5ー003 ~ ヴェントスの地へ
夕食はこの迎賓館じゃないけどここで摂るのかなって思ったら、本館?、だろうか、アリシアさんの住居部分なんだそうだ。そこまで案内された。
もちろん予想してなかったわけじゃないよ?、挨拶とかあるんだろうなーぐらいは考えてたし。
でもある意味予想外だった。
「そんなに緊張されるとこちらまで緊張してしまいますよ?、タケル様」
なんて言われたけど、こんな豪華で厳かな雰囲気の装飾がある広い部屋で少量ずつの料理が次々運ばれてくるような食事、一般人感覚の俺が緊張しないわけがないじゃないか。
もう味なんてよくわからなくて『美味しいです』しか言えなかったし、途中どれぐらい食べたのかすら覚束なかった。
味がよくわからないせいで何を食べたのかもわからないからね。柔らかいパンだけはわかった。見た目で。
だってさー、席の間が広いんだよ…、だから余計に緊張する。
向かいのアリシアさんは絵画か映画のように美しくて所作も綺麗、見ると優しく微笑んでくれるんだけど、それがまた言葉を失う理由のひとつだったりする。
両隣は手を伸ばしても届かない距離に、左側にリンちゃん、右側にテンちゃんが座っていて同じように食事をしている。微笑んで食事を堪能しているけど、珍しく何も言わないんだよ。
そんな俺の緊張を解そうとしてくれたんだろう、アリシアさんが配膳の合間に話しかけてくれてたんだけど、どうもうまく言葉が出て来なくて、話が続かなかった。
不慣れな場だから、悪い事しちゃったなーって部屋に戻ってきてから思ったよ。我ながら情けないったらないね。
夜に、入浴を済ませてロビーでぼーっとしてたら、しばらくしてリンちゃんが来て、
「『タケル様は私との会食はお気に召さなかったのかしら』ってお母様が心配してましたよ?」
って言うもんだから慌てて否定したよ…。
あんな超美人を目の前に、しかも微笑んでくれる食事がお気に召さないなんて事は絶対に無いね。
無いんだけど、あの部屋の雰囲気といい、セレブっぽい食事といい、そういうのに慣れて無いだけなんだよ、と、リンちゃんに説明した。
「うーん、じゃあもっとタケルさまが気楽になれるような雰囲気にするように言っておきます…」
- え?、あ、うん…。
と、その時は伝わったのかが気になってこんな返事をしちゃってたけど、部屋で眠る直前に、逆に心配になった。一体どういうのになるんだろうって…。
予想外だった事もある。
またアリシアさんの側近たちや政府のえらいひとたちから挨拶されまくるのかなって思ったら、そういうのは無かった。
翌日の朝、身支度をして軽い朝食を摂ったあと、迎賓館じゃないけどこの離れの前に、ここに到着した時と同じ箱馬車が来て、それに乗って転移場に行くと、同じデザインの箱馬車が後ろに付いて来ていたようで、そこからアリシアさんたちが4名降りて、さらっとお付きの男女3名を紹介され、挨拶されただけだった。
そしてお付きの男性紳士、優しい声の超イケメンだった。
まぁ光の精霊さんたちは美男美女だらけなんだけどね。まるで神話の世界みたいなもんだ。ん?、まるでじゃなくて、神話そのものかも知れん。
まぁそのひとからペンダントを受け取ってさ、うわーすごい調和のとれた魔力だなーなんて思ってたらシュバっと景色が変わって別の転移場だった。
あ、テンちゃんはさくっとリンちゃんに梱包されてたよ。
そしてリンちゃんが上半身だけテンちゃんの梱包を解いた。
「おお、ドリーチェではないか。其方も同行するのか?」
テンちゃんに釣られてそちらを見ると、前にアンデッズ劇団の初演の時に挨拶されたドリーチェさんが帽子だろうか、やわらかい布の塊みたいなのを片手に握って転移台に上がって来るところだった。
前の時はすっきりしたデザインのドレス姿だったように思う。今回は軍服なんだろう、緑系統で統一されたかっちりとしたデザインの装いだ。ドリーチェさんは髪も緑系統なので違和感が無い。
「はい。お久しぶりでございます、タケル様、リン様。エントローグにようこそ。生憎と今回はお時間の都合上、当艦をご案内できませんが、タケル様、」
- は、はい。
すっと姿勢を正して自然な仕草で敬礼されたのでびくっとした。
「テーネブリシア様に良くして頂き、感謝申し上げます」
- あっはい、どういたしまして…。
と言うしかないじゃないか。
「お待たせ致しました」
でもドリーチェさんはすぐにアリシアさんにそう言ってくれて正直なところ助かった。
転移場の壁際に兵士さんが並んでるし、雰囲気も転移場って厳かだからさ…、喋ったらダメみたいな雰囲気で話しづらいんだよ。
その間にまたリンちゃんがテンちゃんを梱包していて、それを待ち、皆が正面を向いて姿勢良く立っているのに合わせるとまたシュバっと景色が変わった。
どうやら広い室内のようだ。
窓が無くて両開きの扉がひとつある、殺風景な部屋だった。
「ようこそヴェントスの地へ」
そう言ってその扉の前に並んでいた3名がさっと右手を左胸に添えて片膝をついた。
言ったのは真ん中の、たぶんヴェントスさんだろう。
前に見たのは超でかい雲の塊だったからね。髪型がたぶん同じ。
服装はゆったりとした修道服のようなものだけど、草木染めの緑灰色のような色だ。そこに金銀含めていろんな装飾品がところどころにくっついてる。ごちゃごちゃはしてなくて、さりげなくだから上品に見えた。
左右の2名のうち片方はファーさんだ。舞台衣装のようなひらひらスケスケの布で飾られた人形のようだった。髪も結い上げて金色の鎖で飾られている。
あ、スケスケの布だけど肌の露出はほとんどないよ。光にかざすとどうなるのかはまだわからないけど。
もう片方もファーさんと同じような服装だった。ファーさんが暖色系で、こちらは寒色系という違いはあるね。あ、お化粧もそんな感じに対象的なのかな。
「それではご案内致します。ご挨拶は後程改めて」
ヴェントスさんがそう言って顔を上げてゆっくりと立ちあがった。
すこし間があったのは、テンちゃんの梱包を解く間、待っててくれたんだろうか。
俺たちのほうにはファーさんが、アリシアさんたちのほうにはもう片方が近寄り、さっきまで薄く光っていた魔法陣の縁のところで改めて右手を胸元に添えて少し頭を下げてから、『どうぞこちらへ』と言って歩き始めた。
それと同時に両開きの扉を両手でかちゃっと開くヴェントスさん。先に外に出て階段を上がって行った。外に待機していたんだろう、こちらはきちんとした印象はあるけどやっぱりゆったりした服装を紐で縛っている風の精霊さんたちが両扉を支えていた。無表情なのは少し緊張しているのかな。魔力の雰囲気がそんな感じだ。
途中に踊り場のある階段を上がると、また同じように扉を支えているひとたちがいて、また階段。
だけどそこからは外の光が差し込んでいてとても眩しい。
燦燦と光が差すその光景、目が慣れてすぐに見えたのは柔らかく、短く刈られた芝生のような地面と、風船のような形の布飾りがあちこちにある森の中の広場だった。
試しに索敵魔法を使ってみると、同じような広場がいくつかあるようで、そのうちのひとつは石造りの『コ』の字型の建物で鍵穴のような形の池を囲んでいた。
魔力的にはそこがヴェントスさんのお城かな。西洋のお城にもそんな感じのがあったような気がする。
感知には馬車が飛んでくるのが見えて、翼のある馬みたいなのが4頭立てで2台の箱馬車を牽いていた。
え?、ペガサスか?、そんなの居たのか…、スゲー…。
と思ったら魔道具だった。なんだよ…。
そんなわけで空飛ぶ馬車で移動。
箱馬車のほうも浮遊する魔道具が仕込まれていて、魔力感知の目でみるとこれだけでも飛んで行けるっぽい。だから轅はあるけど軛は無く、ペガサスの鞍というかハーネスから轅に繋がってるロープは余裕があって弛んでいた。つまり一緒に飛んでるだけで牽いてないんだ。いいんだけどね、がっかりした。
「どうかされましたか?、旦那様」
表情に出したつもりは無かったんだけど、ファーさんが尋ねた表情を見るとがっかりしてるのがバレたみたいだ。
一応、『ううん、何でもないです』と言っておいたけどね。
だいたいさ、空飛んで行くなら箱馬車じゃなくオープンな馬車のほうが良かった。
だって窓は小さいしカーテンが掛かってるしで外なんて見えないんだよ。
そりゃあ俺も含めて皆さん魔力感知で外ぐらいわかると思う。でもやっぱり目で見たいじゃないか。
それでヒマというか手持無沙汰だったんで、ポーチから紙を出してさっき索敵魔法で感知したのを忘れないうちに地図にして焼き付けた。
「おお、こうなっておるのか」
「タケルさま…」
テンちゃんは興味深そうに覗き込み、リンちゃんは呆れたように言ってるけどしっかり左側から覗いて見ている。
向かいのファーさんからは直接地図が見えないから、何をしたのかわからないみたいで、尋ねていいのか迷いながらも微笑んでいた。その隣のモモさんも同様だけど、たぶん何をしたのかは察してる感じだ。
地図にしてみると、地下に転移場があったあの広場はあまり広くはなくて、ヴェントスさんのお城のすぐ近く、といっても200m程離れているけど東側にあり、お城から正面に鍵穴型の丸い池、そこからやや下り坂があり広いスペースがある。
そのスペースには大小いくつもの建物が並び、村か町のような感じになっていて中央に噴水、噴水を中心に十字に太い道、その道にはお祭りらしい飾りがつけられているのがわかる。
道をお城に背を向けて進むと広場になっていて、ステージと観客席のようなものが設営されている。言ってみりゃ野外ステージだね。ステージには背板が無いのは何か理由があるのかな。後ろ側って結構あいてるし。
全体的にはその部分から木々の間を抜けて幾つかの広場へと道が繋がっている。
それら広場は畑だろうか、小屋が少しと草花がきれいに植えられているのがわかった。
索敵範囲にはそういった小さな広場のようなスペースがところどころ散見されているので、おそらくはそういう感じで森の間や、森を抜けた先まで続くのだろう。
現在向かっているのは方向からすると町の北西にある森の中のスペースだろう。
どうやら弧を描くようなコースでゆっくりと飛んでいるようだ。
- そこの町って風の精霊さんたちが住んでるの?
「え?、はいです。城下町には約1000名ほどが住んでおりますです」
へー。
- そういえば妖精種を従えてるって言ってたけど、それもそこに?
「いいえ、妖精種は妖精種の村や巣がありますです」
「妖精種には大きく分けて虫型と小人型の2種類あるのじゃ」
「はいです妖精蜜をつくるのが虫型で妖精布をつくるのが小人型です」
- へー、そうなんだ…。
虫型が妖精蜜を作る…?、ミツバチみたいなもんなのかな…。
と言っている間に到着した。
外には大きめのコテージが2軒あるのがわかった。
馬車から降りると木のいい香りがしたので、最近建てられたもののようだ。
2軒はそれぞれ、アリシアさんたちと俺たちのためのものなんだろう、別々に案内された。
部屋に案内されてひと通りファーさんから説明された。立派なコテージだった。このままずっと住んでもいいくらいの。設備も新しくてやっぱり新築の香りがした。
外は2軒でひとつの庭、そんな感じで、新品みたいな木造のテーブルと椅子が並んでいた。その向こうに乗ってきた馬車が見えた。ペガサス型の魔道具は全く動いていない。
魔道具ってもうわかってるからいいけど、なんだか不気味ではあるね。
それから程なくして空から何か飛んで来たと思ったらヴェントスさんだった。
まずアリシアさんたちの方に行き、すぐ出てきてこっちに来て挨拶された。堅苦しい挨拶だったので俺は頷いて返事するのがやっとで、テンちゃんとリンちゃんが全部答えて終わった。昼前に歓迎式典があるらしく、それまではお寛ぎくださいとの事だった。
ヴェントスさんが去ったあと、ファーさんが補足してくれた。
昼前に歓迎式典があり、あの馬車で現地まで行って、地図にしたあの野外ステージのところのテーブル席に着くそうな。
それでさっきの地図をテーブルに出して『ここ?』って確認したら、それでやっと馬車の中で作ってたんだと気が付いたようでめっちゃ驚いて慌ててた。リンちゃんに『落ち着きなさい』って言われて深呼吸してたよ。
ファーさんが落ち着いてから説明の続きが始まり、開会宣言のようなもののあと、妖精たちの集団演舞があるんだと。
その後料理が運ばれてきて昼食会になるらしい。
俺は断ったけど、他のひとたちにはお酒も出されるとか言ってた。
断ったとき、テンちゃんがちょっと惜しそうな雰囲気で何か言いたそうだったんで、『気にせず飲んでいいよ?』と言ったけど、『別にいいのじゃ』と合わせてくれたようだった。
食後は、妖精布の展示会が催されるそうで、展示品サンプルの布はテーブル席の俺たちに回されて見せてもらえるらしい。
それで興味があるなら会場にご案内しますという事だった。
ファーさんが今着ている服は、その展示のひとつでもあるのだそうで、布の厚さが異なるものが幾つか使われているって言ってた。
で、だよ。
コテージにある風呂は、檜風呂…、いや檜じゃないんだけど香りがそんな感じの落ち着く香りでさ、風呂好きとしてはもうこれは入るしかないわけだよ。
昼前までまだだいぶ時間があるんで、俺はそそくさと浴室に行き、お湯の出し方が分からなくて一度戻ってきてファーさんに言ったらリンちゃんが、『そこの操作盤でできますよ』と言って設定してくれた。
ここの設備は光の精霊さんの設備なんだってさ。ホームコアの汎用版がついてるらしい。
脱衣所に一緒に入ろうとする精霊姉妹を何とか説得してひとりで入ることができた。
明り取りの天窓から差し込む陽光もあって、昼間に入る檜じゃないけど檜風呂はとても贅沢だね。
と、足を伸ばし、首を回して腕を伸ばしてのびをしてたらにゅるっと隣にウィノアさんが生えた。
『お揉み致しましょうか?』
- せっかくひとりで入れたのに、出てきちゃったらテンちゃんたちにバレますよ?
『バレるも何も、今回の祭典には私も参加する事になっているんですよ?、ふふっ』
それは聞いてたから知ってるけど、そういう意味じゃないんだよ…。
- そうじゃなくて…、ああもう遅かったみたいです。
「そこまでなのじゃ!」
「お姉さま早いですちょっと待って下さい!」
浴室の引き戸がすっと開いて全裸のテンちゃんがやってきた。
リンちゃんはまだ脱いでる途中のようだ。
ほらー…。
テンちゃんは瞬間脱衣の技もってるんだからさ…。
せっかく阻止したのに…。
「こんな所でまで現れよるとは、一体何をしようとしていたのじゃ!」
『まだ何もしておりません』
「まだ、とな!、」
- あーテンちゃん、ウィノアさんは今出てきたとこなのは本当だから。
反対を向いて言う俺。
「む、其方どこを見ておるのじゃ」
明るいからそっちを見れないんだって察してくれないかなぁ…。
- さっき説明したよね?、ここの浴室、昼間は明るいんだから一緒に入れないって。
「むぅ…、しかしアクアは良いのか?」
- 良いも何も、
「そうですよ、アクアはいいのにあたしたちはダメなんですか?」
水の精霊にと続けたかったのに、リンちゃんまで入って来ちゃったよ…。
いやまぁさっき脱いでたのは感知してたから入って来るのはわかってたけどさ。
- ロミさんのとこの大浴場は地下だから薄暗かったし、ロミさんが混浴って決めてたから仕方ないなって一緒に入ったけど、ここはダメ。
「…アクアはいいんですか…?」
そんな涙目で言ってもダメだよリンちゃん。
直接は見てないけど。
- ウィノアさんは身体が水でしょ。顕現してなくても周囲の水はウィノアさんなんだからさ。
「よ、夜ならいいのか?」
縋り付こうとするのを片手のひらを向けて止めた。
- 夜ならいいって言ったらテンちゃん、ここを暗くするつもりでしょ?、だからダメ。
「う…」
- 出て行かないなら『森の家』に帰るかも知れないなー…。
「そ、それは無いのじゃ…」
だろうね。妖精密の品評会は明日だもんね。
俺が一緒じゃないとテンちゃんは参加できないらしいから。
- じゃあ部屋に戻ってくれる?
「…わかったのじゃ…」
- リンちゃんも。
「はい…」
ひたひたとふたりが浴室から出て、もそもそと服を着て脱衣所から出て行くのを待った。
- ふー…。
なんとかなった…。
『さすがはタケル様です、あのヌル様をああもあしらわれるとは…』
あしらったわけでは無いけど、まぁ似たようなもんか…。
でも風呂からでたらご機嫌取らないとダメだろうね。
- 一緒だと落ち着かないんですよ。って、思い出させないで下さい。
『ふふっ、ではお揉み致しましょうか?』
- 今日はまだいいです。
『そうですか…』
眠くなっちゃいそうだからね。
そしてぼーっと木の香りと何やら花の香りがするお風呂を堪能した。
花の香りはたぶんウィノアさんのオプションだと思うけど、特に何をするわけでもなく、ずっと隣に生えたままだった。
風呂から出るとき、ウィノアさんが珍しくついてきた。
- あれ?、いつもなら浴槽から出ませんよね?
『こちらから参加しようと思ったのですが…、ダメですか?』
- いいんですか?、そんな事しちゃっても。
『馬車には席が空いてますよね?』
ん?、ああ、向かいの席ってモモさんとファーさんのふたりだけだったっけ。
言われてみれば空いてると言える。
- それはそうですけど…。
『なら、いいじゃありませんか』
- まぁウィノアさんがそれでいいなら…。
『では参りましょう』
と、俺の背を押すウィノアさん。って…。
- 過保護はやめて下さいよ…。
一瞬で俺の身体が濡れていない状態になった。腰のタオルも。
『ふふっ、つい、ですの♪』
ついですのじゃねーよ…。
次話5-004は2022年02月25日(金)の予定です。
20250506:わかりにくいかも知れないので修正。
(修正前)リンちゃんが『落ち着きなさい』って言って深呼吸してたよ。
(修正後)リンちゃんに『落ち着きなさい』って言われて深呼吸してたよ。
20252825:同様に修正。
(修正前)品評会は明日の夜だもんね。
(修正後)妖精密の品評会は明日だもんね。
●今回の登場人物・固有名詞
お風呂:
なぜか本作品によく登場する。
あくまで日常のワンシーン。
タケル:
本編の主人公。12人の勇者のひとり。
情けなかったり、そうでもなかったり。
セレブな雰囲気に弱いのです。
リンちゃん:
光の精霊。
リーノムルクシア=ルミノ#&%$。
アリシアの娘。タケルに仕えている。
珍しくタケルが強く言ったので従います。
テンちゃん:
闇の精霊。
テーネブリシア=ヌールム#&%$。
後ろの部分は精霊語のため聞き取れない。
リンの姉。年の差がものっそい。
明るいから一緒の入浴は阻止されました。
ファーさん:
ゼファーリィ=ヴェントス#$%&。
風の精霊。
有能でポンコツという稀有な素材。
風の精霊の里では高位の存在なんですよ、これでも。
案内役としてヴェントスの地でタケルたちが来るのを待っていた。
ウィノアさん:
水の精霊。
ウィノア=アクア#$%&。後ろの部分は精霊語。
一にして全、全にして一、という特殊な存在。
タケルの首飾りに分体が宿っている。
アリシアさん:
光の精霊の長。
全精霊中最古というような存在。実は凄い精霊。
だいたい名前くらいしか登場しませんが一応。
しばらく登場が続きます。
ヴェントスさん:
風の精霊。
ヴェスター=ヴェントス。
ヴェントスファミリーの長。
ファーの親のようなもの。
実際この精霊は惑星環境の大気循環などを是正したりする、
とっても偉い精霊なのです。
品評会:
今回はヴェントスの地で開催される、100年に1度の、
風の精霊たちのお祭り。
ゲストに大物精霊たちが参加するのは5百年ぶりらしい。
モモさん:
光の精霊。
『森の家』を管理する4人のひとり。
食品部門全体の統括をしている。
それ以外にも、リンの付き人役をしたりもする。
ドリーチェさん:
光の精霊。
昔、テンの付き人をしていた事がある。
母艦エントローグで総指揮という立場のえらいひと。
母艦エントローグ:
光の精霊さんが扱う何隻かある航空母艦のひとつ。
ドリーチェさんの乗艦。
今回は里からここを経由してヴェントスの地へ行った。
森の家:
『勇者の宿』のある村と、『東の森のダンジョン』近くの村の
間にある森の中にあるタケルたちの拠点。
タケルが作った燻製用兼道具置き場の物置小屋をリンが建て直し、
次にモモたち4人が住むようになって拡張された。
タケルの知らない間に、隣に燻製小屋という名前の食品加工工場と、
そこで働く光の精霊たち200名以上が住まう寮までができ、
さらに3章で登場したアンデッズ25名と演劇関係者たちが
住む場所と演劇練習用の屋内ステージまでが建てられる事になった。
これらを全て含めて、『森の家』と呼ぶ。
結界に包まれているため、許可のない者は近づけないらしい。
アンデッズ:
明るいアンデッドを目指す変な集団。
タケルの発案で、『聖なるアンデッズ劇団』となった。
光の精霊さんの里で生き生きと働いている。
余談ですが、undeadの複数形。
作者的には『アン』は小さめで『デ』に軽いアクセント。
そんな感じで脳内再生されている単語です。
※ 作者補足
この登場人物・固有名詞紹介の部分全ては、
あとがきの欄に記入しています。
本文の文字数にはカウントされていません。
あと、作者のコメント的な紹介があったり、
手抜きをしたり、詳細に書かれているけど本文には
無関係だったりすることもあります。
ご注意ください。