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SCORE9:ツイン・ナーガ Ⅳ

はぁ~長かった!

取りあえず、どうぞ。


追記:忘れていた事を今ここに書きます。12/31、Ⅴ公開!

(え?どっから書いてるのか、だって?・・・さあ。)

「アルミナ・・・の家ったって、どこにあるっていうのよ?!」

「西の山の尾根!奥の方にあるから帝国軍に気づかれていないみたい!」

「分かってらぁ!!とっとと行くぞ!」

 アルミナ、ランス、クレアの三人は、この村のソルジャーギルド支部長代理、シーディアという名の重傷者を「輸送」するために走っていた。東の村の駐留基地から二〇〇メートル。道中、他の帝国軍が黙っている筈が無かった。敵の攻撃にあったが、幸いにもランスとクレアのパワードスーツのエネルギー残量はまだ五〇パーセントを切った程度だった。


 即座にエネルギーライフルをパワードスーツとコードでつなぎ、ショットガンバレットを撃った。「ソル」の能力を持つ帝国軍とて、細い線のみのビームとは違い対策を練ってはいなかった。今回の戦闘でやっとその違いに気づいた、と言ってもいい位だった。

 敵の体はミンチになり、そしてアルミナは少し目を背けた。

「ごめんね、こんな物見せて。」

「大丈夫。もう慣れているから。」クレアの配慮をアルミナは振り払った。そんな余裕はないのだ。シーディアも助け、母さんも助ける、そんな気概が今の彼女には存在していた。


「追え!ここに『騎士団』の連中がいるぞ!」死傷者は一〇〇人を超えてなお、帝国軍の志気と統率力を回復していった。

「ご苦労なこった!!帝国軍はこんなに俺たちを殺しにかかるってさぁ!」余裕。その考えは、今のアークへシス軍には存在する筈が無かった。

 あと三〇メートル。二〇、一五・・・たどり着いた。しかし、安堵している余裕はない。


「シーディア!シーディア!!」アルミナは叫ぶ。今の彼女は、アルミナの家の一室でぐったりし、言葉も発していなかった。目を動かす位の気力はあれど、もう彼女には自力で動くことも敵わなかった。

「どけ!アルミナ!まだ生きてる!」そう言ってランスが取り出したのは、繊維が何十にも絡み合っているガーゼを更に上から重ねた。


「クレア!テープを寄こせ!」しかし、言わずとも彼女はシーディアの腹を何周もするほど巻き付けていた。

「言っとくけどな、これは応急処置だ。あとでどうにもならなければ、その時こいつは死ぬ。だがそんな事よりも、脱出するぞ!」そしてランスが怒鳴ると、三人は一気に坂を下りた。




「畜生、見失った・・・いや、仕方あるまい、本来は敵機の破壊が主だったな。仕方ない。破壊する!!」ロレン・フェリス少佐は、遂に決断した。本来はシーディア、マクラーナ両名を殺害してから騎士団・・・こと駐留軍をゆっくり料理する、その手筈だった。

 しかし、ここまで敵が妨害してくるとなると、いささか予定変更をしなくてはなるまい。だが、ロレンの執着心はこのままでは留まらなかった。すぐにジンクスを追い、ロレンの本来・・・両名の殺害を遂行しようとした。


「シーディアは()()()!マクラーナはジンクスに任せ、騎士団を叩きに行くぞ!」残りのソルジャー部隊にも聞こえるよう、ロレン・フェリスは「大きく」言った。この場所で死んでいることにしておけば、ソルジャー部隊の動揺も誘える。そして、ロレンは帝国軍の分隊に任せ、第二中隊の残りのヘリやカール、レベッカ両名のS4に魔の手を伸ばした。


 丁度その頃。ジンクスの猛攻は体力のピークを過ぎていたマクラーナにとって、それはきついものだった。別に彼女は老けてはいない。しかし、明らかに「ブラッディ・マクラーナ」と呼ばれていた全盛期と比べては、明らかにソルの精度が下がっていた。前線から身を引いていたことが主な要因たるものだろうか。

 彼女の魔道杖にナイフがかすめる。幾筋にも見えるナイフの軌跡を、彼女はうまくかわす。しかし、攻勢に出ることは難しかった。彼・・・ジンクスの猛攻は尋常ならざるものだったからだ。ソルを駆使して、バランスを取り、地面すれすれのダッシュを行う。

 そして、マクラーナの足を少しばかり切った。

「クソッ、あと少しで腱を切れたものを・・・!」そして、点在する民家の屋根を掴むようにジャンプし、壁を蹴って再び自由落下を利用しナイフを刺そうとした。


「負けて・・・負けてやるものか!!」マクラーナは、久々に「本当の戦場」というものに触れていた。民家の燃える臭い、人間の死臭。それらは、マクラーナ自身の神経を刺激し、生存本能のなすがままの行動・・・杖を分離し、仕込み剣を出したのだ!そして、ジンクスはそれを一瞬で察知。すぐに二、三歩引いた。

「最初から使えばよかった!!」常々、彼女は自分自身があの日以来、あれがトラウマになって、これを使うのをためらっていた。彼・・・ジンクスの父親を刺し殺し、そしてその血を水のように形を変えて、多くの敵兵の頭を貫き、刺し殺し、蹂躙し、そして後に残るのは、とてつもない疲労感と虚無。


 それだけだったらまだ幾分にもよかっただろう。だが、それだけで終わらせてくれるはずが無かった。

 時折、悪夢を見る。カールが常日頃見ていると言っているような悪夢を。ベーリングの首に槍が刺さり、崩れ落ちるその夢を。

 そして毎回自分は夢の中で怒り狂い、気づけばアルミナに水をかけられて起こされる。酷い時は、アルミナに被害が及ぶこともある。額に血を出しながら、アルミナの方が明らかに重症なのに、その度に「大丈夫だから」と言われてはぐらかされる。キースや、アータルタも心配する。自分でもダメだって分かっているのに!

 首に縄を掛けようとしたことが、何度もあった。そしてずっとここから離れようと思ったことが、消えようと思ったことが数えきれないほどあった!!けれど、残された人たち・・・アータルタ、キース、クリプトンにシーディア、フルーネにアルゴロフ、そして、アルミナ。忘れられない、大事な、大事な・・・

 数少ない家族なのに!!見捨てられない!見捨てるものか!!


「消えろォォォ!!!」歪んだジンクスの凶刃が再びマクラーナに襲う。しかし、彼女はナイフを受け流し、腕を叩き斬ろうとした。しかし、彼はすぐに腕をひっこめ、彼女の腹に蹴りを入れた。熟練の魔法戦士(ソルジャー)顔負けの「ソル」の使い手!


 彼女はしばらく立ち上がれなかった。ジンクスは足で彼女の持っている剣を蹴り落とし、更に腹に蹴りを入れ、片方の手で額の髪を鷲掴みにし、顔面をナイフを持っている手で何度も殴打した。だが、彼女が再び剣を手に取ろうとした時、ジンクスは彼女のその腕にナイフを突き刺した。


「ぐぁ・・・!!」刺され、抜かれた後の激痛が走った。そして、胸ぐらをつかまれジンクスにこう言われた。

「分からないだろうさ・・・分からないだろうさ!!いくら自分が・・・俺があんたのことがどれだけ殺したかったかが!!分からないさ!!えぇ?!何か言えよ!!」ジンクスは、半ば八つ当たりに近かった。彼は終始、涙を流していた。それは、誰かの返り血とも混じって赤く染まっていた。

「・・・分からないわよ・・・。」

 ジンクスは虚を突かれた。それは、意外とも取れるものであった。

「何を今更!意味のない命乞いだ!・・・アンタはここで死ぬ!今!ここで!アンタさえいなければ世の中上手く回ってたんだ!!!」

「殺された者には殺した者の、殺した者には殺された者の思ったことなんて・・・。」

「アンタって奴はァァァァ!!!」そして、彼はナイフを振り下ろそうとした。


「母さん!!」

 ジンクスは、何故か、手のナイフをマクラーナの額からわずか三ミリの所で止めていた。そして、一人の少女が、二〇メートル以上離れた所で、自分が仕留め損ねたシーディアを他の二人の白騎士に任せて、震えまくってろくに構えられやしない杖を手に取って、威嚇していた。

「離れて!!母さんから離れて!この殺人鬼!!!」その目は、憎しみに満ちていた。ナイフに映る自分の目は、彼女とよく似ていた。いや、同じだった。

 こいつを殺すことは容易い。しかし、・・・しかし、その後は?


 また、自分を作るのか?()()()()()を作るのか?


「・・・なんだよぉ・・・ずるいじゃないか・・・。」彼は、悲しげな笑みを浮かべた。


 その時、彼は急に腹部に傷みが襲った。・・・何故だ?!何故、()()()()()()()()()()()?!


「これで貴様は死ぬ!リオの腹心だか知らぬが、ここで消えてもらわねば後々面倒だからな!」そして、サーベルをグイっとマクラーナの右肺に届くように突き刺した!

 二人共、衰弱しきっていた。だから、対応できずに刺された。五秒後に抜かれた。しかし、それによって更に傷口が広がり、どちらも倒れ込んだ。

 そして、ロレンはマクラーナの胸骨を刺した。形容しがたい歪んだ笑みと一緒に。「やっと殺せた」と言わんばかりの笑みと共に。


「アンタはァ・・・!!」ジンクスは、苦痛に耐えながら刺した張本人を見た。それは、ロレン・フェリス少佐。

「おっと、毒が仕込んであってね。カリウムと炭素、窒素を結合させた特殊な塩だ!猛毒ですぐに死ぬものだぞ!!もっとも、お前も虫の息だ!何、苦しむ必要はない。楽に秒数を数えればいいさ!ハハハハハハ!!!」右手には例のサーベル、左手には緑の転移できる石。勝ちを確信していたのか、アルミナの後ろを向いて、高笑いしていた。


 しかし、アルミナは、まるでジンクスが先程までしていたような怒りが沸き起こった。

「ああああぁああぁあ!!」そして、魔道杖を片手に殴ろうとしていた。

「馬鹿っ!アルミナ!」クレアは叫んだが、シーディアを持っている状態で、ろくに攻撃できなかった。


「クレア!お前は早く基地に行け!ここからそう遠くない!行け!」

「でも!」

「早くしろ!ここでコイツを殺さなきゃ、駄目だ!もう今は敵兵も少ない!」

「・・・気を付けて、ランス!」そう言ってクレアはシーディアを連れてダッシュした。エネルギー残量は九パーセント。一度ショットガンを撃ったらダウンする。その時、終わる。


 クレアは、ただただ無心に走っていた。次第に体が重くなっていった。エネルギーが尽きまいと、省エネモードに切り替わっていたのだ。だから、本来の重量になっているのだろう。

「繰り返す、こちら・・・クレア、応え・・・んを・・・要請・・・す・・・」

 クレアは全身の力をフルに使っていたが、無理に近かった。援軍は来ない、きっと来ない。パワードスーツの本来の重さに加えて、シーディアを抱えている。

「おい、いたぞ!標的(ターゲット)だ!」


 まずい、見つかった!逃げなきゃ、なのに体が鉛のように重たい。動け、動け動けぇぇぇ!

 しかし次の瞬間、帝国軍の残兵部隊は斧で切り裂かれていた。

「すまない、遅れた!」援軍!それも、灰色の足を取り付けたパワードスーツを先頭にした、第一小隊の面々だった。

「隊長!!」

「ここから一人寄こす。シーディアを渡せ。今すぐ医者に見せてもらえ!まだ生きてる!生体反応が出ている!」

「医者は何処で!」

「良い医者がいる!とにかく基地に行け!」コールに命令されるままに、基地に向かう。


「俺の銃はまだ残量が幾らか残っている。一〇秒程度ならパワードスーツも軽く動くだろうさ、使え!」シーディアを運んでいるもう一人の援軍にエネルギーライフルを託され、基地にようやくたどり着くことができたのだった・・・。




「叫んでばかりで醜い!実に醜い!このあばずれの娘という訳だ!!親の七光り、いや『()()()』とでも言うかな!」ロレンはアルミナと半ば交戦状態に入っていた・・・ロレンとの実力差は残酷なものだった。

「よくも!よくも母さんを!」しかし、そんなアルミナの努力も虚しく、彼女は魔道杖を華麗に躱され、脚で蹴られた。胃液が逆流し、口の中に苦いものが蘇る。

「鬱陶しい!弱者が吠えるなビチクソが!」ロレンは、アルミナが突っかかって来るのを見て、優越感と満足感に浸っていた。


 弱者をいたぶる、それ自体に彼は一種の美学を見出していたのだった。ジンクスとは違った、そしてジンクスの方がある種まともに思えるほどの。

「皮肉なものだァ・・・!親より先に、子どもが死ぬ羽目になるとはなァ!良ぃーいはなむけだァ!」弱者は滅びる、弱者は罪、弱者は道化!道化ならば精々楽しませておくれ!


「この野郎!ガキを蹴って何が楽しい!!」ランスは怒っていた。不快感が脳と神経の行動を瞬時にシンクロさせた。もうショットガンを使えない残量、コイルガンやビームもおそらく今のあいつには通用しない、第一アルミナに当たる!ならば!

「ほぉ・・・戦斧か!良いだろう!」ロレンはランスに向かって行った。


「死にやがれ!サイコパス!」

「光栄だねェ!!戦士の誉だ!」ランスの袈裟切りをロレンはサーベルで滑らせる。鞘の内部に入った毒は、恐らく白い甲冑ごと貫通するわけにもいかない、だが十分これで戦える。

 ロレンの剣技は一流と言えた。帝国軍の中でも上位、そしてアークへシスの中でも、オグラ中佐と同じくらいの戦闘能力を誇ると言ってもいい位に。それが彼自身の存在理由たる所以だった。

「こいつ!!」パワードスーツの左腕のコードを少し削られた。パイプの部分だったが、それは内部容量的に外に出さざるを得なかった配線。動力が鈍った。

「フッ!運がいい!毒が回らなかっただけマシだな!」


「・・・どうかな?」ランスは笑った。

「何だ、もう毒が頭に回ったのか?残念だ。もっと楽しませてくれると思っていたのだが。」

「さあ・・・。」その直後、アルミナがロレンから見て七時の方向に、アルミナが立っていた。だが、それはもう()()()()()()()()()()。マクラーナの仕込み剣と鞘の杖をそれぞれ片手ずつ持って、ゆっくりと、そしてゆっくりと歩いて行った。何やらアルミナの杖から甲高い金属音が鳴り響いている。


「何だ、木偶の坊ではないか、・・・何だ?この音は。」彼はまだ知らない、これがアルミナの「ソル」であることを。

「・・・よく分からないが、要はアルミナも戦う、という訳か。」ランスは再びトマホークを構えた。明らかに依然と雰囲気が違う。あんな刺すような目つきを以前はしていなかった。

「何だっていい、こちらの部隊が黒い機械を壊すまでの間、楽しませておくれ!私のために良い悲鳴(こもりうた)を上げておくれ!!!」しかし、そんなロレンの個人プレイを他所に、戦場で大きな変化が起きていた。


「なんで杖の先端が割れた?!」

「これでは『ソル』が使えないではないか!」

「皆!反転攻勢だ!すべての帝国軍を今ここで抹殺しろ!!後九〇人だ!!繰り返す!反転攻勢だ!・・・」


 ロレンは慄いた。

「お前がやったのか、アルミナ。」ランスは真顔に近い微笑で、アルミナに語り掛けたが、聞こえていない。今眼中にあるのはロレンのサーベルと首のみだった。

 そして、彼女は素人に羽が生えた程度の構え方でロレンに近接した!

「馬鹿め。叩き斬るのみだ!」

「待て、アルミナァ!」しかし、ランスの忠告を無視し、ジンクスのような走り方で近づいて来るではないか!そのあまりのスピードは、手負いとは思えない程に!!


 そして、アルミナはロレンのサーベルに剣を当てた。

「パワー勝負は悪手だぞ!素人め!見苦しいぞ、あの時母子ともに死ねばよかったと後悔させてやる!!」ロレンは、恐らく他者から見れば悪役とそう大差ない声色で言った。

 しかしランスの捨て身の攻撃のせいでアルミナを蹴り、離さざるを得なくなった。

「畜生!」ランスはロレンに攻撃を当てられず五歩以上避けられ悪態を吐いたが、ロレンは驚愕していた。そして、ランスもその異常事態に気が付いた。


「何故だ?!何故私のサーベルがこんなことになっているんだ!!」

 それは、アルミナがサーベルに当てていた箇所であった。綺麗に、薄く、そして見事に横に割れていたのだ!途中までではあったが、それでも十分サーベルとして機能しない程度までの箇所に食い込んでいた。

「あの()()()()にそんな硬度と強度が存在する筈がない!これは腐食作用の低いチタンで出来ているのだぞ!!まさか、伝説上の貴金属で・・・!」

「違うわ、鉄よ、あんたへの恨みが散々込められたただの仕込み剣よ!」

 その時、ランスとアルミナの波長が一致した。同じタイミングでロレンに肉薄した。


「そんなバカな話があるか!!」しかし、これをロレンが言い終える前に、アルミナはサーベルを持っている右手を、ランスは左足を切り落とした。


 叫び悶えるロレン。血が多く流れ、立つことも敵わない、まるで「赤子」の様であった。

 しかし、これが二人の限界であった。アルミナは倒れ、ランスはエネルギーが尽きて固まってしまった。急いで足のパーツを分離して身軽になったと思えば、ロレンは緑の石を割ろうとしていた。

「こいつ!!自分だけ逃げようと!」

 しかし、脚だけ外したとて、もう彼にはパワードスーツを着けていようがいまいが、体力はなかった。


 ここで、あいつを、のがしたら・・・ランスもまた、倒れ込んでしまった。

「ころしてやる・・・ころして・・・やる・・・。」ランスは、長時間気密性の高いヘルメットを着けていたせいで酸欠になっていた。急いでヘルメットの顔の前のカバーをスライドさせたが、その時には既にアルミナは倒れたまま、ロレンは緑の石を割ってエスケープしていた・・・。




「いたぞ!!」

「回収しろ!」

「ランスとアルミナはまだ助かる、だがマクラーナさんは・・・既に・・・。」

「おい、こいつ、毒が回ってもなお息しているぞ!!」

「ついでだ、手を拘束して回収しろ!」


 ランスは、頭が真っ白になりそうながらも、意識を失うことは無かった。だが、心なしか、横に居て気を失っているアルミナは涙を流していた。戦闘は、終わった・・・。だが、アルミナは、恐らくこの日を忘れられそうにないだろう。気の毒、というのは無責任だろう。


 それでも、戦闘は、終わったのだ・・・。




 しかし、そんなランスの思いは他所に、王都カルナブルクでは惨劇が巻き起こっていた。

 え?なんで殺した、だって?


 ・・・正直言うと、マクラーナを殺す予定は当初なかった。けれど、そうしないと出番が無くなってしまうし物語が単一でさばさばした物になってしまう。死人は出る。「死人の出ない戦争は、おとぎ話以外の何物でもない」から。


ランス「じゃあ、他の奴を・・・例えば、ノクタリスの『グリフォン部隊』とか、他の奴でも・・・」

僕「それじゃ敵が死ぬだけではないか。まあ、何だ、『キャラというのは殺してなんぼ、死んで本当の価値が出る』ってやつだ。残念だが、マクラーナは記念すべき第一号・・・」

ラ「やれ、アルミナ!」

アルミナ「OK!!」

 おい、やめろぉぉぉぉ!


「きょう未明、刺殺されている死体がカルナブルクの用水路で浮かんでいるのを発見されました。憲兵及び騎士団はその調査のため・・・」

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