4ー023 ~ ミリィの翅とプリン・タケルのお金
あたしミリィ。有翅族のミリィかな。
有翅族っていうのは背中にいろんな翅が生える種族のことかな。
村の長老さまが言ってたけど、翅があるから有翅族、っていうんだって。でも今のあたしには翅が無いかな。翅が無くても有翅族って言っていいのかな?、タケルさんは関係なく有翅族って紹介してくれてたし、無くてもいいのかも。
ミリィに翅が無いのは、タケルさんの仲間のひとたちから不評だったので取っちゃったからかな。ちょっと痛かったけど、飛ぶのに翅はあまり関係ないから、無くても平気かな。
翅があると、タケルさんに距離感がでるかな。きっと優しいタケルさんは翅を傷つけないようにって、気を遣ってくれてるんだと思う。それ自体は嬉しいかな。でも伸ばした手を引っ込められた時、いつもと違うって、何だかタケルさんが遠くに感じてショックだったかな…。
翅が原因かなぁ…、なんてその時は思わなかったかな。
だってタケルさんも、かっこいい翅だねって言ってくれたんだもん。
でも、仲間のひとたちはそうじゃなかったかな。
髪が黄色の大きいほうのひとは、時々『ミリィちゃん』ってちょっとだけわかる声で呼んでくれて、手に乗せて練習だって言ってあたしとの会話を頑張ってたかな。あたしもちょっと楽しかったかな。
でも翅が生えてから、そのひとは手に乗せる事も、呼ぶ事も無くなったかな。あたしから近寄っても、明らかに避けてる感じだったかな。悲しかったかな…。
タケルさんたちが何日か留守にするって言って、出かけて行ったかな。
あたしも連れてってもらえるって思ってたけど置いて行かれちゃったかな…。
でもリン様があたしに、ピヨちゃんさまと一緒に魔法の訓練に付き合ってあげて欲しいと仰ったから、そういうお役目ならって納得はしたかな。ピヨちゃんさまも精霊様だったかな。一緒に居るのは楽しいかな。ふわふわかな。
それにタケルさんたちもここに帰ってくるって言ってたかな。
何日目かの朝、ピヨちゃんさまのために水を汲んでるとき、悲鳴を上げられたかな。
びっくりして抱えてたコップを落としちゃって、きれいで透明なコップがガシャーンって壊れて、あたしはどうしたらいいのかわからなくて、力が入らなくなって、ゆっくり下に落ちたかな…。
「ミリィ、危ないので触っちゃダメです」
さっと手が差し伸べられて、気がつくと割れたコップを集めようとしてたあたしを、リン様がそっと両手で掬うようにして持ち上げました。
「何が起きたのか、貴女が感じた事、思った事を述べなさい」
そして優しく問いかけて下さったの。
あたしはリン様の手の上に座ったまま、びっくりして落としちゃった事を話して、割っちゃってごめんなさいって謝ったかな。
リン様は、『いいえ、貴女に怪我が無くて良かった、と、タケルさまなら言うと思います。コップが割れた事は気になさいませんよ』と仰ってから、戻って来た悲鳴をあげた人と集まってきたひとたちのほうへ、『大丈夫です、怪我はありません。落ちたのは驚いたからです』と仰いました。
それからリン様はあたしを手に乗せたまま、彼女たちの言葉をふんふんとお聞きになってたかな。悲鳴をあげたひとも頭を下げてたから謝ってたみたい。あたしを見ながらまた頭を下げてたかな、リン様が『驚かせてごめんなさいって言ってます』と通訳をして下さって、あたしも『もう大丈夫です、心配かけてごめんなさい』って言って飛んでピヨちゃんさまのところに逃げたかな。
あたしとピヨちゃんさまは、タケルさんのおおきな部屋に住んでるかな。
広い机の上に、あたしとピヨちゃんさまのベッドがあって、そこで眠って、起きて、部屋の隅にあるトイレと洗面台で準備したら裏庭に行くのがいつものことかな。
あまり部屋に居るとタケルさんを起こしてしまうからって、ピヨちゃんさまがいつも気にしてるからかな。タケルさんは起こしちゃっても怒らないけど、リン様からあとで叱られるかな。
毎朝お水を汲んでくるのは、給水器っていうみたいだけど、ピヨちゃんさまは自分でその給水器が使えないっていうのと、あそこのお水は香りが良くて美味しいからかな。コップの模様は、怖いのと矢のと★があって、あたしはその★のがお気に入りかな。特別な感じがするかな。今日落として割っちゃったのもそれかな…。
その日は結局お水を汲んで来れなかったけど、裏庭をひょこひょこ可愛く歩いていたピヨちゃんさまは何も言わなかったかな。
ここの裏庭は、大きな木があっていつもきらきらしてる水の精霊様のきれいな泉のあるいいところかな。
大地の精霊様や水の精霊様。リン様は光の精霊様だし、タケルさんと一緒にいるとすごいかな。村に戻ったらノンたちに自慢できるかな。
その裏庭に戻ったあたしに、『リン様が戻られたのですか?』と尋ねたピヨちゃんさまは、少し心配そうな表情をしてたかな。
「うん、あ、そういえばリン様もタケルさんと一緒に出かけてたかな」
「何かあったのでしょうか?」
「さぁ、何かな、聞いてないかな」
「そうですか…、では今日も私めの訓練にお付き合いしてください」
「はい」
ピヨちゃんさまはあたしを、『タケル様のご友人』って思ってて、いつもこうして丁寧な態度と言葉で接してくれるかな。最初、あたしはピヨちゃんさまが精霊様だなんて思ってなくて、おおきな鳥のヒヨコだって思って酷い事をしたのに許してくれたかな。いいひとかな。
訓練は、魔法で作った球を投げて、受けて、それをまた投げてっていうのや、お互いに飛んでる状態で水の球をぽんぽん投げて避けるのや、タケルさんがやってたっていう、土の球の周りに水の球をぐるぐるしたりするものかな。
どれも訓練じゃなくて遊んでるみたいで楽しいかな。
今日もそんな訓練をしてたら、リン様が裏庭に出て来られました。
「ミリィ、貴女にタケルさまが頼みたい事があるそうです」
「あたしに、ですか?」
「はい。なので連れて来るようにと」
ちらっとピヨちゃんさまを見ると、何か言いたそうな、でも寂しそうな顔でした。
リン様はそれに気が付いておられるようでした。
「ピヨ、ミリィは数日で戻ります。それまでは今まで通り訓練をする事。できますね?」
「は、はいリン様」
「お前がよく頑張っているのは知っています。しかしここで怠けては戻ってしまうのです。私たちと共に在りたいのであれば続けなさい」
「はい。精進致します、リン様」
「よろしい。ではミリィ、な、何を!?」
リン様が裏庭に来られて、あたしはさっきの事を思い出したんです。
悲鳴をあげたあのひとの顔。
少しだけ意味がわかった『虫が!』という言葉。
黄色い髪のひとが話しかけてくれなくなった理由。
タケルさんが伸ばした手を引っ込めてしまった理由。
それらが全部頭の中で繋がったんです。
タケルさんのところに連れてってもらえるのはいいかな。でも、また手を引っ込められたら?
悲鳴をあげたひとの表情はまだ思い出しても心が沈むかな。もし、タケルさんのところでも誰かにそんな悲鳴をあげられたら…?
そう思ったあたしは、リン様とピヨちゃんさまが話している間に、衝動的に背中の翅を片方引きちぎったんです。
「ああ、何て事を…」
「ミリィさん!、血が!、か、回復魔法を!」
「大丈夫です。片方だけだと変なのでもう片方も取っちゃいますね」
おふたりが見守る中、あたしはもう片方の翅を両手で掴み、引きちぎりました。あ、ピヨちゃんさまは翼で顔を隠していましたから、見守ってはなかったかな。
「本当に大丈夫ですか?」
リン様が心配そうに仰います。
「ちょっと痛かったけど、血もすぐ止まるし大丈夫かな、です」
「そのようですね、もう血は止まってますが…」
「回復魔法を使います」
痛みが引いてきたので自分で回復魔法を使って治しました。
「背中に血のあとがあるとタケルさまが心配されますから…」
そう言ってあたしの背中をきれいにして下さいました。
「あ、ありがとうございます」
「いいえ。では行きましょう」
「はい、あ、ピヨちゃんさま、行ってきます」
「はい、行ってらっしゃいませ」
そうして、あたしはタケルさんの所に連れて行ってもらったかな。
行くと、翅が無い事に少し驚かれたかな。
でもまた距離が近くなったのが嬉しかったかな。
それでタケルさんの頼みっていうのは、あたしに音を聞いて欲しいって事だったかな。
高いところで音を聞いて、タケルさんに伝えるのがあたしの役目かな。
タケルさんが護ってくれてるみたいだったけど、精霊様たちのお力が強くて気を失っちゃったし、ポケットの中で揺られてたら眠っちゃうし、何だかあまり役に立ててるような気がしないかな。
でも他のひとに見つからないようにするのってちょっぴりスリルがあって楽しいし、プリンで溺れそうになったけど、やっぱりタケルさんの近くは楽しいかな!
●○●○●○●
結構遅めの夕食だったせいか、何だかいつもより食べた気がする。おそらく皆もそうだろう。余るぐらいでちょうどいい分は大皿に乗せられていて、それが今夜はきれいに無くなっていたのだから。
ミリィなんかいつもよりテーブルの上を走り回ってた気がする。ピヨが居ないからかな?、ピヨが居るとミリィはちょっと遠慮がちに食べるんだよね。食べる量は変わらないんだけど。
カエデさんが面白がって、『ミリィちゃーん』って呼んで餌付けするみたいに与えるもんだから余計に走ってたんじゃないか?、まぁ、微笑ましいからいいんだけどね。
そんな夕食のデザートは、カエデさんが『昨日のプリンが食べたいです!』って言ったのでプリンになった。
ミリィがそろーっとプリンの器に、足元を確かめるような素振りで近づき、ミリィ用のちいさなスプーンを構えて挑むような姿勢を見せていた。
いつもならティースプーンを持って、掬っては飲み掬っては飲み、というようなハイペースで食べてたのに、どうしたんだろう?
「ああ、ミリィちゃんですか?、前回プリンに頭から突っ込んでしまって、溺れそうになったんですよ」
ふふっ、と笑いながら教えてくれたのはメルさん。相変わらず上品で優雅だなぁ。染み付いた仕草というかそういうのだろうけども。
溺れそうになった、か…。なるほどね。だからあの時、頭を洗い流してたのか。
うちの家の風呂、給湯器が付くまでちょっと古くてさ。風呂釜だったんだよね。
よそん家はみんな給湯器だったのに、どうも親父が頑固でさ。後で知ったんだけど、給湯器を取り付ける候補となった場所が、悉く親父の大事にしてる植木の棚があってね、それで母と揉めてたらしい。
当時は俺も大学生になったばかりで、せっせと単位を取るために不慣れな大学生活を送っていた頃でね、その時はまだ自宅から通ってたんだよ。
で、1年下の従妹が、うちの大学を受験するとかで、まぁ本命じゃないらしいけど下見にきてうちに泊まったんだよ。
ところがうちにはシャワーが無いわけだよ。
『信じらんない!、今時シャワーもないお風呂なんて!』
という文句を、誰に言ったかというと、彼女の父親に電話して言ったわけだ。つまりそれはうちの親父の弟なんだけども、その叔父は超絶的フットワークを見せて、何と15分足らずですっ飛んできた。そして親父に迫ったわけだ。
『義姉さんからも聞いたけど、まだ付けて無かったのか!?、せっかく安くしてくれる施工業者を紹介したってのに、俺の顔に泥を塗る気か!?、弟の顔を潰してそれでも兄か!?』
という顛末でもってすぐにシャワーが付いた。
大幅に横道にそれてしまったが、それまでの風呂ってのは底のほうがぬるいのでちゃんとかき混ぜるのが最初にする事だったんだ。
そして、そういうのをひとりで入浴する年齢からやり始めるんだが、身体が小さい頃だと、油断するとかき混ぜる力に負けてタイルの床に足を滑らせて湯に頭から突っ込んでしまうわけだ。
そりゃあもう焦る。めちゃくちゃ焦る。死ぬかと思った。浴槽が狭いなら掴める場所もあるだろうけど、そうじゃなかったから余計にヤバかった。あちこち青あざを作って、しこたま湯を飲んだ。という程には飲んで無いけどまぁそんな感じだった。
ミリィはそれをプリンでやったのか…、と思うと、ああやって警戒しながら挑む姿勢にはものすごく納得が行った。
でも、懲りずに食べるんだな。さすが食欲種族。
●○●○●○●
ついでにリンちゃんにちょっとお金の事を尋ねてみたら、呆れたように言われた。
「何言ってるんですか、タケルさまがツギのダンジョンで稼いだお金ですよ?」
- あ、うん、それなりに稼いでたはずだけど、あんなにあるとは思わなくて。『森の家』の稼ぎだよね?
「もちろんそれもありますけど、今日の立て替えぐらい、タケルさまの分だけで充分足りますよ」
- そうだったんだ…。
「あの、もしかしてタケルさま、ご自分がいくら稼いだかご存知無いんですか?」
- え?、あ、うん。
「あ、そういえばタケルさん、銀貨や大銀貨を珍しそうに見てましたっけ。あれってハムラーデルには大銀貨や大銅貨があるからかなって思ったんですけど、そうじゃなかったんですね」
カエデさんに見られてたっぽい。一瞬だったと思うんだけどなぁ、目ざといな。
「ホーラードにも今はどちらもありますよ?」
メルさんがホーラードには無いと言われた気がしたのか、少し不満そうに言った。
「うん、そうなんだけど、ほら、『勇者の宿』のとこって銅貨だけですよね?」
「あ…、そうかも知れませんね…」
まぁね、『勇者の宿の村』と『東の森のダンジョン村』では銅貨しか流通してなかったね。それで事足りるからだろうけども。
- これまでちゃんと見たこと無かったからね。ツギの町の冒険者ギルドで受け取ったお金は皮袋に入ってたし、そのままリンちゃんに渡したでしょ?
中身、見てないんだよなぁ。
「はい。でも、いくら受け取ったって書類に書かれてたのを見てましたよね?」
- あー、うん、あの時って金額にピンと来なくて、『鷹の爪』のサイモンさんが居たし、不当な金額ならサイモンさんが何か言うでしょ?、だから口出ししなかったんだよ。
だってこの世界に来てからそれまではずっと銅貨だけで生きてたんだぜ?、銀貨ですらピンと来なかったのに金貨何枚とか言われてもさ、現実味が無かったんだよ。
「その後受け取りに行ってましたよね?、それも確認しなかったんですか?」
- うん、貰ったらそのままポーチにね。
だって金貨なんてどう使えばいいのかわかんないし。
「…はぁ、何という王様気質…」
- え…?
メルさんは無表情だったけど、カエデさんはうんうんと頷いていた。
テンちゃんは薄く微笑んで『ふふっ』って言ってるし。
ところで王様気質、ってこういうのなの?
「いいえ。ではタケルさまが国境防衛のほうに赴かれたあと、残りのお金があったことは?」
- あれ?、まだ残ってたんだっけ?
「ああ、やっぱり…。そうなんですよ。金額が金額なので、一括ではなく分割でという話でして、サイモンさんを介してタケルさまの代理でモモさんが何度も受け取りに行ったんですよ?」
- そうだったんだ、モモさんにお礼言っておかなくちゃ…。
「もう今更ですよ。タケルさまが知らなかったなんて今になって知らされたらモモさんたちががっかりしますよ」
- え?、でも、
「とっくにタケルさまがお礼を言ってました、って伝えてありますので、知ってた事になってます。だから余計な事を言わないで下さいね?」
- あっはい、わかりました。ありがとう。
「いいえ。それぐらいのフォロー、いつもの事ですから」
いつもの事なのか…、俺ってそんなに忘れっぽいんだろうか…?
「あの…、モモさんって…?」
「タケルさまの家、通称『森の家』を管理している我々光の精霊の者です」
「え…」
え?、リンちゃんそれも言っちゃうの?
「あれ?、メルさんは驚いてませんけど、知ってたんですか!?」
「え?、はい」
「メルさんはタケルさまと出会ってすぐに、タケルさまがお連れしたのですから」
「ひゃぁ、王女様をナンパしちゃったんですかー」
ナンパてw
いや、王女様ってその時は知らなかったんだよ。
「なんぱとは?」
「あ、そっか、通じなかった。何でもないです。忘れて下さい」
「そうですか?、でもあの、私からタケル様を訪ねたので、決していかがわしい話では無いのですよ?」
「メルさんから?」
「はい、実は…」
と、メルさんが当時の事情を話してくれた。
俺も詳しく聞いていたわけじゃなかったので、サクラさんとネリさんが相次いで倒れてしまって、『勇者の宿』に帰還したので戦力的に乏しくなってしまった、だから援軍を送る話が早まってしまった、という事情を知ることができた。
まぁ、もう終わった話だけどね。
そしてミリィは退屈だったのか、空になったプリンの器に凭れて眠っていた。
幸せそうだなぁ。
次話4-024は2020年09月04日(金)の予定です。
20210403:サブタイトルのルビを削除
●今回の登場人物・固有名詞
お風呂:
なぜか本作品によく登場する。
あくまで日常のワンシーン。
今回は入浴なし?
タケル:
本編の主人公。12人の勇者のひとり。
お前が言うなと言いたくなるね。
リンちゃん:
光の精霊。
リーノムルクシア=ルミノ#&%$。
アリシアの娘。タケルに仕えている。
起こす前にタケルが起きているとちょっとがっかりします。
アリシアさん:
光の精霊の長。
全精霊中最古というような存在。実は凄い精霊。
だいたい出番なし。
テンちゃん:
闇の精霊。
テーネブリシア=ヌールム#&%$。
後ろの部分は精霊語のため聞き取れない。
リンちゃんの姉。年の差がものっそい。
タケルとテンは現状ノーパンコンビ。
リンより背丈が少し小さいのに胸が元のサイズだから
すごくおっきく見える。とにかくでかい。
今回おとなしいね。
ウィノアさん:
水の精霊。
ウィノア=アクア#$%&。後ろの部分は精霊語。
一にして全、全にして一、という特殊な存在。
こちらもおとなしい。
モモさん:
光の精霊。
タケルが『森の家』と呼ぶ家とその一連の建物を管理している。
一連の建物とは、燻製小屋という名称の食品加工工場と、
そこで働く精霊たちのための寮、
そして、3章で登場したアンデッズ25名のための
演劇練習施設とその関係者たちの寮、という、
学校施設もかくやという規模になった施設全体を指す。
ミリィ:
食欲種族とタケルが思っている有翅族の娘。
身長20cmほど。
また翅が無い有翅族に。
今回は前半部の主人公。
精霊様相手だと言葉遣いもそこそこちゃんとします。
メルさん:
ホーラード王国第二王女。いわゆる姫騎士。
騎乗している場面が2章の最初にしかないが、騎士。
剣の腕は達人級。
『サンダースピア』という物騒な槍の使い手。
身体強化に関しては現状で人間種トップの実力。
騎士団から馬もってっちゃった事件については話してません。
ハルトさん:
12人の勇者のひとり。現在最古参。
ハムラーデル王国所属。
およそ100年前にこの世界に転移してきた。
現在はハムラーデル王国と東に国境を接するトルイザン連合王国、
その国境防衛拠点に居る。
『フレイムソード』という物騒な剣の所持者。
今回は出番なし。
カエデさん:
12人の勇者のひとり。
この世界に転移してきて勇者生活に馴染めず心が壊れそうだったが、
ハルトに救われて以来、彼の元で何とか戦えるようになった。
勇者歴30年だが、気持ちが若い。
でも言動はタケルからするとちょっと古臭い。
着々とリンから教えられている気が…。
ネリさん:
12人の勇者のひとり。
ティルラ王国所属。
カエデとのアレでちょくちょく名前が登場すると思う。
カエデとのアレじゃなく名前が登場。
サクラさん:
12人の勇者のひとり。
ティルラ王国所属。
ネリの教育係のようなもの。
ちらっと名前だけが登場。
ミリィを見て悲鳴をあげたひと:
言うまでも無くシオリの事。
シオリさん:
12人の勇者のひとり。
『裁きの杖』という物騒な杖の使い手。
現存する勇者たちの中で、2番目に古参。
サクラに勇者としての指導をした姉的存在。
ロスタニア所属。
天幕小屋:
ハムラーデルのトルイザン連合との国境防衛地に作った小屋のこと。
平屋の5LDKという贅沢な天幕(笑)。裏庭もあるよ。
シンプルだけどすごい洗濯機がある。
あと、お風呂が広い。
本当にそんな名称でいいんですか?、タケルさん。
トルイザン連合王国:
ハムラーデル王国の東に位置する連合王国。
3つの王国があり、数年ごとに持ち回りで首相を決めていた。
クリスという勇者が所属しているらしい(2章後半)。
まだ出てこないね。そろそろ話には出てきそうな感じだけど。
まだですね…。
鷹の爪:
ホーラード王国はツギの町という、ツギのダンジョンを擁する町を
拠点に活動しているベテラン冒険者チーム。
メンバーはリーダーのサイモンが遊撃、クラッドが壁役、
エッダが斥候、プラムが魔法という4人。
1章後半に登場。
チームやパーティという言葉については1章を参照。
サイモンさん:
ベテラン冒険者チーム『鷹の爪』のリーダー。
1章後半に登場。
ツギの街:
元領都の大きな街。1章で登場。
元というのは現在はホーラード王の直轄領だから。
勇者が東の森のダンジョンでの修行を終えたと判断したら、
次に訪れることになる街。
ツギのダンジョンという名称のダンジョンがある。
ツギという街の名は、建築素材になるツギの木が周辺に多く、
それを伐採、加工をして発展してきた歴史があるため、
その名で呼ばれ、定着したため。
※ 作者補足
この登場人物・固有名詞紹介の部分全ては、
あとがきの欄に記入しています。
本文の文字数にはカウントされていません。
あと、作者のコメント的な紹介があったり、
手抜きをしたり、詳細に書かれているけど本文には
無関係だったりすることもあります。
ご注意ください。