9月1日 全国大会(交渉)
昨日の試合は、思ったよりも盛り上がった。私は、そう感じていた。
ー8月31日ー
それにしても、サッカーは思ったより迫力があることがわかった。入り口付近にいた私たちは、遠くからサッカー部の様子を見つめていた。試合は、前半に京都西高校の高木の2発のシュートで得点を決められる。あれが、全国かとみんなが思っていることだろうな。私や近くにいる楓は、あまりなんとも思っていないんじゃないだろうか?しかし、2点目をとられたあたりから、少しずつ空気が重くなっているように感じたのだ。最初は、声を出していた聖徳高校の生徒たちも少しずつ静かになっている。このハーフタイムを機にどのように変われるのだろつか?
楓 「2点も取られたら、厳しいね」
私 「まぁ、そうね」
すると、真紀が話し始めた。
真紀「ねぇねぇ、さっき寺崎たちが探してるって言ってたよ」
私 「なんで?」
真紀「一緒に応援するためだって」
嫌だなぁ、そういうの。昔から、みんなで一緒にみたいなのは全然向いていなかった。
楓 「来たんじゃない?」
私は、ゆっくり振り返った。すると、そこには高田がいたのだった。すぐさま視線を楓の方に戻した。
私 「なんで、こうなるかなぁ」
真紀「そりゃあ、興味あるからでしょ」
私 「ないでしょ、そんなの」
すると、後ろから私の名前が呼ばれた。
私 「なに?」
高田「今から、こっちで応援するから来てくれない?」
なんで、私が行かなければならないのだろうか?じっと高田の方を見つめる。
私 「別にどこで応援してもよくない?」
高田「それはいいんだけど、みんなで応援した方が勇気でるかなって思ってさ」
高田は、いたって冷静のようだった。まぁ、本心は違うことを考えているのだろうけど。
私 「もういいって」
なかなか、私の言うことを聞いてくれない高田に対してキッパリと断った。すると、すぐさま蒼井と楓が私の近くにやってきた。
真紀「沢田くんって、後半戦でそう?」
高田「それは、わからないね」
真紀「ずっと、待ってるんだけどね」
高田「そうだよね」
二人は、沢田の話をしていた。私を抑えるかのように楓は高田に話しかけた。
楓 「高田さん、私たち後で行くから、先言ってて」
高田「わかった」
高田は一瞬にして、すぐさま自分のところへ戻っていく。
楓 「大丈夫?」
私 「うん」
高田が帰り、少し我に帰った自分がいたのだった。
すると、スタジアムの中には、ベンチから選手たちが出てくる。次の瞬間、大きな声が聞こえた。それは、あの男の名前だった。




