その16 玄太の部隊
~~~~~~~
通信機のスイッチを切るとVは顔を上げる。
「やはり日本のイケメンスイッチが狙われた。今、精鋭部隊は日本でエスパー部隊たちが壊滅させたから本部にはろくな戦力が居ないはずだ。突撃をかける時が来たぞ。」
そういうVに大黒玄太は答えた。
「つまり敵本部は僕達のデビュー戦としてちょうど良い戦力になってるって事だね。わかった、出発しよう。」
玄太が振り返ると、後ろに居た15人もうなずく。
ココはスウェーデン。
「イケメン好き好き修道院」の本部がある場所だ。
ここを襲う為に、Vは玄太が仲間を作ることを手伝い、チーム戦を叩き込んでいた。
訓練のあいだ使っていた馬小屋で、全員が戦闘準備を始める。
Vは如意棒と気念砲も全員にあたえてある。
玄太も準備を進めながら、Vに語りかけた。
「V君が信頼できる仲間候補を紹介してくれて、特殊部隊仕込みの集団戦まで訓練してくれたのは嬉しいけど・・・・一ヶ月も友美ちゃんたちに会わなくて良かったのかい?。」
Vは力なく微笑み返す。
「あはは、それはしょうがないのさ。友美に会うよりも早く、やらなければいけない事が3つあるんだ。
その一つが玄太君のチームを作って実戦経験を積んでもらう事。
これは友美に会うよりも重要だったんだ。玄太君は人類壊滅を食い止めることが出来る勇者だからね。
万が一の時には俺の代わりに魔王を倒してもらわないといけない。」
玄太は不思議そうな顔をする。
「前もそんな事を言っていたけど、それは何か根拠があるの?」
「ああ、イケメンスイッチの中で俺がいくつも見た未来のシュミレーションの中では、殆どのケースで玄太君とこのチームの生き残りが人類存亡の鍵を握っていた。
だから、わざわざ子供の市杵ちゃんや持塔君も一緒に来てもらった。
無理を言っている自覚はあるが・・・だが、世界のためにはこの子達にも早く経験を積ませたかったんだ。」
玄太はスマートスイッチを取り出す。
「そして、僕もいずれこの中に入って試練を超える時に、その言葉が真実か知るんだね。」
「ま、スマートスイッチの中の異次元人がどういう人か知らないから断言はできないけど。多分似たような事になると思うよ。シャンバラ様の子孫らしいし。」
「そうなんだ・・・・。」
「玄太君、いちおう市杵ちゃんに緑面をそろえて貰っておくといいよ。万が一に備えてね。」
「そうか・・・そうだね。市杵ちゃんこれを緑に合わせてくれるかい。」
ルービックキューブ状のスマートスイッチを渡された5歳程度の少女・・・厳島市杵は楽しそうにカチャカチャと一分ほどまわして緑面をそろえてくれた。
すると揃った緑面から「誰か念じた相手何人でも」と書かれたスイッチが出てきた。
それを、玄太はスイッチを格納する用に作った専用のウェストポーチに仕舞う。
そしてVは全員に言った。
「今日は主力の7人だけで突撃を行い、のこりのメンバーは通信で現場の状況を見るだけだ。
残酷な映像になるかもしれないが子供達にも見て欲しい。
いずれコレよりも恐ろしい光景を見ることになる。だから一緒に戦う臨場感を感じる為にな。」
子供をつれた大人たちは、険しい顔でうなずく。
そしてVはさらに続けた。
「あ、あとこのチーム名だけど、七つの流派が集まったチームだから『福神七傑』と名づけけるのはどうかな。世界を救う七福神って意味でさ。」
その言葉に玄太は嬉しそうにうなずく。
「いいね、ってことは僕は大黒天担当だ、なんかカッコ良い!ありがとうV君。」
「気に入ってくれて嬉しいよ。これからは一人ではないことを肝に銘じて動くんだ。
俺は一人で友美を守っているときは数人の雑魚にやられた事もあった。
でもあと3人頼りになる人が居れば敵が何千人来ようと負けることは無いと思う。
その証拠に金子たちやエスパー部隊と連携するようになったら、まったくピンチを迎えず圧勝が続いたくらいだ。
敵が1人でも1000人でも関係ない。仲間が7人居れば大丈夫。それを信じて戦うんだ。」
「わかったよ。V君からの教えを守ってがんばるよ。」
「うん、機材や武器は全部置いていく。もっと必要になったら国持所長に相談するといいよ。話は通してあるから。」
「わかった、V君ありがとう。」
~~~~~~
お読みくださりアリガトウございます。
イケメン好き好き修道院マメ知識:われながら捻りのないネーミングで苦笑いが出ます(汗。




