その20 まずは強くなる
ここはイケメンスイッチの中
Vと武玄は外の事態に気づいていない。
武玄は真荒神流の説明を続けていた。
「これでだいた『共鳴力』はわかっただろう、すでに教えた『4次元力』も含めて、ほかに
『陰陽力』
『変身力』
『意識力』
『貯蔵力』
がある。
これら6っつの神通力を鍛えるんだ。それらを駆使すると、まあ元々あった荒神流よりも100倍強くなるって寸法よ。」
「なるほどん。なかなか面白いな。」
「そうだろう、さらにこれらの神通力を鍛えることで、最後の力『イケメンマスター力』が扱えるんだ。
『イケメンマスター力』はシャンバラ様の絶大のパワー使わせてもらう力だ。
だがこの六つの神通力を同時に使わねえとシャンバラ様の力は引き出せねえ。
この『イケメンマスター力』を上手くあやつりゃ、まあ怖いものはねえな。」
「なるほどレベル高いな!すげえ・・・その力、欲しいな。」
「おっしゃ、欲が出てきやがったな。じゃあ残りの神通力についても教えてやらあ。」
「おう、頼むぜ。」
そこでVの通信機から呼び出し音がしていることに気がついた。
「おや、通信が入った。爺ちゃん、ちょっと外が見えるモニターつけてくれ?俺は通信に出るから。」
「おうよ」
Vは通信機のスイッチを入れた。
「あ、どした?。」
すると、外部スピーカーからとんでもない絶叫の友美の声が鳴り響く。
『あああ!Vさんにつながった!よかったああああ!。』
「ど、どうした友美ちゃん。」
『Vさん、大変なことが起きたんでどうしても連絡したかったんです。でも連絡がつかなくて心配したんですよ。』
「あ、すまない。ちょっと熱が入りすぎちゃってた。で、何が起きた?」
『まずは、中国支部のマーが裏切って、私達を警護するフリをしてアーマーノイドで襲ってきたんです。玄太やお姉ちゃまや芽衣は引き離されてしまっていて、大ピンチだったんです。』
「そ、それは大変だ!で、今はどんな状況だ?。」
『まずは夏子さんが私をかばって気を失って、秋彦叔父様が両肩と両腿を撃たれてしまいました!。』
「なに!それは大変じゃないか!」
『はい、そのあと私が捕まってしまったので、房代さんが飛びついてきたらマーが房代さんを殴り倒して顔の骨を骨折させちゃたんです!。』
「なにいいいいいいい!マーってやつぶっ殺す!ぶっ殺したるわい!。」
『しかも、マーは夏子さんを秋彦叔父様の目の前で強姦して殺した後に、夏子さんの内臓を引き出して、その内臓で秋彦叔父様を殺すっていったんです。』
「残忍な・・・ざけやがって、それでどうなったんだ?」
『そのあと私は小娘だから興味ないからっていって、私の頭に銃を突きつけて殺そうとしたんです』
そこでVの顔は怒りで見る見る赤くなった。
「なんだとおおおお!ふざけんじゃねえ、夏子よりも友美のほうが可愛いだろうが!そいつはバカか!っていうか友美に銃を向けるとは許せん!」
『わーい、Vさんが私の為に怒って、私をべた褒めだあ。』
「いやいや、今はそんなことはどうでもいいよ、で・・・まあ今話をしているって事は大丈夫だったんだな。」
『はい、私を撃とうとしたマーを早川莉奈さんが狙撃で射殺して助けてくれました。そのあと芽衣やお姉ちゃまや玄太がきてくれて、どうにか全員命は無事でした。』
「そ、そうか・・・先に無事だったってとこから言ってよ。心臓と血圧に悪いよ」
『でも・・・最悪なことが2つあるんです』
「まあ、友美ちゃんたちが生きているなら最悪は無いさ。で、何があったんだい?」
『はい、一つは鳩屋元首相がテレビでイケメンスイッチと渋谷のテロについて語って、イケメンマスターを表彰するって言っていました』
「あ・・・あ!そうだった、ちくしょう、うっかりあの基地外の事を忘れてた。だがあいつを脳異常でという診断を出して著名な医師に発表させればまだどうにかなるかもしれない。」
『はい、今その方向でアメリカ支部が中心になって動いています』
「そうか・・・。で、もう一つの最悪なことって?。」
『はい・・・あの・・・実は・・・・』
「ん、そんなに言い難いことなの?。」
『はい・・実は!イケメンスイッチを美メン教団に奪われてしまいました。すいませんVさん。すぐに取り戻しますから!』
Vは少し考えて武玄のほうを向く。
すると、武玄がスイッチを入れた画面には移動中の車内の映像が映った。
Vは少し画面から見える看板などから現在地を確認する。
「あわてるな。明日まではイケメンスイッチ使えないはずだ。だが明日のいつから使えるようになるかは分からない。慌てず急いで行動してくれ。今外を見たら成田空港に向かう道路を走っているようだ。その方面に手配を急いでくれ。」
『わかりました、金子も一緒に聞いているんで金子を動かします。』
「うん、それで良い。それと・・・友美ちゃんはどこか負傷したの?。」
『え?私はちょっと擦り傷が出来ましたが、全然大丈夫です。』
「そうか。まあ最悪イケメンスイッチが使われても友美ちゃんは大丈夫なんだから、無理はしないでな。」
『えへ、いつもVさんはイケメンスイッチよりも私が優先ですね。私の事が好きなんですから、いつでも告白してくれて良いんですよ。』
「ち、違うよ。そんなんじゃないって。心配するのは当たり前だろ。
なに言い出すんだろうねこの娘は。
アレだアレ、とにかくまた何か分かったら連絡するから、今は節約のために通信はコレできるぞ。」
『はーい、次の通信を待ってます。』
そこでVは通信機のスイッチを切った。
Vは腕を組む。
しばらく考えて武玄を見た。
「爺ちゃん、焦っても何が出来る訳でもないから、画面見ながら俺に次の神通力について教えてもらえるか?。」
「ほお、おめえ随分と肝が座ったじゃねえか。」
「そういう訳じゃないよ、もしかすると超速攻で出ないといけないかもしれない。だったら時間は無駄に出来ない。」
「ふ、友美の事になると、おめえは熱ちいな。」
「まあココを出たら爺ちゃんとは二度と会えないかもしれないから言うけど、俺は友美のために生きたいんだ。
多分俺は、友美を失ったら生きていけない。
でも俺は友美がやばかったのに何も出来ずにココに居た事が心底怖いと思っているんだ。
友美が無事なうちに外に出て守りたい。
万が一が起きる前に俺にすべてを教えてくれ。」
武玄は斜に構えながらにやりと笑う。
「いいぜ、そういう熱い気持ちが大事だぜ。俺みてえに守るものがねえ奴より、おめえみてえな気持ちの奴のほうが強くならあな。」
「頼む。」
Vは画面に気をつけながらも武玄の訓練を再開した。
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次回、黒幕の正体が明らかに。




