その22 野多君さようなら
私達はVちゃまから連絡を受けて愕然しちゃいました。
あの野多首相が黒幕だったなんて・・・
そのころ、ちょうど別行動していたエスパー部隊が廃屋を見つけて突入したという報告がきた。
私は金子に指示を出す。
「エスパー部隊にはそこにあるモノはすべて回収するように指示して。何が手がかりになるか分かりません。私達はVさんを追いましょう。」
金子は私が動くことを渋ったけど無視ね。
私達は車に飛び乗った。
「私達はVさんのほうに向かいましょう。」
するとVさんから通信が入ってきた。
『あ、友美ちゃん。なんここは空港っぽいな。だれか首相の行動予定は掴めない?。もしかするとこの足で海外行くかもよ。』
な、なんですって!
私はすぐに叫ぶ。
「金子!どうにかしなさい。」
「はい、今すぐに」
金子はすぐにどこかに連絡を取りはじめた。
どちらにしろとりあえず、私達は成田方面へ移動を始める。
時間は無駄に出来ないもね。
走る車の中でも、イロイロなところに金子は連絡をとって私を見た。
「友美様、これはヤバイですわ。野多首相はどうやらこのまま、東アジア平和会議のために中国へ飛ぶいう話ですわ。」
急がないと。
「金子、飛行機を止められないんですか?。」
「それは無理やねん。さすがに政府専用機は手に負えません。」
腹が立ちます。あんな豚顔の奴にVちゃまのイケメンスイッチが触れられていると思うと、ものすごくイライラする。
はやく取り返さなくちゃ。
―――
野多首相は飛行機に乗り込むと、ゆったりと座席に座る。
そして、スーツのポケットからイケメンスイッチを取り出した。
よく見ると、すでに6面の色がそろえてある。
少しカチャカチャと動かしてみたが、せっかっく揃えてあった六面に戻せなくなってしまい、あきらめて目の前のテーブルに置いた。
「ほんとうにこれが、そこまで重要なものなんだろうか?」
どうみても普通のルービックキューブだ。
だが、美メン教団やペルシアの華が犠牲をいとわず奪い合いをしていたのだから、それなりの価値はあるだろうと思い、眺める。
そして針で自分の指を刺すと、赤い場所にそっと自分の血を押し付けた。
「まあ、保険は大事ですからね」
そういいながら、野多首相はにやりとする。
そしてこのVIPルームに3人の男達が入ってきた。
一人は鳩屋元首相。
もう一人は、イラ汗といわれた、汗元首相。
そして最後の一人が、友愛党の大沢幹事長だ。
鳩屋元首相は嬉しそうにイケメンスイッチに手を伸ばした。
「ほお、ルービックキューブのようですね。私はこうみえてコレが得意なのですよ。レッツプレイングです。」
無邪気にイケメンスイッチをカチャカチャいじる鳩屋元首相から、汗元首相はイライラした顔でイケメンスイッチを奪う。
「やめてください鳩屋さん、おもちゃに見えますが面を揃えたら危ないんですから。」
「それは残念です。しかしあなたの真剣な言葉は私の胸に届きました。わかりました、今日は我慢しましょう。」
すると、大沢幹事長は汗元首相からイケメンスイッチを受け取ると、鳩屋元首相の肩に手を置き、悪人顔でにっこり微笑み言うのだった。
「鳩屋さん、ここはあまり大人数では座れませんから、私達はむこうの普通座席に移りませんか。野多首相と汗さんでお話もあるようですので。」
鳩屋元首相は目を大きく見開き、神妙に頷く。
「わかりました、私もそちらの席に行きましょう。」
そして二人はVIPルームから出て行った。
今はVIPルームには野多首相と汗元首相のみ。
二人は座席につきシートベルトを締める。
程なくして、飛行機は離陸を始めた。
しばらく気圧の変化とG感じたが、すぐに平常となり座席上の「移動禁止」のランプが消える。
そこで、汗元首相は野多首相に話しかける。
「野多さん、鳩屋さんのスタンドプレイによるイケメンスイッチ公表には肝を冷やしましたね。」
「まったくです。我々で上手く使う予定が台無しです。」
「ですが、すぐにイケメンスイッチをアジアの平和の象徴として使うという、大沢さんのアイディアには感心しました。」
「まったくですな。」
そこで汗元首相は安全ベルトをはずし、立ち上がるとスーツをゴソゴソしながら野多首相に言った。
「で、あなたはイケメンスイッチを手にしている間に、自分の血をイケメンスイッチに吸わせましたか?。」
野多首相も安全ベルトをはずしながら、ニコニコしながら答える。
「いえ、私は約束どおりそんなことはしていません。」
だが、そこに汗元首相はサイレンサーのついた銃を懐からから出す。
ぎょっとする野多首相。
「な、汗さん。私はそんなことしませんから。」
しかし汗元首相は険しい顔で銃を向けて言った。
「あんたはズルくて嫌いだった。今回も信じられないな。イケメンマスターは死ぬまでイケメンマスターらしいじゃないか。だったら万が一野多さんが血の契約をしていたら殺すしかないんですよ。」
野多は慌てて、手を突き出して逃げようとする。
「わたしは嘘なんてつきません。血なんてつけてません。」
しかし汗元首相は引き金を引く。
プシュ、プシュ、プシュ、プシュ、プシュ。
「うがあ・・・。」
すぐに野多首相は動かなくなった。
汗元首相はさらに、出来るだけ心臓を狙い撃つ。
そしてつぶやく。
「あんたみたいな天性の嘘つきは、私も大沢さんも信じていないんだよ。」
そして銃をしまい、野多首相の死亡を確認すると、VIPルームを出て大沢幹事長のいる席に向かう。
―――
私達は、結局政府専用機の離陸に間に合わなっかのです。
そして今は潜水艦の中にいます。
なぜ潜水艦かと言うとVさんが
『先行者が200台近く美メン教団に流れていた事や、中国支部のマーが計画的に裏切ったことも尋常ではない。もしかすると国家そのものが敵という可能性も考えないといけない。だから通常の入国は危険だ。秘密裏に上陸する方法は無いか?。』
というので、急遽潜水艦を3隻出したというわけ。
結構高速な潜水艦らしいけど、到着までは8時間かかると言われたので、私たちは仮眠を取ろうとしている。
一応、私と芽衣とお姉ちゃまは船長室を提供してもらったけど、ほかのメンバーはエンジンとか魚雷の上で寝ているらしい。
今回はエスパー部隊も一緒に行くので全部で40人近い輸送だね。
玄太はや金子は別の艦に乗っている。
だって、こんな狭いところで玄太と一緒だったら気が狂っちゃうから。
そして良い機会だから金子には玄太地獄で苦しんでもらうんだ。
いつも「そんなに玄太さんに辛くあったたら可愛そうや。」とか言うから、今日はいかに玄太がキモくて邪魔臭いかを思い知ればいいのです。
まあ、あんな物体の事はもういいですが。
ああ、早くVちゃまを助け出したい。
助け出して、私の手元に戻したい。
思わず感極まった。よし叫んじゃえ。
「待っていてくださいねVちゃま。いま友美が海を越えて助けに行きます。」
では私は仮眠をとります。
おやす・・・・zzz。、
読んでくださりありがとうございます。
野多首相マメ知識:すげーメタボ。




