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その29 大事な複線が入っています

ここの複線、大事です。

~~~~~~

その時屋上でVは反省していた。

「うっかり殺子を舞華とか呼んじゃったよ。俺としたことが、いまのは失敗だったな。」


傍には福神七傑がいる。

福神七傑のリーダー、大黒玄太はVの肩をぽんと叩いた。

「このところイロイロあったから、V君も疲れているんだよ。まああの連中はバカだから大丈夫じゃないかな。」


「そうだね・・・・ただ舞華は頭がいいから怖いけどね。」

そこにシャープなメガネをかけた白衣の女性が、数人の男性に沢山の荷物を持たせて現れた。

国持兵団研究所の及川女史だ。


「Vさん、玄太さんお久しぶりです。研究所に頼まれていた装備を持ってきました。福神七傑さん用の装備と、この特殊な改造アーマーノイド一体、それとESP抑制装置をエスパー部隊全員分。それと300人分の量産型の簡易装備。美羅さん、荒川餡さん用の専用装備。以上でよろしいでしょうか?。」


「及川さんありがとう。福神七傑はすぐに装備を持ってスマートスイッチに入って装備に習熟しつつ、未来を見てきてくれ。あの未来を見たら気合がはいるぞ。スマートスイッチの高次元人のキャラマッカーさんにはシャンバラ様を通じて説得してある。あとは玄太君がスイッチに頼めばすぐに入れると思うよ。」


玄太は及川から装備を受け取りながら聞いてきた。

「この大事な時にスイッチに入って大丈夫かな?スイッチに入っている間に武義さんが本性を現したら大変だと思うんだけど。」


「大丈夫さ。スイッチの中の時間を100倍くらいに進めてもらえば余裕でしょ。俺がイケメンスイッチのなかで爺ちゃんの試練を受けていたときも、シャンバラさんが目を覚ましたところからスイッチの中を3000倍の時間で進めてもらったから、なんとか4年の修行時間をを半日で終わらせられたんだ。スイッチの中の時間はいい加減だから結構どうとでもなるよ。おかげで中国大爆発の時は友美たちを爆発から守る盾として飛び出せたんだ。ちなみにその後に玄太君を助けたんだ。」


「なるほど、そういうカラクリだったんだ。なら安心だね。」


Vは装備を持ってきてくれた白衣の女性、及川に向く。

「じゃあ、その簡易装備と専用装備は夏子に渡しておいてもらえるかな。ESP抑制装置は莉奈に。アーマーノイドは俺の練習用にスイッチの中に持っていくからココにおいていってもらえれば充分だよ。」


「わかりました。所長から詳しい話は聞いております。辛い戦いになるかと思いますが、私達にはここまでしかできません。ですがせめて御武運をお祈りしております。」

「ありがとう。たぶんこれで勝てるよ。感謝している。」


そういうと、Vはアーマーノイドを抱えて煙のようにヒュルリと消えてしまった。


及川はその現象を凝視すると、次に玄太のスマートスイッチを凝視する。

「なるほど、Vさんはこうやって友好関係にあるスイッチを出入り口にして、消えたり現れたりしているわけですね。」


玄太は親切にスイッチを見えやすいように及川の前にそっと出す。

「そうらしいです。ですから武玄さんがすでに奪い取ってあったスマートスイッチとオトメスイッチを僕や莉奈さんに渡して、重要な場所に移動してもらう必要があったみたいです。さすがに友美ちゃんが肌身離さず持っているイケメンスイッチからは出入りするわけには行きませんからね。」


及川はメガネをクイっと直しつつつぶやいた。

「興味深いですね。いつかじっくり調査したいものです。」


玄太は及川にスイッチを渡すと言った。

「それでは、このスイッチは矛美さんへ預けてください。宜しくお願いします。キャラマッカー様、お願いします!」

そういうと、スマートスイッチにするりと吸い込まれた。


後ろにい居た15人の福神七傑も次々の吸い込まれる。


そして、屋上には及川たち国持兵団研究所の所員だけが残った。


―――


新宿の早朝。


荒川武義は昨日の夜から高名な格闘家を訪ね歩いていた。

そしてツワモノスイッチを試している。


ツワモノスイッチから、首を奉げれば力を与えるという声が聞こえたため、スイッチの力で強い人間の首を捻りきって歩いていたのだ。

ツワモノスイッチは、自分よりも強い者のクビを捻り切って殺すスイッチなので首をねじ切る相手を捜すのは大変ではある。


だがK-1に出るような選手を狙って、すでに5つほど首を捻り切った。

そして今も、裏道で目の前を歩いている外国人選手に向けて、背後からイキナリ青面のスイッチを入れる。


カチン


同時に、目の前の外国人選手の首が、キリキリと回転を始めた。

その外国人選手は、いきなり自分の体に起きたい変異に困惑しつつ、回転を続ける自分の首を必死に押させながら叫んぶ。


「FUCK! u...pu...pu...i」


次の瞬間、一気に回転が加速し、首が捻れて引きちぎれた。

首はごろりと地に落ち、血を吹きながら頭を失った体も膝を突き倒れる。

その様子をながめながら武義はつぶやいた。


「こいつも私よりも強かったのか・・・・。荒神流が最強のはずなのに、なにかこのスイッチは判断間違いをしているんではないのか?。」


その日は、もう気力が尽きたので自宅に帰宅した。

相手の首を捻りきるたびに、武義はむなしさを覚えている。


家に帰ると、K-1選手の連続殺人が報道されている。

そのテレビを見ながら、コンビニで買って来た弁当を食べ始める。


武義は、スイッチをテーブルに置き話しかける。

「おい、随分首をささげたぞ。俺の力を強くするという約束はまだ果たしてくれないのか?。」


するとスイッチから武義の頭に直に言葉が響く。

『よかろう。では赤面に合わせてみろ。』


武義はその言葉が響くなり、弁当を放り出して急いでルービックキューブ状のツワモノスイッチを回し始める。


数分まわすと、赤面をそろえることが出来た。

するとそろえた面からニューっとスイッチが出てくる。


そのスイッチには「世界最強の人間」と書いてあった。


スイッチが出てくるとまた武義の頭の仲に声が響く。

『これは、世界で一番強い人類になるスイッチだ。30分ほど効果が続くはずだ。もしも敵が白面スイッチで防御をしたら、この赤面で敵を倒すのだ。我を手にしたものこそ最強のスイッチマスターぞ。』


武義はそのスイッチを頭上に掲げながら、一人しか居ない部屋の中で絶叫した。


「わはははは!自分よりも強い奴を皆殺しに出来るから世界最強になれるツワモノスイッチ。しかも万が一の場合には、この赤面スイッチで自分が世界最強になれるのか!イケメンスイッチのような半端なスイッチに負ける要素が見つからないわ。わはははは。」


すると、となりの住人が壁をドンドン叩いて叫んできた。

「いつもうるさいぞ、安普請なんだから静かにしろ!。」


武義は黙って赤面のスイッチを入れた。


カチン


すると、大黒憤怒態のように体が巨大化し力があふれてくる。

「最初の生贄はお前だ!。」

武義は、いま隣の住人が叩いてきた壁に向けてこぶしを突き出す。


ズゴゴゴ!


壁は衝撃波で吹き飛び、隣の住人もそのまま頭が砕けた。


武義はその威力を発したこぶしを見つめる。

「わかる・・・これがESPとかういう奴だな。面白い!これが最強の力か。面白いぞ!」


武義は窓から学校に向かうべく飛び出した。

『いまならヤレる。いまならあのガキ共を皆殺しにして、武威も殺せる。』

飛び出した瞬間、強烈なESPの力により空間が歪み、その歪みに武義は吸い込まれて消えた。

~~~~~~

お読みくださりアリガトウございます

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