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その22 オタク☆マギカだよ!

俺は懐から鎖状の武器「九節鞭」を取り出し構えた。

この武器は短い鉄の棒が9本繋がったモノで、棒で出来た鎖みたいなものだ。

柔軟な攻撃が出来て携帯にも便利な優れもの。

警護チームの生き残り三人も銃を持って構える。


すると、すぐに階段を駆け上って不細工な4人組が来た。

もうあれだよ、タブンイキナリ遭遇しても敵だと分かるよ。

なんせこの四人組は、不細工な上に異常な格好をしていたのだから。


なんというか・・・魔女っ娘のコスプレをしていたのだ。

俺は思わず叫んでしまった

「な、なんだお前達、そのアキバ風の気持ち悪い格好は?。」

叫んでから思った、こいつらと一緒にしてしまってアキバのみなさんゴメンなさい。

いくら秋葉原でも、ココまでヒドイ奴らは少ししか居ないです。


俺の雄たけびに反応するように、4人はびしっとポーズを決め、中央のピンク色のツインテールをした不細工なおっさんが名乗った。


「われわれは、魔法少女大好き隊、オタク☆マギカだ!」


前回といい、今回といい・・・突っ込みどころさえ分からない不細工が多すぎる。

ここ、笑っていいところ?

タブン、まだシリアス展開でいいんだよね。

少なくてもイケメン護衛チームはシリアスのままだ。

素早く、俺の後ろで銃を構えた。


俺を挟んで前方は不細工ギャグゾーン。

後方はイケメンシリアスゾーン。

シュールだ。


オタク☆マギカは銃を向けられて少し焦ったようだ。

「そっちは戦隊モノという事か!ならばこっちも奥の手。」

中央のピンクのキモイおちゃんがトランシーバーを出して叫んだ。

「マミさん、いまだよ!」


すると、トランシーバから、男の声でこう聞こえてきた

『今日は速攻で片付けさせてもらうわ。ティ○・フィナーレ!』


その声が聞こえた瞬間、俺は猛烈に嫌な予感がして叫んだ、


「全員伏せろ!」


俺は後ろのイケメン達の頭を無理やりおさえて伏せた。

イケメン共はティロ・○ィナーレという攻撃を知らないから無反応だったようだ。

だが少しでもオタクならティロ・フィ○ーレのヤバさは想像できる。


俺達が床に倒れるのから一瞬遅れて…


ビルの窓が吹き飛び、建物中で凄い轟音が響いた!


ドッゴオオオオオン!


建物中に、すさまっじい爆風とともに衝撃波が響きわたる。

耳が破れそうな音と空気の圧迫感で、一瞬でイケメン達は気絶したようだ。

だが俺はイケメンスイッチで爆発になれたせいか、空気が振動でかすむなか、気持ち悪いオタク☆マギカと名乗ったオッサン達が、爆風でパンチラしながら逃げていく姿を見た。


お、俺も気絶しておけばよかった・・・・。


---

それから20分後。

意識を取り戻して、『ペルシアの華』の工作員を呼んだ金子は、割れたガラスが散らかる建物の中で、腰に手を付いて立っていた。

金子の前には、テーブルクロスをかけられた遺体が三つ。

今回の護衛チームの死亡者。山田、田中、木下だ。


窓の外から襲ってきた最後の衝撃は、おそらく対戦戦車ランチャーのようなものだろうと金子は言う。

おれもそれには同意だ。安くて入手しやすいロシア製のRPGとかだろうな。


到着した工作員に一通り作業の指示を出した金子は、俺の前でなんとも情けない顔になる。

「正直、今回はイケメンマスターが介入してくれんかったら全滅でしたわ。感謝しとります。昼間はいけずな真似してすんませんでした」

俺は首を横に振った。


「気にしていないさ。あんたに悪意を感じなかった。ひょっこり現れたどこの馬の骨とも分からない奴が君達のお姫様を独占してるんだ。気持ちはわかるよ。」

「そういって貰えると助かります。で、ちょっと聞きたいんですが、なんで敵襲が分からはったんですか?うちらは全く気いつかんかったんに。」


俺はそばにあったボロくなってしまった椅子に腰掛ける。

「実は君達チームの一人、神崎という男を怪しいと思って警戒していたんだ。」


金子は軽く腕を組んで神妙な顔をする。

「そこや。確かに神埼が動いたときにアンタは動き出したんやけど、なんで神埼が敵やとわかったんですか?。」

「君達は神埼は無表情なクール系イケメンダと思ってたんじゃないかい?」

「ええ、そう思っとりました。小まめにコツコツよく動く奴でしたわ。」

「なるほど。おれも最初はそう思ったよ。でも奴の警戒の動きは無駄がありすぎた。こまめにチョコチョコと警戒に走り俺達の視界から消えた。明らかに奴だけが友美を守るというよりは周りの細かいことに動きすぎる。護衛には精鋭が来たはずなのに奴の動きだけ、チームワークを守ってなかった。」


金子は複雑な表情をする。

「確かにうちのチームの色やなかですな、せやけどよく見抜けましたな。」

「会社勤めは、チームや上司の空気を読んだ動きをするのは常識だ。空気を無視した奴はすぐにわかるのさ。」

「おお、サラリーマンも馬鹿に出来ませんな。」


「しかも、神埼はやけに無表情で口だけで表情を作っていた。」

「・・・言われて見ればそうですな。」

「俺は彼と同じような顔の動かし方をする人を見たことがある。大幅な整形をして全く別人になった人がああだった。タブン顔の神経がズタズタで筋肉を動かせないんだろうな。」

「ちょ、そんなごっつい整形した人を見たことあるんですか?」

「え、ああうん。・・・・まあ、あれだよ。合コンで出合った整形美人とかは目の周りの筋肉が不自然に動かないから見慣れると分かるんだよ。」

「おおおおお、凄い観察力や。」


「うん、だから彼は元々は全く違う顔。もしかすると不細工だったのではと推理したんだ。そうしたら彼が護衛中にチョロチョロしていたことにも納得がいく。」

「と、いいますと?。」

「皆は予想外のトラブルに対処すべく広く浅く警戒していた。警護と言う意味ではそれが正しいと思う。だが神埼だけはまるで知り合いを探すような細い警戒をしていた。だからチョロチョロ動くことに意味があるのではと思ったのさ。」


そこで金子は急に閃いたような表情になり、左手に右拳をたたきつけた。

「そうか!そこまで言われれば想像できますわ。チョロチョロしてたんは仲間と連絡するためやったんやな!。」


俺はニヤリと頷く。

「ああそう考えた、だからチームが足を止めている時が危険だと思った。つまり食事時だな。奴が仲間を呼ぶならこっちが足を止めている時がベストだ。こちらが足を止めているときに神埼が俺達の視界から外れるときに連絡するんじゃないかと考えていたんだ。」


金子はチッと舌打ちをすると

「なんてことや、ホントなら俺らがスパイに気づかんといけんかったのに、ホント自分で自分が許せませんわ。実戦経験が多いはずの俺らが違和感に気づかず遅れを取るなんて、ほんま申し訳ありません。」


今、金子は俺を信頼したのではないだろうか?

そう思った俺は静かに金子に言った

「でだ、図々しい事を言ってるのは分かっているんだが、あえて頼みたい。ここからは俺の指示で動いてもらえないだろうか。」


金子は柔らかい表情で肩をすくめるしぐさをする。

「もちろんですわ。そもそもイケメンマスターは我らの主や。まして自分よりも優秀やったら、逆らう理由はまったく0ですからな。」


俺はうなずくと、

「ありがとう。じゃあ機を見て連絡するが、明日の麻8時からしばらく俺たちを見失った振りをして、ここから新橋方面まで追跡をして欲しい。無駄に往復するように捜査してくれ。俺たちは神田のホテルで準備を済ませて、明日の早朝から君達のホテルの近くで君達の追跡者を探す。だから美味く囮になってくれよ。」

「ほう、俺らを追跡する奴を追跡する気ですか。面白いですな。そのために時間をかけて新橋とココを、捜索の振りして往復すれば良いんですな。」

「そうだ、準備が出来たら金子にだけメールをする。それでうまく勘を働かせて対応してくれ。」


金子は素直に頷くと

「了解ですわ。そちらも気をつけて」


俺は頷き、では俺達は別行動するかと思ったところで思い出した。

あ、いけね、友美をトイレに入れっぱなしだった。

友美を呼びに女子トイレに行った。


「おーい友美さん、もう出てきておくれ!」

女子トイレに向って大声出すのは、思ったよりも恥ずかしかった。


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