その5 親族経営
視点がコロコロかわって読者置き去りになっても気にしないスタイルです。
私達が教室に帰ると、セレブっぽい連中がコソコソこっちをみて噂をしているみたい。
すると、セレブの一人がコッチに近づいてきた。
目つきがイジワルっぽくて嫌な感じの人。
でも学友だから、少しは仲良くしないといけないんだろうな。
その娘は友美っちに近づくと上から目線で話かけてきた。
「私は音羽と申します。あなたは随分取り巻きを連れているのね、お金持ちなのかしら。社交界では見ない顔ですが、どのような会に顔をだされるのかしら?。」
友美っちは、音羽を無視して顔も見ようとしない。
それは駄目だよ友美っち。
私は急いで音羽に返事したよ。
「あ、ごめん友美っちは人見知りなんだ。悪気はないから・・・・。」
すると友美っちはいらない台詞を追加してくれた。
「いいえ、悪気はあります。私は知らない人に馴れ馴れしくされるの嫌いなの。近寄らないでもらえる?。」
ああ、音羽がキレてる顔してるよ、
私が謝ろうと思ったけど、音羽がきれるほうが早かった。
「あなた何様のおつもり。私にそんな態度とった事を後から後悔することになりますわ!。」
ああ、いきなりトラブルだあ。
友美っちの対人スキルの低さを甘く見ていたよ。
すると友美っちはすくりと立ち上がり言った。
「芽衣、帰るよ。いきなりイジメられるとは思わなかったよ。バカらしいから帰ろう。」
そこで音羽が慌てた。
「イジメってそれは違いますわ。いまのは貴女が悪いのではないですか・・・。」
でも友美っちはツカツカ出口に向かってしまった。
あわわ、どうしよう。考えるんだ芽衣!友美っちの気を変えさせるために考えろ、私!。
すると違う席に座ってた、背の高い長いポニーテルの娘が立ち上がり、友美っちの前に先回りした。
「君、気持ちわかるけど帰るのは駄目だよ。生徒が勝手に帰ったら先生にも迷惑がかかるし、まずは席についてよ。」
でも友美っちは引く気はなさそう。
「先生にはあとから謝っておきます。それで良いでしょ。どいて!」
みんな困ってしまった。
エスパー部隊のみんなも「座りましょうよ。」「落ちついてください」となだめているけど、私の勘ではもう友美っちは絶対引く気はないと思う。
なんか、友美っちが怒りを忘れるほど変なことでもない限り。
すると廊下から、奇妙な高笑いが聞こえてきたんだ。
「おほほほ、みなさま、ワタクシが教室に入る為にどいてくれませんこと?。」
声の方を見ると、ありえないくらいのセレブ女子が立っていた。
金髪で縦ロールの髪。
まるで夜会に行くようなピンクでヒラヒラのドレス。
手には鳥の羽みたいなフサフサなもので出来た扇子。
その後ろには、四人の女の子が並んで荷物を持っている。
ふつう、ここまでのお金持ちを絵に書いたような人はいないでしょ。
すると、私達を止めていた背の高いポニーテルの娘が言った。
「あ、美羅。君はいま登校してきたのかい。だめじゃないか、時間通りにこないと。」
「おほほほ、あら餡、同じクラスでしたの?楽しくなりそうですわ。今日はドレスを選んでいましたらつい遅れてしまいましたが、明日からはあまり遅れないようにしますわ。」
そこで友美っちがイライラしながら割って入った。
「あの、私は帰りたいんだけど、どいてくれない?。」
すると美羅は友美っちをみて少し驚き聞いたのです。
「あら・・・あなたもしかして天道友美さんではありませんの?嬉しいですわ、同じクラスですのね。聞いていましてよ。Vお兄様を護衛に雇っていらっしゃるのでしょ。今日はVお兄様はごいっしょではありませんの?」
それを聞いて友美っちはおどろいた顔で固まった。
「あなた・・・あなたはVちゃまを知っているの?。」
すると、美羅はパシャリと扇子を閉じると言うのでした。
「もちろんですわ。私の名は兼松美羅と申します、以後お見知りおきを。ちなみに母の旧姓は荒川矛美。Vお兄様はワタクシのイトコですのよ。」
そのとき、私の目に入った友美っちのリアクションはすごかった。
まるで、雷が落ちる特殊効果が見えるようだったもの。
すると、私たちを止めていた背の高い娘も話に割って入ってきた。
「え、V兄さんを雇ってるの?じゃあV兄さんも来ているのかい?。」
聞かれたけど、友美っちはショックでまだ固まってる。
しょうがないから私が変わりに返事したよ。
「あ、友美っちはいまショックで固まっちゃたみたい。あなたもVっちを知ってるの?」
するとその背の高い娘はさらに驚くことをいったのだ。マジで驚くことを。
「僕の名前は荒川餡。荒神流の宗家をやらせてもらっている。V兄さんとは僕もイトコなんだ。」
「えええええええ」
友美っちが変な声を上げた。
私も驚いたよ。
そうか、Vっちはこういうサプライズを用意していたのか。
これは凄い攻撃だよVっち。
こんな事があたら、友美っちは明日も学校に来るしかないもの。
さすが、Vっちの作戦は奥が深いね。
でもこれで、少しは学校生活をエンジョイできるかも。
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ペルシアの華の教主室。
天道秋彦は、Vが用意した学校生活の計画書を再度読み返してていた。
そのなかで、Vが最重要事項として記述してあったのが
「友美は親族か共感する相手でないと心を開かない。
そこで、イトコである兼松美羅と荒川餡を同じクラスにすることで、外部との接し方の突破口にする。 この二人がイトコであることは本人が気づくまで伝えてはならない。
自分達で最初の一歩を踏み込んでこそ意味がある。」
とい内容だった。
そうやって偶然世界に驚きがあることで、外部への興味を引き出そうという作戦だ。
そこへ秋彦の秘書の武田女史がお茶を持ってきた。
「そうえば、学校計画は今日からですわね。夏子様もむこうにいかれて寂しいのではないですか?。」
秋彦は、計画書から目を上げると答えた。
「いや、夏子はあの年で恋人が出来ないのは私がいつも傍にいるからではと思うのだよ。だからコレはいい機会だよ。夏子に男が言い寄りやすいようにな。」
武田は『夏子様は一人にしたら余計に恋人をつくるのは無理なのでは・・・』と思ったが、それはぐっと飲み込んだ。
そのころ学校では
夏子は、職員室の窓から超望遠のカメラを覗きながらハアハアしていた。
「おお、友美ちゃんがイジメられると思いきや、突然のイトコの登場で、変な格好で固まっちゃいましたよ!。これはレアだ、レアすぎる。いいねえ、友美ちゃんが可愛すぎて生きるのがつらいねえ。」
後ろから、荒川武義は困った顔で夏子に話しかけるが、さっきから無視されている。
「天道先生、あの天道先生?そろそろ休み時間が終わるので移動をしたほうがいいですよ・・・・天道先生、聞こえていますか?天道先生!。」
すると、その横から莉奈はライフルの望遠スコープを出して覗き込む。
「わお、もう遭遇したんだ。面白くなりそうね。」
夏子は必死にシャッターを切りながら莉奈に答える。
「面白いですよお。もう友美ちゃんから毎日目が離せないですね。友美ちゃん観察で忙しくなりますよお。」
そんなこんなで、学校一日目の午前中は過ぎていくのだった。
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お読みくださりありがとうございます。
次回予行
友美のためにVが用意したイトコたち。
友美は、Vの予想通りイトコを通して学校になじんでいく。
そのころ、竹内館出身の不良たちが、校内制覇をもくろみ、戦いの準備を始めていた。
竹内館は、乱暴者の武道家の集まりだ。
天道友美、荒川餡、兼松美羅も当然巻き込まれていく。
だが、あいつを忘れてはいけない。武道の戦いとなれば当然アイツがしゃしゃり出てくる。
そう、あの天道冬美が。
冬美は不良たちに向かって叫ぶ
「Vさんの後継者である私を倒さぬ限り、この学校を制覇したとは言わせない!。」




