら朝から宿の裏庭で剣振ってます。勇者見習いです。






 正直、もっと平和なお仕事がしたいです。

 でも勇者見習いは転職させてくれないんだそうです。


 何だよ!、でも、やるしかないし、だったら前向きにやるしかないじゃないか。


 んで『勇者』――まだ見習いだけどな!、後ろに(笑)ってつけとくか?――って言うぐらいなんだからゲームみたいに、ステータスとかレベルとかあるんじゃないのか?、って思って尋ねたら、何ソレ?、って顔された。大丈夫か?、この世界。


 魔法とかも尋ねてみた。あるらしい。使えるひとは伝説の勇者とか賢者らしい。

 あと、王都には魔法学院ってのがあって、魔導師を名乗ってる人もいるんだってさ。

 そんじゃ伝説って程でもないじゃん。ああ、大げさに言ってるわけね。


 見たこと無いけどな、って剣のお手入れ方法を教えてくれた兵士のおっちゃんが言って笑ってた。


 「勇者さまも伝説に残るぐらいになれば使えるんじゃないか?」


 と、笑いながら言ってた。ちぇっ。






 そうそう、武器屋見てきた。盾、あったよ。お金足りなくて買えなかったけどな。


 角ウサギと角キツネの買取をしてもらったが全部で4ゴールドだった。やっす。

 宿代のことを考えるとそんなもんなのかな?、いまいち貨幣価値がわからん。


 なんでも(さば)いてないし毛皮に傷があるとかなんとかで値引きされたようだ。


 捌き方も教わった。

 皮のなめし方も軽く。でもなめすのは道具も素材もないし、もっていっても現地ではできないから覚えなくてもいいとか言われた。


 正直グロかったが、晩飯に出た角ウサギ肉はめちゃくちゃ美味かった。

 腹が減ってたってのもあるけどな。もう角ウサギは肉にしかみえないと思った。


 え?、かわいそう?、何言ってんだ襲ってくるんだぞ、めちゃくちゃこえーぞあれ。

 角も爪もめっちゃ尖ってんだぞ?、脚とか当たったら刺さるぞあれ。

 ケツんとこ爪がかすっただけでポケット破けたんだぞ?、ぎりぎりだったんだからな?

 も、もう大丈夫だけどな、べちーんでぐさっよあんなの。


 胸当てだけだと不安だな…。






 風呂なんて無いので、井戸で桶に水くんで部屋にもってって汗を拭った。


 え?、全部セルフサービスだよ!、しょうがないんだよ、風呂は無いのかって宿の人に訊いたらお湯やらたらいやら貸す代金の説明されたんで断ったんだよ。


 そんで着替えとかどうしようかと思ってたんだが、もらった背負い袋に入ってたわ。シャツとズボン。


 穴があいた背負い袋のほうにもあったわ。全然気付かなかった。

 中のシャツもズボンも穴あいてたけどな!


 とりあえず桶の水に浸して絞って、干す場所どうしようかと部屋を見回したら、壁にヒモが輪になってかかってんのな。

 そんで反対側の壁みたらフックがあった。これ洗濯ロープか。なるほど。


 窓側のふちのところにもフックがついてた。なるほど、窓あけてロープをこっちにひっかけることもできると。

 窓は窓ガラスないけどな!、木窓ってやつだな。


 窓あけて気付いたけど、ベッドのところに木箱が2つあった。

 貴重品入れかな、椅子にもテーブルにもなるな。

 まぁ、工夫次第だってこった。






 洗ったシャツとズボンを干してたら、窓からの風が、通り抜けるわけじゃないが、少し感じられるのが心地よくていつの間にか眠ってた。


 遠くから鐘の音みたいなのが聞こえてきて起きた。


 そいや昨日も鳴ってたな、正午ってことだろうか。


 んじゃ飯食ってでかけるか。稼がないとな、盾とか欲しいし。


 あと、針と糸とか欲しいな、穴空いた背負い袋と衣類をつくろえば着替えとかになるしな。

 あ、桶を返しておかないとな。


 え?下着?、ねーよそんなもん。ノーパンでズボン直穿(じかば)きだよ!

 さっき気付いたけどポケットが裂けたとこ、いわゆるカギ()けっていうんだっけ?、L字型に()けてるやつ。あれだよあれ。だからケツがちょっと見えてたっぽい。


 情けなくてしょんぼりした。






●○●○●○●






 というわけで、それからしばらくは毎日、角ウサギと角キツネハンター状態で、『東の森のダンジョン』とやらには到達できずにいた。

 

 今では慣れたもんで、作業感覚で捌けるようになったし、倒すのも余裕。


 とにかくあいつらは、こちらを見つけると飛び掛ってくるワンパターンだし、角と爪にさえ気をつけていればどうということはないのだ。


 森の浅いところをうろちょろして、倒す。

 細い木を切って組んだ小さな拠点にもってって吊るす。

 そんでまたうろちょろする。

 戻ると角キツネが居たりしてまた倒す。吊るす。


 角の根元んとこから折るのにちょっとコツが要ったけど、これも覚えてしまえば何てこたーない。

 ってなもんで勇者というよりはただの狩人だな、ははは。






 で、そういう生活をしてて、行動範囲を広げてると、見つけました。


 『東の森のダンジョン』。


 の、ある村。


 街道がちゃんと繋がってて、街から普通に行き来があった。


 ちゃうねん。


 こう、街からずいーっと街道が出てるやん?、東の森の横をつーっと沿っててさ、そんで分岐があってそこに道しるべがあって、[左:東の森のダンジョン村]、とか書かれてるなんて誰も教えてくれなかったんだよ。


 訊けば教えてくれたらしいけどな!


 え?、村の名前がベタすぎる?、ちゃんとあるらしいんだけど、皆がそう呼ぶからそれで定着してるんだそうな。






●○●○●○●






 そんですぐにダンジョンには入らずに、いやそりゃそうだろう。

 だって森の拠点にはお肉たくさん置いてきてるし、燻製だって作ってる。


 んー、なんか拠点作るときに切った木の枝で焚き火したとき、なんか香りがよかったんで、こりゃ燻製できんじゃね?、ってね。


 やってみたらこれがなかなかイケる、ってもんで保存食になるし、そんで拠点の虫よけにもなるから、毎日せっせと(いぶ)してたんだよ。


 最初は何度か失敗したけどな、あ?、火事にならないようにはちゃんとしてるぜ?、そのへんはさすがにな。

 盾を買わずに鉈やノコギリなどの道具をそろえて拠点においてあるしな。


 いやーやっててよかったDIY。

 本を読んでただけだけどな!


 いいじゃねーか、役立ったんだからさ。




20180510-17 少し追記。それと値下げw

20180520 文言追記。

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2019年05月にAI分析してもらいました。ファンタジーai値:634ai だそうです。
なるほど。わかりません。
2020年01月にAI分析してもらいました。ファンタジーai値:634ai だそうです。
同じやん。なるほど。やっぱりわかりません。
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