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小さな詩と童話、掌編

Amethyst

作者: こまの柚里

NHK大河ドラマ「光る君へ」のテーマ曲が好きすぎて、歌詞をつけてしまいました。「Amethyst」は曲のタイトルからそのままいただいています。

作曲者の冬野ユミ先生によるピアノ譜(素人用に短くアレンジしたもの)に合わせているため、放映中のオーケストラ版とは合っていません。



くれないに燃えた

激しい恋の残り火と


青く澄んだ祈りが

ひとつになり


宝石をつらねたような

物語に生まれ変わる


筆に乗り あふれる



たとえ この命尽き

消えてしまってさえ


輝くのよ とこしえに


光る君と 

そのまわりの女たちの 

心 恋



悠久の果ての世まで

きっと届く


紫の宝石が




  ※ ※ ※




楽譜の音数に合わせたので、とっても短くなりました。

もっと平安調の言葉を入れたかったのですが、音数最優先だったのでまったく出来ず……。

でも自分としては気がすんだので、これでいいことにします。



紫式部が源氏物語を書いたのは、夫が亡くなった寂しさからだったそうです。

そんな気持ちとタイトルの宝石を絡めて書きました。



紅と青がひとつになって、紫色の宝石に。

五十四帖からなる源氏物語は、宝石のつらなりみたいですよね。

そしてそれが、千年以上の時を経て、いまの私たちにまで伝わっているんです。



テーマ曲はとても優雅な雰囲気ですが、秘密は三拍子にあると思っています(部分的に四拍子もあり)。

大河ドラマのテーマで三拍子は画期的じゃないかと……調べたわけじゃないのでわかりませんが。

しかもタイトルが「Amethyst」。

平安時代と紫式部のお話にして、このタイトル。そしてワルツ。

あまりにも美しいセンスに撃ち抜かれました。



放映中のオープニングと合わせて歌えるのは、前奏に続く「くれないに~祈りが」までと、中盤のドラマチックな「たとえこの命尽き」、そして最後の「悠久~宝石が」くらいのものです。

「悠久の果ての世に」にしたほうがいいかもしれません。手持ちの楽譜だと「世まで」なんですが。



反田恭平さんのピアノ演奏、すごいですね。眼福ならぬ耳福です。

ハープとのもつれあいも、たまりません。

自己満足な短詩におつきあいいただき、ありがとうございました。



使用した楽譜

NHK出版「「光る君へ」ピアノ・ソロアレンジ」

作曲・編曲 冬野ユミ


(オクターブは移動させています)

(楽譜上の以下の小節には、前奏や間奏、歌うには高音すぎるという理由で音を当てていません。

1~10、18、35~37、68(2、3音目)、69、71~74、86~92、107~112)


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代表作のファンタジー小説はこちらから。 冒頭に歌詞があります。 出会いの窓は南の塔に
― 新着の感想 ―
[一言] ∀・)青く澄んだ祈りが~物語に生まれ変わるのくだりがすごい好きです。美しいものが脳裏に浮かびますね☆☆☆彡
[良い点] くれないに燃える恋と、青く澄んだ祈り。それが一つとなり織りなすアメシストのような言の葉を筆にのせて、描かれる物語は、煌めく絵巻物のように。とても素敵な詩ですね。 「Amethyst」、素…
[良い点] ご紹介していただいた動画とオケバージョンも聞いてきました。 わあ本当は楽譜に当てはめたものも欲しい~。どうしてもここはこれなのかな?と読み取る部分があるから……(ご紹介いただいた小説数でも…
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