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その8 動き出す夏子

もう2~3話、ゆったり話が進みます。

その後はバンバン暴れる話になります。

Vさんが消えて三日がたったよ。

私、天道友美は秘密教団「ペルシアの華」本部に来ている。


いま、世界中の支部の代表が私達のいる大講堂に集まっています。

支部の代表は150人くらいだと思う。


段差のある半円形の座席に、びっしり人が座っていて、私達はその中央の一番低い場所に座っている。


座っている私の後ろには、戦闘服を着た芽衣がサングラスをして立つ。ボディーガードとしてね。

右となりには、教主の天道秋彦叔父様。左となりには冬美お姉ちゃま。その隣にはイトコの夏子さんが座っている感じ。


半円形の座席に座っている人たちにジロジロ見られている気がして、すごく居心地悪い。


でも逃げられないのですよ。

だって現在、ペルシアの華の世界会議中なのですから。

向こうではアメリカ代表のクリリントンという女性がさっきから大熱弁をふるっている。


「ですからイケメンマスターがいなくなった今!もっとも大きな精鋭部隊を有する、我々アメリカ合衆国支部がイケメンスイッチの守護をするべきなのです。」


アメリカ支部のクリリントン支部長は、今一番ペルシアの華の世界議長の地位に近い人だといわれているから気合が入っている。

ペルシアの華は教主は天道一族かその配偶者と決まっているから、天道家以外で教団内での一番の出世は世界議長なのです。


あ、地位で行くとイケメンマスターは別格だよ。

イケメンマスターになるっという事は、神にも等しい事なので、立場的には教主以上だから。


で、今まではその世界議長の地位はイトコの天道春秋という夏子さんの弟が就いていたのだけど、秋彦叔父様の意向で、普通の就職を経験するために今は空席。


そこを、世界中の支部の支部長が狙って、功績つくりに励んでいるというのが今の状況。

そんなことを考えていると、フランス支部の支部長ピカードがいきなり私に問いかけてきたんです。


「アメリカの言い分もわかるが、イケメンスイッチを守ってきた友美様の意見も聞きたい。天道一族の中でもイケメンスイッチの管理者に選ばれている友美様は、護衛をアメリカに任せていいのですか?都市部で生活をされている友美様には少数精鋭の我らフランスの護衛部隊のほうが適任だと思うのですが。」


すると、日本支部長の郷田がそこに割り込んできた。

「日本のいいところは他民族が少ないところだ。だからこそ外国の勢力がイケメンスイッチを狙う部隊を送り込みにくいし、いてもすぐに見つけられる。それは外国人は目立つからだ。護衛部隊が外国人では目立ちすぎては本末転倒。今までどおり友美様の護衛は金子隊長の指揮する日本人の護衛部隊が適任です。現に今までも守りきっています!」


そこでアメリカのクリリントン女史が大声を張り上げた。

「先代のイケメンマスターが殺されたのは、たしか韓国の孤島でしたよね。イケメンマスターが一歩でも日本から出るときは日本部隊はまったく役に立たないのではないでしょうか?アメリカ部隊なら世界中で活躍できます。もちろん10人程度の部隊でよければ日系人だけでそろえることも容易いです。万能にして最強なのは我々アメリカの部隊です。友美様、我々でしたら必ずご期待に沿う働きが出来るでしょう。きっと次のイケメンマスターの候補として友美様のご期待に添えるとお約束いたします。ぜひ我々をご指定ください。」


そこでフランス代表が反論します。

「友美様、我々は日本でも目立たない人員をそろえております、必ずやイケメンスイッチと友美様をお守りできます。そして次のイケメンマスターの候補としても最適の人材をそろえております。是非我々をご指定ください」


日本部隊の郷田もこの議論に入ってきた。

「友美様、護衛は警護対象とのチームワークも重要です。我々でしたら必ずやお守りできます。それに過去数代は日本人がイケメンマスターでした。次の候補をお探しになるのでしたら。是非わが部隊から!」


私は何も言葉を返さずに下を向き、手に握るイケメンスイッチを見つめました。


みんな酷い。


なんで次のイケメンマスターの事をもう考えているの?。

イケメンマスターのVちゃまは、今もスイッチの中にいるのに。


次のイケメンマスターを誰にするかなんて、そんな無神経なことをどうして大声で叫べる?。

みんな私のVちゃまへの気持ちなんて関係なくて、次のイケメンマスターを自国から出したくてしょうがないんだ。イケメンマスターと懇意というだけで地位が上がるから必死で。


だから、イケメンスイッチを持つ私を、みんなが獲物を狙う目で見ている。

みんな信用できない。


やっぱり他人は、Vちゃまと芽衣しか信用できない。

家族しか信用できなかったお父ちゃまの気持ちが良くわかってきた。


すると、秋彦叔父様が他国の主張を制してくれた。

「代表のみなさん、私はイケメンマスターの荒川武威君が死んだとは思っていません。いや、彼と関ったことのあるすべての人が彼は帰ってくると信じています。その証拠に、荒川君を吸い込んだ後のイケメンスイッチは、今もスイッチを出しません。これは荒川君が中で何かをしていると考えるのが妥当でしょう。今は次のイケメンマスター候補を考えるのではなく、荒川君の救出を優先すべきです。」


おお、さすが秋彦叔父様。

ひそかにVちゃま信者だと思っていたけど、やっぱり私と同じVちゃま以外にイケメンマスターを認めないつもりなんだ。

良いぞ、叔父様!。


アメリカ、フランス、日本の代表は言葉を失った。やーい、ざまー。

勝手にイケメンマスターが死んだ前提で話をしていたんですもの、きまづいよね。


そこで中国代表のマーがユックリ立ち上がり発言した。

「私達中国支部は、イケメンマスターV様に随分信頼されておりました。爆滅団との決戦の時も、イケメンマスターは手ごまとして我々を選んだほどです。是非我々をご指定ください。」


中国!空気読め!

この空気を無視して売込みとかびっくりです。


そこで夏子さんの手もとの時計がリリリと鳴り出し、夏子さんが立ち上がる。

「はーい、ここでお時間です。それでは各代表のみなさんは、本日17時までに適任と思われる国に一票いれておいてくださーい。それで明日の10時にココで護衛隊のご指名をいたしまーす」


やっと閉会です。

疲れました。

はやく帰って房代さんのご飯をおなかいっぱい食べたい。


すると芽衣が後ろから声をかけてくれた。

「友美っち、こんな会議に付き合わされるなんて拷問だよね。終わるまで我慢してえらいぞ友美っち。」


私の頭をなでてくれた。

「あ、ありがとう芽衣。私の気持ちを一番わかってれるのは芽衣だよ。早く帰ってご飯食べよう。」

「そうだね、はやく帰って房代さんのご飯を食べたいね。」


すると夏子さんが近づいてきた。

「ねえねえ友美ちゃん、私も今日はストレス溜まっちゃったから友美ちゃんちにお呼ばれされたいでーす。私にもご飯ご馳走してくれませんか?。」


夏子さんは時々遠慮なく人懐っこいところがあるんだよねえ。

Vちゃまはよく『夏子イラつくわー』とか言ってたけど、私はこの呑気さには随分助けられています。

すると芽衣が

「そうだ夏子さんもおいでよ。房代さんはついVっちの分まで用意しちゃって悲しそうにするから、Vっちの席に座っていって。」


たしかに、あの席には誰か座らないと凄く寂しいです。

でも、大黒玄太や金子とかを座らせるのは嫌だし、どうしようかと思っていたのです。


なるほど、夏子さんならギリギリOKですね。ほんとギリギリですが。 ギリギリね。

夏子さんはユックリ目のしゃべり方で、「やったー」と言いながら両手を挙げて喜びのポーズをしてる。


こういう子供みたいなしぐさとか可愛らしいと思うんだけど、何故か夏子さんは男性にモテません。

みんなVちゃまみたいにイラつくのかな?。

謎です。

お読みくださりありがとうございます。


天道夏子、豆知識:友美が大好きだが、友美からウザがられている。しかし気にしない強いメンタルを持つ。

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