その4 この教師はおかしい
クラス分けがあって、いま指定された教室についたよ。
私達のクラスは「2-S」
クラスは各学年にはAからFまであって学年によってはSがあるみたい。
うちの教室の中を見渡すと、まるで中世の貴族みたいな格好をした女の子や、柄の悪いやつとかすごい猛者ぞろいっぽい。
あきらかに「特別対応用クラス」だね。
しかし、三つの学校が一つになったって言うけど、だれがどの学校から来たか、雰囲気だけですぐ分かるよ。
個性強すぎ。
セレブっぽい人たち、不良そうな人たち、オタクっぽい人たち。
私達が一番普通に思えるくらいの教室だ。
ちなみに、私達はペルシア学園から来たことになってるんだよ。
実際、かなりの人数の世界中の「ペルシアの華」関係者の中高生が送り込まれてきているから、人数は300人くらいはいるらしい。
外人の生徒がいたら、それはだいたい「ペルシア学園」から来た事になってる人だね。
ちなみにこのクラスの私達の関係者は友美っちのほかに、エスパー部隊が6人
松田流死夜(ヤンキー班 )
真鍋柚子(軽音班 )
佐倉あい子(魔法少女班)
鏡音リム二(電脳妖精班 )
水仙毒菜(SM女王班 )
安室刹那(ロボット大好き班)
『ペルシアの華』の支部から送り込まれた関係者が4人いる。
そこまではまあ良いでしょう。
でもさ、今目の前にいる先生達が問題なわけよ。
教壇にたっている二人の先生は両方女性です。
一人は、髪を左側に無造作に束ねて、白衣のメガネをかけた先生。
もうひとりは、ピッチピチの服を着て、髪を束ねてアップにまとめている細いめがねをかけた先生。
白衣を着た先生が教室に向かって言いまた。
「みなさあん、今日からこのクラスの担任になります、天道夏子です。よろしくううううね。そして私の隣の先生が・・・・副担任の、早川莉奈先生です。みんなよろしくねえ。悪い子にはお仕置きしちゃうから先生のいう事はちゃんと聞くんだぞ。」
そう言いながら、夏子さんは体をグーと前に乗り出しながら、友美っちのほっぺをグニっと押すのでした。
友美っちは思わず凍りつきながらつぶやいた。
「なにこの学校?。」
不良学校出身のやつらがヒューヒュー騒いでうるさいけど、いまはそんなこと気にならないくらい焦ったんだよ。
でも考えたら当然だよね。
大人にとって扱いにくい友美っちの学校生活をサポートするなら、むしろこれは当然の配役かもしれない。
そのあと休み時間。
私達は、すぐに校庭に出た。
するとやっぱりほかのクラスに配属されたエスパー部隊のみんなも外に出てきていた。
私達は、それぞれお菓子を持ち寄って早速学校での出来事を報告しあったよ。
そしたら、夏子さんや莉奈さんが教師としてきていたことにみんなバカウケ。
すぐに、そこに冬姉が来た。
冬姉は3ーS。
冬姉のお傍には、金子チームの女子とほかの国の支部から来た人たちがついてる。
「ねえ冬姉、そっちのクラスはどうだったの?。」
すると冬姉はいつものぶっきらぼうで答えた。
「ああ、先生がVさんの兄とイトコだった。つまり私のイトコだな。だから友美のイトコだ。」
友美っちは驚いて冬姉を見る。
「え?お姉ちゃまのクラスの先生は、Vさん関連なの?いいなあ・・。」
「そんなこと無いぞ。Vさんの兄の武義は神経質そうなメガネイケメンで、イトコの如水はキモイ筋肉バカっぽい。わが愛する妹のクラスの先生はどんな人だ?。」
「それがビックリだよ。夏子さんと莉奈さんだったんだよ。」
すると、冬姉はビシっと友美っちを指差す。
「ずばり言えば、ちょっぴり羨ましい。そして莉奈さんは保健体育の先生か?」
私は冬姉に教えてあげたよ。
「いやそれがまた意外なんだけどさ、莉奈さんは現国の先生だったんだよ。夏子さんの化学はわかるけど、莉奈さんの現国はないよね。」
すると冬姉はびしっと私を指差す。
「妹同然の芽衣よ、莉奈さんの現国は詐欺だろ。訴えていいぞ。」
すると友美っちは嬉しそうに横から冬姉を指差しながら言った。
「ですよねー。」
まわりのエスパー部隊も「だよねー」「ないよねー」と言っている。
うん、詐欺だよね。莉奈さんが教師とかしたら、エロゲーになっちゃうよ。
エスパー部隊のみんなは、無意識に友美っちを中心に円形防御陣の体制であつまってる。
ニコニコしながらも、自分達は護衛だって言う自覚があるんだね。
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屋上から、そんな友美たちを見下ろす男がいた。
荒川武威。
その後ろから早川莉奈が近づいてきた。
「武威さん、念願の友美ちゃんの制服姿はどう?可愛くって拉致したい気分じゃないの?。」
武威は慌てる。
「ち、ちがうよ、あれだよこれは・・・・、ちょっと可愛いとか思うのは当然で、やましいところはコレ無く・・・。」
「ハイハイ、そんなに動揺しなくていいわよ。それでそっちの首尾はどうだったの?。いつでも手を貸すわよ。」
「ありがとう、でも今度の敵は莉奈に手を借りないで済むようにする気だ。敵は修道院だが、連中の持っているスイッチがアデージョ(艶女)スイッチだから莉奈には危険だ。」
「まあ嬉しいわね、心配してくれるの。そうすると私のオトメスイッチとは真逆のスイッチなのね。」
「ああ、オトメスイッチは自分よりも清らかなものを殺し、アデージョスイッチは自分よりもセクシーな相手を殺す。万が一に備えて白面のスイッチの使用準備だけしておくといいかもしれない。」
「確か白面はスイッチの力から身を守るスイッチだったわね。白面のスイッチはこのためにあったのね。スイッチ同士の戦いのために。」
「ああ、俺ももっと早く気づくべきだったよ。万が一の時は友美たちを頼む。俺のイケメンスイッチでは女性は守れないから・・・。」
「まかせて。この学校に私よりもビッチはいないからみんな守ってあげる。」
「ありがとう。それじゃ俺はこれで帰るけど、学校は大丈夫そう?。」
「武威さんのご指名じゃ断れないから教師になったけど、どこまでやれるかは自信ないわ。」
「エスパー部隊のなつき方を見れば、莉奈がいい先生の素質があるのは間違いないのは分かる。」
「そういう信用はきついのよね、裏切れないじゃない。次はいつ来るの?。」
「毎日来るさ。この戦場を機能させるために。」
「たまには夕飯時に出てきなさいよ。私の料理をご馳走してあげるから。」
「ありがとう、余力があったらそうさせてもらう。」
そういうと、武威は煙のように姿を消した。
莉奈は一人になり、屋上の手すりに寄りかかりながら、校庭の横の芝生で楽しそうにしている友美たちを眺めた。
「貴方は本当に可愛くて羨ましい。わたしが日陰者の役をやっているんだから、せめてあなた達は楽しく過ごしなさいよ。」
そう言いながら、指で友美をバンと撃つしぐさをしてみた。
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