5ー007 ~ 最高級品
俺たちはさっさとコテージに戻ったが、だからと言って別に用事があるわけでは無い。
本来なら、興味のある会場へと足を運んだり、あのままメイン会場に残っていろいろな品物のサンプルを試したりするんだそうだ。
モモさんが一緒じゃないのはそのためなんだろうね。
付き人って話だったと思ったけど、どっちかというとファーさんが通いの案内人なわけで、会場でお世話もするし、…あまり役立って無かったような気もするけど、付き人って言うとそのファーさんがやってる役がそんな感じじゃないかと思う。
で、まぁ俺はのんびりと、贅沢に明るいうちに檜じゃないけど檜みたいな風呂に入るわけだ。
だってこういう木の風呂って、元の世界で温泉に行った時に入ったっきりなんだよ。
それもなかなかこういう木の風呂って無いんだよね。手入れが大変とかコストがどうのとかあるのかも知れないけど。
それにこっちの世界に来てからって、ずっとリンちゃんか俺が作った土魔法製の石風呂みたいなもんばっかで、木組みの風呂って無いから余計にね…。
『ふふっ…タケル様は木のお風呂がお好きなのですね…』
のんびり浸かってるとすぐ横に生えたウィノアさんが楽しそうに言う。
- あっちはいいんですか?
『あちらはあちら、こちらはこちらですから』
つまりは別の分体ですよと。でも同じウィノアさんなんだよなぁ、ややこしい。
- そうですか…。
何度も言うけど、水の精霊に水がたっぷりあるとこで出てくるなとも言えないからね。出てくるのはしょうがない。
そもそも俺が着けてる首飾りに宿ってるし、俺の周囲の水はほぼウィノアさんだからね。もう慣れた。
- 今朝みたいな事はしないで下さいよ?
『はい、それは重々』
テンちゃんの機嫌を損ねるような事にならないなら、許容はするよと釘をさしておいた。
ここは森の家とも川小屋とも違う水質なので、ちょっと趣が違うというか、水質が軟らかい感じなんだよね。だから洗う時の泡立ちもいいし、なんか風呂上りがしっとりすべすべな気がして、これはこれでいい。
別に森の家とかの水質に不満があるわけじゃないけどね。
風呂から出ると、リンちゃんは普通だったけど、テンちゃんはちょっと膨れてた。
でも隣に座って背中に手をやって撫でたらすぐ機嫌が直ったみたいで、こてんと身体を寄せてにこにこし始めたので良かった。
「タケルさま、どうぞ」
リンちゃんが台所の冷蔵庫から紙パックのような飲料を持って来てくれた。
手触りは紙だからたぶん紙パックで合ってるはず。中身は豆乳だ。
- あ、ありがとう。
「それは?」
- 豆乳だよ。
「豆乳ですよ、お姉さま」
同時に答える俺とリンちゃん。
「そう言えば森の家の脱衣所にあったのじゃ」
- 風呂上りの飲み物は子供の頃から豆乳って習慣になっちゃってるんです。
「そうだったのか…」
でもこの豆乳は元の世界のとちょっと味が違うって、前に言ったっけ?
豆からして違うからしょうがないんだけどね。
子供の頃からそんな習慣になっちゃってるからなぁ、好きとか嫌いとかじゃなくて、ただの習慣ね。
この味にもすっかり慣れちゃったなぁ…。
●○●○●○●
翌日。
今日は午後3時ぐらいから、妖精蜜の最高級品の試食会がある。
というか会場では高級品以下の妖精蜜の品評会が既に行われているんだそうだ。
昨日の夕食後、しばらくしてファーさんが来て今日の説明をしてくれたからね。
俺たちは目当ての最高級品だけを試食するので、時間的にはそれぐらいに行けばいいんだそうだ。
ヴェントスファミリーの妖精蜜は、最高級品しか出品していないらしい。
もしかして、高級品質のをお詫びと言って持って来てくれていたのが、出品用だったなんて事は無いよね?、とは訊くに訊けず。だってもしそうだったら罪悪感がさ…。
大きい氏族は最高級品だけじゃなく高級品や通常品も出品しているみたいだからね、ファーさんは何も言わなかったけど、何となく察してしまうじゃないか。
小さい氏族になると、最高級品が作れないところもあるんだそうで、それでも妖精蜜を頑張って作ったんだから、品評会で評価や意見を聞いたりするのが有意義な事なんだそうだ。
一応傘下になってるところもあるみたいで、そうであれば尚の事、他の大きい氏族から意見を聞けるいい機会でもあるんだと。なるほど。
そういうわけで特に用事もない俺たちは、午前中はのんびりとし、昼食は少なめにした。
モモさんは午前から付き人の用事とやらでお出かけで、昼食にも戻らなかった。
忙しそうだなーなんて思ってたらリンちゃんが、『我々光の精霊の付き人は、品評会のあちこちの会場を見て回っているんです』と説明をしてくれた。
何でも、評価の良かったものについて、商取引を行う予定を組むのが付き人のお仕事なんだってさ。それ付き人って言うのかな…?、と思ったけど、付き人という建前で参加しているだけで、そっちがメインの仕事なんだそうだ。へー…。
ああ、だからモモさんは俺たちと一緒には帰らず、アリシアさんたちと同様に最終日まで残るって言ってたのか…。
それにしても妖精蜜か…、そういえば高級品の味見ってしてないんだよな…。
通常品質ですら、とんでもない味わいだった。いや、その刻印の無い普及品でも甘さと花々の香りが爽やかで、そして軽やかだったんだよなぁ…。
元の世界でブドウ糖の塊が売られてたので試しに食べた事があったけど、あの爽やかさと軽さにふわっと花を思わせる香りを足して甘さが抑えられ、優しい魔力を感じると言えばいいんだろうか、それが妖精蜜の印象だった。
それの数段上なんてちょっと思いつかないので、テンちゃんほどでは無いけど期待はしてる。
●○●○●○●
そんなわけでやってきた、既に暖まっているような雰囲気の会場。
遅れて登場した俺たちに、特に何という事も無く用意されていた席に案内された。
といっても初日と同じ舞台前のテーブル席だ。
今回の試食会では、どこ産のというのを伏せて供されるようだ。
小さく切ったパンに、少しだけつけたものを渡された。
自分で自由に塗って食べるのでは無いので、テンちゃんが不満に思わないかと、ちらっとテンちゃんを見たけど目がキラキラしていたので気にしていない様子だった。
「…ほぅ…」
「…おぉ…」
「…んん…」
同じテーブルだけじゃなく周囲からも感嘆の声が上がった。
爪楊枝の長いものに刺してあるパンの欠片。
その1辺というか1面に少しだけついている妖精蜜。
通常品質より魔力量が多い。少量なのにそう感じられる。たったこれだけなのに近くで見るとさりげなく良い香りがする。
そして、俺の目には透明な蜜の周囲がほんのり緑色っぽく見えているわけなんだ。黄色味もあるかな…。
通常品質の妖精蜜は蜂蜜のような色だったんで抵抗無く口に入れられたんだけど、これはこういうもんなのか?
と、疑問に思って数秒の躊躇いがあったんで、周囲よりも口に入れるタイミングが遅れた。
でもまぁ皆さん食べてるし、害があるわけじゃ無いんだからと、口に入れた。
…なんだこれ……
口に入れた瞬間から、口の中が幸せだ。それは味と香り、それと魔力の調和だった。
なるほど…、魔力に味があるわけじゃないけど、これは魔力感知がちゃんとできないと…、いや、味と香りだけでも幸せを感じられるものだけど、そこに、それ以上に思わせる魔力による調和が…、あ、そうか…。
味や香りという感覚に、ぴったり合う属性配分ってのがあるんだ。
凡そ無限とも言える組み合わせの中で、ひとつの理想的な解に近付けたもの、それが妖精蜜の最高級品なのか…。
だからヴェントスファミリーにはヴェントスの風土で育まれた花々の蜜に合った最高級品があるし、エオーラにはエオーラの、アエルにはアエルの、という事なんだ。
当然、花々は毎年全く同じという訳でも無いし、魔力にも厳密にはばらつきがある。天候だって影響するだろうし、土の状態も毎年同じではないだろう。最高級品が少量しかできない理由、ってわけだ。
「タケルさま?、タケルさま?」
- ん、何?
「次のを受け取る前にお水を口にして下さい、と…」
- あっはい…。
もう次のを口に入れなくちゃいけないのか…、と、幸せの余韻もあったもんじゃないなと思いつつコップを手にして水を飲んだ。
そっと置いてファーさんが差し出しているパンの欠片が刺さっている串を…、ん?
- もしかして結構ぼーっとしてた?
「はい、皆さんもう終えたところです」
周囲を見ると、どうやら俺が食べるのを待っているようで、微笑みながら注目されていた。
- あ、すみません。
「いいえ、タケル様。ごゆっくりと味わって頂けていたようで我々一同嬉しく存じます」
このテーブルの前に立っていたヴェントスさんが優しく言ってくれた。ちらほらと頷いているひともいるようだ。
- 恐縮です…。
そう言って小さく頭を下げて、ファーさんが改めて差し出した串を受け取った。
今度のはさっきのよりほんの少し青みがかっているな…。と思いながら口に入れた。
なるほど…、白い花や青い花が咲いている光景が目に浮かぶようだ。
さっきのが春の陽気なら、これは初夏の避暑地か?、なんて思ったけどそんなので味とか表現しても伝わる気がしない。
- これもひとつの理想解か…。
「タケルさま…?」
「…其方…」
「おお、タケル様は妖精蜜の真髄がお解かりなのですね…!」
ついぽろっと声に出した呟きが聞こえてしまった。
- あ、いえ、そんな大げさな事じゃなくてですね…、
「いえいえ、タケル様の仰った、ひとつの理想解。そうなのです!、我々風の者は妖精蜜という素材において理想を追求してきたのです。最高級品はそのひとつの答えなのですよ!、タケル様!」
大仰なジェスチャーで破顔して言うヴェントスさん。
周囲の風の精霊さんたちも、首だけじゃなく体全体をこっちに向けていて、立ち上がっているひともいた。胸元で手を重ねている女性もいる。
- ……な、なるほど…。
何と答えたものかわからん。
「さすがはタケル様ですね。妖精蜜の最高級品をたったふたつ口にしただけでそこまで理解してしまわれるのですから…」
「はい、驚きました。『ひとつの理想解』…、素晴らしい。何と簡潔な表現でしょう…」
ひぃぃ、やめてくれ。何か方々で頷いてるひとたちがいるんだが…。
「なるほど、言われてみればしっくり来る言葉なのじゃ…」
「つまりタケル様は、最高級品はそれぞれ異なる答えであり、どれもが正しくあると仰るのですね?」
- あ、えっと、まだ2つしか口にしてませんけど…。
言い訳っぽく言って水を手にした。
「では次のをどうぞご賞味下さい」
そう言ってヴェントスさんは軽やかな動作で手づから次のパン串を用意し、俺に直接差し出した。
周囲が笑顔で注目する。そんな中、内心めっちゃ焦りながら受け取り、同じように少しじっと見てから口に入れた。
ああ…、これもすごいな…。目を閉じてじっくりと味わった。
…やっぱりそうだ。これもひとつの理想的解答なんだ。
伝わるかはわからないけど、これは真夏に海でトロピカルな雰囲気にそよぐ風の心地いい日陰で飲み物を手に休むような感じと言えばいいんだろうか、いや、香りと魔力のバランスがそんな印象なんだよ。
目を開けるとしーんと静まった中、皆さんが注目している。
うわー、何か言わないとダメな雰囲気だ。
- す、素晴らしいです。これもひとつの理想解だと思います。
わーともざわざわとも言い難い、息を止めていたのを再開したみたいな音が辺りを支配した。
「タケル様」
ヴェントスさんが右手を左胸に添えて言う。
- は、はい。
「今回から妖精蜜の最高級品については、優劣を競わない事に致します」
…ん?、どゆこと?
- …はい?
「これまでにそういう意見もあったのです。最高級品については各氏族において厳選し、最高級であると認めたもののみ、最高級品と銘打って出品していたのです」
頷くとヴェントスさんは続ける。
「幸いにも私たちヴェントスファミリーは毎回一定量の最高級品を出品できておりますが、氏族によってはそれが叶わなかった事もありました。それほど厳格に氏族の誇りをかけて作られているのです」
急にそんな重たい事を言われても困るんだけど、そんな事は言えないので頷いておく。
「そうであるなら優劣を競うような事をせずとも、タケル様の仰る『ひとつの理想解』であると自信をもって出品し、示すだけで良いという事が腑に落ちたのです」
え、それって俺が余計な事を言ったせい…?
- あ、いやその…
「当然ながら品評会ですので、品評は行いますよ?、これまでのように優劣を競うようにはしないというだけです」
- …はぁ。
もう何と言っていいやらわからん。
ヴェントスさんは主催者だし、責任者だもんな、まぁ悪いようにはならないだろうし、もういいや。
そんな感じで一時中断した形だった妖精蜜の品評会が進行を再開し、幾つもの異なる幸せを口にして、コテージへと戻った。
モモさんは付き人としての用事があるとかで会場に残ったので、ファーさんの案内で例の馬車に乗り、俺とテンちゃんとリンちゃんだけが戻ってきている。
そのファーさんも俺たちを送り届けると、一旦会場のほうに戻って行った。
●○●○●○●
いやーそれにしても妖精蜜の最高級品…。どれも素晴らしいものだった。
ただ、困った事がひとつある。
数はそれなりにあったので量的には1食分以上食べたと思うけど、すこしだけ妖精蜜がつけられたひと口サイズのパンの欠片と、水しか口にしていないのに、もう今日は、いや、明日もか?、何だかしばらくはものを食べようという気が起きなさそうなんだ…。
お茶ですら物足りなく感じてしまう。
「ふふ、物足りないという顔をしておるのじゃ」
リンちゃんが淹れてくれたお茶を少し飲みながらそんなことを思っていると、右側に座っているテンちゃんが薄笑いで言う。
「それは仕方ありませんよ、お姉さま…」
そうですねーと返事をしようとしたら、左側のリンちゃんが手にしていたカップを置いてそのままテンちゃんを覗き込むような姿勢で答えたので、俺は黙ってふたりの視線を邪魔しないように上体を引き、ソファーに背を預けた。
「うむ。気持ちはわかるのじゃ」
「お姉さまもそうだったんですか?」
「そうだったのじゃ。しばらくは何を食べても物足りなく感じてしもうて、2・3日は食欲が起きなかったのじゃ」
そりゃテンちゃんのような純粋な精霊さんは別に飲食しなくても死なないからいいけどさ…。
ん、やったことはないけど、勇者である俺もそうなのかも知れないね。わざわざしようとは思わないけども。
俺を挟んでそんな会話をするふたりの間で、残り半分あるお茶のカップを両手で包むようにし、さらに背凭れに体重をかけるようにして上を見た。
行儀は良くないかも知れないけどね。
そしてふたりの会話を聞き流しながらちょっと考えてみる。
…味と香りに対する魔力的調和か…。
そういう事なら、別に花の香りや蜜に拘らずに、お茶にだってパンにだって…、いや、パンはちょっと難しいか。でも液体ならある程度魔力を蓄えられるんだし、水分量の多い果実ならできそうな気もする。
やっぱダメかな、果実とかは無理があるだろうな…。
でもお茶ならいけそうな気がする。
例えばこのカップに残ってるお茶なら、味は甘くは無いけど香りはある。
水に魔力を保持するならウィノアさんという例を風呂でこれまで嫌ってほど見てきているわけだ。
属性配分を上手く調整した魔力を…、水と土をやや少なめにして風をやや多く、他は平均的に…。
「タケルさまっ!?」
「其方何を!?」
- え?、あ、これ?、いやちょっと思いついたんで試しにね…。
と言って上体を起こしてカップを口に近付ける。
「それを口にするのか!?」
「そうですよ、色が変わってますよ!?」
え?
見るとお茶の色が薄い茶色じゃなく毒々しい色、濁った緑色のようになっている。
- あ、あれ?
「一体魔力をどうすればそのようになるのじゃ…」
- えっと、何してるように見えました?
「タケルさまが両手で複雑な魔力制御をしてたんです」
「それも結構な魔力を籠めておったのじゃ」
呆れたように言うふたり。
- そんなに魔力を籠めたつもりは無かったんですけど…。
「そもそも何がしたかったのじゃ…」
「そうですよ、お茶がそんな風になるなんて、あ、淹れ直しますね」
- あ、ちょっと待って。
カップを俺の手から取ろうとしたリンちゃんを止めた。
「でもそうなったらもう…」
飲めませんよ?、と言いたそうなリンちゃん。
- ちょっとだけだから。
ふたりが同じように眉間に皺…は寄って無いけど寄りそうな怪訝さを浮かべて見ているのを無視して、ちょっとだけこの色がおかしくなった、お茶の成れの果てのような液体を口にした。
- ん…
あ、これは失敗だ。魔力が多すぎる。
おかげでお茶の味なんてわからなくなってて、何となくどろっとした感触。
これはもう飲み物とは言えないな…、毒じゃないけど。
「やっぱり…、こちらの器に出して下さい」
「見るからに飲み物ではなかろうに…」
耳が痛い。
「はい、お水です」
俺が少量吐き出したあと、さらに水の入ったコップを差し出すリンちゃん。
- ありがと…。
口の中が気持ち悪い。
両手にそれぞれ器とコップを持って立ちあがり、洗面所へと急いで行った。
おかしいなぁ、こんなはずでは…。
まぁ、風の精霊さんたちが何百年も、あるいはもっと長い間に妖精蜜にしてきた事を、そう簡単にはマネできないって事なんだろう。
次話5-008は2022年03月25日(金)の予定です。
20240421:衍字削除。 会場ではの高級品以下の ⇒ 会場では高級品以下の
20250506:会場入りの場面転換がわかりにくい気がしたので区切り記号と文章を追加。
●今回の登場人物・固有名詞
お風呂:
なぜか本作品によく登場する。
あくまで日常のワンシーン。
檜風呂、いいですねー。羨ましい。
タケル:
本編の主人公。12人の勇者のひとり。
また余計な事に…
リンちゃん:
光の精霊。
リーノムルクシア=ルミノ#&%$。
アリシアの娘。タケルに仕えている。
どちらかというとリンがタケルの付き人のような…。
テンちゃん:
闇の精霊。
テーネブリシア=ヌールム#&%$。
後ろの部分は精霊語のため聞き取れない。
リンの姉。年の差がものっそい。
ヌル様と言われる事もある。バ〇ルの塔とは関係無い。
付き人として来ているけど、大人しくしてます。
隣にアリシアがいるのでなおさら。
こっちの付き人はただの建前ですね。
ファーさん:
ゼファーリィ=ヴェントス#$%&。
風の精霊。
有能でポンコツという稀有な素材。
風の精霊の里では高位の存在なんですよ、これでも。
ろくに役目を果たせてませんが、
今回はテーブル担当の仕事だけはちゃんとしてます。
ウィノアさん:
水の精霊。
ウィノア=アクア#$%&。後ろの部分は精霊語。
一にして全、全にして一、という特殊な存在。
タケルの首飾りに分体が宿っている。
にこにこして座ってます。
また風呂から生えて…、まぁデフォですね。
アリシアさん:
光の精霊の長。
全精霊中最古というような存在。実は凄い精霊。
だいたい名前くらいしか登場しませんが一応。
しばらく登場が続きます。
ヴェントスさん:
風の精霊。
ヴェスター=ヴェントス。
ヴェントスファミリーの長。
ファーの親のようなもの。
実際この精霊は惑星環境の大気循環などを是正したりする、
とっても偉い精霊なのです。
今回は風の精霊を代表してますね。
いやまぁそもそもからして代表みたいなもんですけども。
品評会:
今回はヴェントスの地で開催される、100年に1度の、
風の精霊たちのお祭り。
ゲストに大物精霊たちが参加するのは5百年ぶりらしい。
大地や水の精霊を招待できるのもヴェントスの強み。
タケルのせいで、妖精蜜の最高級品には優劣を競わない事に…。
モモさん:
光の精霊。
『森の家』を管理する4人のひとり。
食品部門全体の統括をしている。
それ以外にも、リンの付き人役をしたりもする。
付き人役の意味、説明が出ましたね。
またセリフが無かった…。
ドリーチェさん:
光の精霊。
昔、テンの付き人をしていた事がある。
母艦エントローグで総指揮という立場のえらいひと。
今回セリフ無し。居るには居ますよ。
隣のテーブルで審査やってます。
彼女はアリシアの付き人役です。
古参のひとりなので付き人の仕事はしませんが。
他の光の精霊さんたちは昼食のあと、専門の別会場を回ります。
品評会に来ている付き人は、本来の意味とは違っていたんですね。
ドゥーンさん:
大地の精霊。
詳しくは3章を。
この5章001話でも登場してます。
アーレナさん:
大地の精霊。
詳しくは3章を。
この5章001話でも登場してます。
※ 作者補足
この登場人物・固有名詞紹介の部分全ては、
あとがきの欄に記入しています。
本文の文字数にはカウントされていません。
あと、作者のコメント的な紹介があったり、
手抜きをしたり、詳細に書かれているけど本文には
無関係だったりすることもあります。
ご注意ください。