3ー034 ~ ミリィの受難と背中
リンちゃんに案内されるまま、彼女に与えられている部屋に行くと、部屋付きの世話係だろうか、その人がささっとお茶の用意をしてくれた。
その人がお茶を出した時、リンちゃんが優雅に合図をしたようで、世話係の人は静かに、そして上品にお辞儀をして押してきていたワゴンと共に隣の部屋へと下がって行った。
正直なところ、今日はあちこちでお茶ばっか飲んでたのであまり喉が渇いてはいなかったんだけど、ふわっといい香りだったので頂くことにした。というか、断るタイミングが無かったんだけどね。でも美味しかった。
ミリィの分もちゃんと出してくれていて、小さいスプーンですくって美味しいかなとかいい香りかなって言って飲んでた。
そしてリンちゃんがいつものようにさっとお皿とクッキーをお茶請けに出すと、ミリィは目を輝かせてお茶とクッキーとを往復しだした。
ほんっと、よく食べるなぁ、こいつ。
「タケルさま、今後のアンデッズについて、予定表ができたそうですがご覧になりますか?」
テーブルの端に置いてあった白い石版、その一部分というか一点が緑色に点滅していて、それを見たリンちゃんが手に取って言った。
- え?、予定表って、『森の家』で一旦受け入れるんだよね?
「はい、こちらをご覧下さい」
石版を手にしたリンちゃんが操作すると、テーブルの端のところに表が浮かんだ。
でも文字が読めない。
と、思ったら一旦文字全部がさっと消えて読める文字に変わった。すげー。
「『森の家』の宿泊所と訓練用の芝居小屋が2日後に完成しますので、それに合わせてアンデッズを移送するようですね」
- え?
今ステージって言ったよね?
あそこそんなにあれこれ開発しちゃっていいのかなほんとに。
今更かも知れないけどさ、森の中ほどんところにそんなの追加したら、元の世界で言う中学か高校ぐらいの敷地を切り開いちゃった事になるんじゃないか?
「大丈夫ですよ?、以前メルさんに確認しましたが、タケルさまには大きな功績がありますので、それぐらいの開拓をされるぐらいなら全く問題無いそうです」
- あ、そうなの…?
いつの間に…?、あ、俺がこっちに飛ばされたりしてる間かな。たぶん。
「はい。王家の直轄領だそうですから、もう既にメルさんから許可証の写しを頂いてますし、許可証自体とその報告書はオルダインさんが王都に持ち帰ったはずです」
そんな事になってたとは。
- へー…、じゃあ心配すること無かったんだ。
「ですが、あくまでタケルさまの住居として、そこそこの敷地を開拓して使うっていうものですので…」
- あー…、まぁそうだろうね。
光の精霊さんが何百人って住んでるなんて書けないだろうからね。
それに加えて今度は、光属性だとは言え、アンデッズ25名だもんなぁ、メルさんが知ったらどんな顔をするか想像に難く無いな。
「どうせ結界がありますから、許可を出した3名以外には入れませんし、大丈夫でしょう」
3名?、パーティ『鷹の爪』のプラムさんとサイモンさん、あ、メルさんもか。なるほど。
- えーっと、その許可証で役人のひとが敷地を確認しに来たりしないのかな?
「あ、そうですね、またメルさんに確認しておきますね。それで訓練期間が1ヶ月ありまして、第1回公演が里の第一劇場で行われるようですね」
と、表を指差してリンちゃんが事も無げに言う。
- え?、訓練期間1ヶ月って短くない?
「通常ならそうだと思いますが、初演の演目は『タケルさまとの出会いからこのアールベルクに来るまで』だそうで、短くても大丈夫だろうという事のようです」
俺との出会いから、って、ああ、モモさんたちに話したやつか。
あとはアンデッズ当人たちにも詳細を聞けばいいもんな。
って!?
- え?、俺が出るの?
「はい、タケルさまの役をどなたかがする事になります」
俺の役、ね。良かった。俺が出なくちゃいけないのかと思ったよ。
「あ、タケルさまが出られるのでしたら連絡を」
- あ、いいいい、出ないから、連絡しちゃダメ。
「はい」
あーびびった。
- ところでもう台本があるの?
「まだありませんよ、モモさんたちが先日タケルさまからお聞きした内容をまとめていますので、それと彼らアンデッズから話を聞いて、演劇に仕立てるのではないでしょうか」
へー。と、リンちゃんの手にある石版がまた小さく点滅しているのが見えた。
「あ、少しお待ちを」
と言って点滅を止めてから、手を例の電話のジェスチャーにして話し始めた。
そこでふと思い出した。
ドゥーンさんから石版受け取ってたんだよ。すっかり忘れてた。
どうしようかな、ファダクさんに渡せばいいのかな、一応リンちゃんに訊いてみるか。と、ポーチから取り出した。
「た、タケルさまそれは!?」
- え?、ドゥーンさんから預かってたんだけど、誰に渡せばいいのかなって今きこうと思って。
と、ちらっと俺の手にある石版を見るなり驚いたように言うリンちゃんに答えた。
「ドゥーン様から!?、ちょ、ちょっと見せて下さい」
そう言って焦ったように手を差し出したので手渡す。
リンちゃんが指でささっと操作すると光る書面が浮かび上がった。
「…はぁ、タケルさま、こういう物はもっと早く出して下さい……」
- あ、うん、ごめん、で、それ何だったの?
「……あ、ファダク様にこれを持って行ってきますね」
と言うが早いか、ささっと走るように行ってしまった。
何その間。言うかどうか考えて、言わない事にしました、みたいな。
「何だか慌しいかなー」
小さなスプーンを手に、ミリィがリンちゃんの走って行ったほうを見ながら言った。
うん、そうだねと言いたかったけど、石版を出すのを忘れてた俺のせいなので言えなかった。
●○●○●○●
リンちゃんが行ってしまったので、お茶をちびちび香りを愉しみながら飲んで待つしかないんだが、ミリィがもじもじしながら『あのね、便所ってどこかな?』って言ったんで、広い部屋で見える扉を順番に探すことになった。
最初に開けた扉はベッドルームだった。
扉を開けたら明かりが点いて、天蓋付きの豪華な布が使われた大きなベッドがでーんと部屋の中央にあった。
これは違うなと。
次に開けた扉は、洗面台と大きな鏡のある部屋で、扉が2つあり、片方が浴室で――これもまたでっかい浴室だった。お湯がかけ流しのように張られていた――、もう片方がトイレだった。
便器は『森の家』や川小屋と同じなんだけど、使い方がよくわからない。具体的には水の流し方がわからない。しょうがないのでミリィを待たせて、さっきの世話係っぽい精霊さんを呼ぶことにした。
最初から呼べば良かった。
呼んできて説明してもらい、お礼を言って戻る。しばらくするとミリィが何故か素っ裸でずぶ濡れで飛んできた。
「手を洗おうとしたら洗面台に落ちたかな…」
さっぱりわからん。服はどうした?
って思っていると、近くで待機していた世話係さんが、『もしかして、蛇口に近づきすぎたのではないでしょうか?』と言った。
- どうやって手を洗おうとしたの?
「自分で水を出して洗おうと思って洗面台の上に行ったら、水が出てきたかな。それで洗面台に落ちたかな…」
なるほど。センサーに引っかかる場所だったってところかな。たぶん。
- 乾かそうか?
「何かこのへんぬるぬるするし、お風呂に入りたいかな…」
手招きして手に乗せると、確かに下半身がぬるぬるだ。これ手洗い用の液体石鹸じゃないかな、たぶん。
- ほんとだ、何これ?
「洗面台から飛び上がったらかけられたかな」
あー、んじゃセンサーにひっかかって洗剤がでてきたのか。
世話係の人が口元を手で押さえたのでちらっと見る。
「失礼致しました。ご不便をお掛けして申し訳ございません」
と、お辞儀。
でも笑いを堪えてる雰囲気。声が微妙に震えてたし。
- まぁ、このサイズの利用者のことまで考えられてるわけじゃないでしょうし、仕方ないですよ。
一応フォローしておいて、何かいいたそうな顔をして俺の左手親指に抱き着いてるミリィにも言う。
- それで、何で裸なの?
「だって、脱がないとできない服かな…、あー暖かいかな、身体が冷えたかなー」
確かに、手の上のミリィはちょっとひんやりしている。
- んで服は?
「洗面台にあるかな」
そっか。しょうがない、見に行くか。
洗面所兼脱衣所に行くと、洗剤がちょっとついたミリィの服がくしゃっとなって置いてあった。服で拭いたんだな。
- 何でそこのタオルを使わなかったの?
「え?、気がつかなかったかなー」
さっき説明されたろ?、聞いてなかったのか…。しょうがないなぁ。
とりあえず浴室に台を作ってミリィ用の浴槽を作ってやり、お湯を張ってそこにミリィを入れた。
- ちょっとそこで軽くぬるぬるを洗ってて。
「タケルさんは?」
- 脱いでくる。
「はーい」
別に入らなくてもいいかなって思ってたけど、なかなか良さそうなお風呂だし、足伸ばしても余裕があるぐらいの大きさだし、寝る前にリラックスしたいじゃないか。
そして脱いでタオルを腰に巻いて戻った。
「お湯が足りないかな、タケルさんに洗い流して欲しいかな」
と言ってミリィ用浴槽から飛び出してきた。
たぶんそうなるんじゃないかと思ってたので、もう諦めて手の上でお湯をかけてやった。立ったままで。せめて座るかするまで待って欲しかったけど、先に片付けたほうがいいかと、お湯をミリィにかけながら20秒ぐらい数えてとめた。
「いつもより短いかな!、手抜きかな!」
ご不満らしい。
- もう洗剤洗い流せたでしょ、
そこで泳いでてよ。と続ける前に湯船から手がにょろっと出て、俺の手の上のミリィを素早く掴んで湯船にどぷんと取り込んだ。
「わっ!?」
- あっ、ウィノアさん!、ダメですって!
『どうしてですか?』
慌てて止めるように言うと湯船からウィノアさんの上半身がにゅるっと生えてきて、ミリィを両手で掴んだ状態で不満そうに言った。
「動けないかな!、これ何かな!?」
『黙りなさい』
「!…」
『タケル様がお優しいのをいい事にお前は調子に乗りすぎです。少しは節度というものを学びなさい』
威圧するような魔力を込めたウィノアさんの声に、ミリィは掴まれたまま青ざめている。こりゃ助けてあげないとダメだろうな。
『返事をなさい』
「は、はい!」
- ウィノアさん、ミリィが脅えてるのでそのへんで。
『全く、タケル様は優しすぎるのです。ささ、タケル様、今日はお疲れでしょう?、こちらで肩などお揉み致しますのでどうぞこちらに』
と、ミリィをぽいっと投げ捨てて手招きをするウィノアさん。
そのポイされたミリィは首から下をお湯に包まれたまま浴室の床を2度弾んで隅っこに追いやられてしまった。哀れな。完全に脅えているようだ。
かわいそうなので解放してやろうと思い、追いかけようと一歩踏み出すとお湯が延びてきて捕まり、そのまま湯船に入れられた。
ああ、ぬるめのお湯で助かった。そういや『森の家』でも川小屋でもぬるめのお湯だったっけ。
- 今日は強引ですね。
と言うのが精一杯だった。心の余裕的に。
そりゃね、気合を入れて抵抗すれば解除だってできるだろうし、お湯の手というか触手に捕まらないように障壁で弾くこともできたけど、そこまでしたらたぶんウィノアさんのご機嫌を損ねてしまうと思うんだ。
そうするとあとでご機嫌をとるのが大変だろうなってね。
ちょっとミリィが気になるけど、まぁ、確かに調子に乗ってたとは思うので少しあのまま耐えててもらうしか無いかなと。
『うふふ、ご入浴中のご奉仕は久しぶりですね、あ、肩が凝ってますよ?』
ああうん、久しぶりだけどね、ウィノアマッサージ。うん、気持ちいいけどね。
何だか急いでる?
- ウィノアさん、何だか焦ってます?
『いいえ?、そんな事はありませんよ?』
ふぅん?、表情はにこにこしてるけど、魔力的な雰囲気がどうも焦ってるような感じなんだよね。何だろう?、ここが光の精霊さんの母艦だからかな?
この浴室内がウィノアさんの魔力で満ちているのはいつもの事なんだけど、どうもその強度がいつもより多いような気がするんだよなぁ、んー、あ、脱衣所んとこにまで結界が張られてる。
- なら、どうして結界で脱衣所の扉を押さえてるんです?
『まあ、さすがタケル様ですわ。それは邪魔をされないように決まっているではありませんか』
しれっとそう言うウィノアさん。
何か前と性格が違うっていうか、欲求不満?、だったのかな?
- どうしたんです?、そういえば何だか表情も違いますよね?
隣に出てるウィノアさんの頬に手を添えた。
『あっ、タケル様…』
- うん、分体ってそれぞれ性格が違うって前に言ってましたけど、顔も少し違うんですね…。
よく見ると前より若い感じがする。お湯でできているので透明だからわかりにくいんだけど、そんな感じ。
『タケル様にはお判りになられるのですね』
と、後ろから声がしたと思ったらもう一人出てきた。上半身だけど。
そして俺が手を添えていたほうはすぅっと沈んで消えた。
- 試したんですか?
『そういうわけではございませんが、お察しの通り分体にもいろいろとございまして、ご迷惑でしたか?』
- あまりころころ変えられると対応に困りますね。今回のは強引さが目立つので特に。
『お望みのままに。では結界も解いておきますね、そちらの小さき者のも』
- そうしてください。
なんせこの世界のほとんどの水を司るぐらいに強大な存在なんだから、できれば大人しくしていて欲しい。
「タケルさま!、ご無事ですか!?」
リンちゃんが浴室に飛び込んできた。
- あ、大丈夫。リンちゃんそんなに慌ててどうしたの?
「どうしたのじゃないですよ!、強い魔力反応が発生したので急いで来てみれば強固な結界に阻まれて入れなかったんですよ!?、あと少しで解除できたのですが、急にその結界が消失したので何があったのかと心配しましたよ?」
- ああ、そんな大した事は無かったんだけどね、ウィノアさんがちょっとふざけて結界をね。
「はー、そうだったんですか。この艦でウィノアが顕現したことなんてありませんでしたから、それで警報が出たんですね、一体何事かと、あ、少しお待ちを」
と言うとまた手を電話のジェスチャーにして早口で応答しはじめた。
ふとミリィを見ると水の球体は解除されていたが、浴室の床に座ってしくしく泣いていた。当然だが素っ裸で。
しょうがないので救いに行った。
「タケルさぁん…」
- あーよしよし、怖かったろ、もう大丈夫だから。
そっと掴んで手で包んでやると甘えるように左手親指を抱きしめた。ちょっと冷えてるな。俺がお湯から出てすぐだからそう感じるだけかな。
「あっ、その子はいいんですか!?」
リンちゃんが詰め寄ってきた。
- いいって何が?
「だってこの子、女の子じゃないですか、タケルさまあたしに言いましたよね?、女の子なんだからお風呂は別、って!」
あー、そんな事を言ったような気がするな、確かに。
- ああうん、そうだけど、成り行きでね、ミリィは小さいからさ。
「そんな……」
がーん、とでも擬音が付きそうな表情で1歩下がるリンちゃん。
そんなショックを受けるような事なのか?、と、リンちゃんを見て、ミリィを見ると、あ、背中んとこの傷跡が少し盛り上がってるように見える。
- ミリィ、その背中ちょっと膨らんでるんじゃない?
「え?、あ、うん、時々かゆかったりむずむずしてたから、もうそろそろ生えるかな」
- 生えるとき痛かったりするの?
「え?、なんでかな?」
- いやほら、その背中のとこを突き破って生えてくるなら痛くないのかなって。
「んー、無理にほじくったら痛いかな?、でもそんな事しなくてもちゃんと生えるから大丈夫かな。ちっちゃい子なんかが棒つかったり柱なんかにこすり付けたりする事があるけど、何もしないで自然にしたほうが痛くないよ、ってよく小さい子には言い聞かせるかな」
- へー、あ、んじゃ生まれてすぐは生えてないの?
「うん、歯なんかと同じかな」
- なるほど。
「一度小さいのが生えて、飛べるようになる頃に生え変わるかな」
- へー…。
「でもそれまでに寝返りうったりして取れちゃってるのが普通かな、あはは」
- ああ、飛べないから。
「うん。飛べないと翅なんて付いてても邪魔なだけだし、最初の翅は取れやすいかな」
- そういうもんなんだ。
「うん」
と、そういう話をしたのが良かったのか、ミリィも落ち着いたようだし、出るか。
あ、ミリィの服、洗ってないな。まぁ手早く洗って乾かせばいいか。
次話3-035は2020年03月20日(金)の予定です。
20200313:タケルのセリフ「今日は強引ですね」の前後に少しだけ追加。
20200319:誤字訂正。 結果位 ⇒ 結界
20200503:文言訂正。
(訂正前)開拓して使うって許可ですので…
(訂正後)開拓して使うっていうものですので…
20200820:あとがきに『鷹の爪』関係者を追加。
20201215:助詞ミスを訂正。 節度をいうもの ⇒ 節度というもの
●今回の登場人物・固有名詞
タケル:
本編の主人公。12人の勇者のひとり。
ハツ:
この3章でタケルが助けた子。可愛い。
まだ両性だしまさに天使。
今回も出番なし。
ミリィ:
食欲種族とタケルが思っている有翅族の娘。
身長20cmほど。
お仕置きされたようですね。
メイリルさん:
ラスヤータ大陸北部を占める獣人族の国、
ミロケヤ王国の昔の王女。
今回も出番なし。
ラスヤータ大陸:
この3章の主な舞台。
ウィノアさん:
水の精霊。ウィノア=アクア#$%&。
『#&%$』の部分はタケルには聞き取れないし発音もできない。
一にして全、全にして一、という特殊な存在。
出番はあったがややこしい。
リンちゃん:
光の精霊。
アリシアの娘。タケルに仕えている。
いろいろご苦労さま。
アリシアさん:
光の精霊の長。
全精霊中最古というような存在。実は凄い精霊。
出番はあるはず。
ファダクさん:
光の精霊。
アリシアの配下。航空母艦アールベルクでの統括責任者。
今回出番なし。
世話係のひと:
VIP用の部屋でその客人のお世話をする担当者。
リンちゃんはVIPなのですよ。
母艦アールベルク:
光の精霊さんが扱う何隻かある航空母艦のひとつ。
魔砂漠の魔塵処理作業のため、
魔砂漠中央あたりの上空8kmに停泊している。
母艦というだけあってでっかい。
まさかプールまであるとは。さらに演劇場まで。
タケルもそろそろ名前を覚えるべきですよね。
ドゥーンさん:
大地の精霊。
世界に5人しか居ない大地の精霊のひとり。
ラスヤータ大陸を担当する。
渡された石版のことをタケルがやっと思い出した。
今回も名前だけの登場。
アーレナさん:
大地の精霊。
ラスヤータ大陸から北西に広範囲にある島嶼を担当する。
魔砂漠正常化作業を地下から手伝っている。
今回は名前も出なかった。
ディアナさんたち:
3章008・9話に登場した、有翅族の長老の娘。
と、その仲間たち4人。
今回登場せず。
アンデッズ:
明るいアンデッドを目指す変な集団。
将来の予定が決まったようだ。
ミロケヤ王国:
ラスヤータ大陸の北半分以上を占める獣人族の国。
王都はゾーヤで、ラスヤータ大陸中央部にある。
ティレスさん:
母艦アールベルクに来ている劇団の男性俳優。
現在公演中の演劇での主役のひとり。
公演中の演劇は複数あるので主役も当然その数だけ存在する。
そのうちまた出番がありそう。
トレーディさん:
母艦アールベルクに来ている劇団の責任者。
元演出家。
この人もまた出番がありそう。
演劇部:
部活のような名称だが、れっきとした光の精霊政府の1部署。
アンデッズという特殊な存在と関わることで活性化しはじめたらしい。
森の家:
タケルが勇者村と東の森のダンジョン村の間にある森に
作った小さな小屋がリンちゃんによって大きくなった家。
そこに燻製小屋という名の食品工場やそこで働く精霊さんたちの
寮ができて大変大きくなっていた。
さらにそこにアンデッズ用の住居と演劇訓練用ステージが
建設されることになった。
鷹の爪:
ホーラード王国はツギの町という、ツギのダンジョンを擁する町を
拠点に活動しているベテラン冒険者チーム。
メンバーはリーダーのサイモンが遊撃、クラッドが壁役、
エッダが斥候、プラムが魔法という4人。
1章後半に登場。
チームやパーティという言葉については1章を参照。
サイモンさん:
ベテラン冒険者チーム『鷹の爪』のリーダー。
ちょくちょくプラムと共に、『森の家』を訪れているらしい。
1章後半に登場。
プラムさん:
ベテラン冒険者チーム『鷹の爪』の魔法関係担当。
リンやタケルが魔法について手解きをした。そのためリンを師匠と呼ぶ。
メルたちが持つ魔法の教本は
彼女がその教えを自分なりに理解して書き記したメモを束ねたもの。
1章後半に登場。