7月17日 19歳
昨日に続いて今日も学校に行っていなかった。これが正しかったかどうかはわからない。それでも、学校に行こうと思えなかった。学校に行くのを拒否した私は、お父さんの食べ終えた朝食の皿を洗い終え、窓辺に静かに座っていた。この家を出たら、壮大な冒険のようなもので満ちているかのようにすら思っていた。お父さんは、私が学校に行かないことについては、何も言わず家を出て行ったのだ。
外に映る太陽は、私の瞳に輝いていた。私は、部屋に戻り明日からどうしようか考えた。昨日、学校に行かなかったところから、なんだか学校に行くのが嫌になってしまっていた。なんで嫌なんだろうと自分で考えるけど、あんまりよくわからない。一昨日までは、問題なく学校にいっていたのにな。どうしようかな、明日から。自分でも迷っていた。昨日、休んでいたこともあり、真紀からは連絡が来ていた。楓もいるだろうし、私がいるかどうかは、真紀にとってそんなに重要ではない。真紀に何があった時、楓が守ってくれるというのは私にとってありがたかった。
別に真紀の親ではない私はどうでもいいんだろうけど、これまで一緒にいただけに、何かあった時大丈夫かなと心配してしまう自分がいたのだ。真紀は、昔から押しに弱い。誰かに何か言われてしまうと、とても気にしてしまうし、気になって前に進めないことが多い。そんな時、誰かが彼女の背中を押してあげる必要があるのだ。クラスには、高田や寺崎など中心人物もいるから余計心配なのだ。別に、真紀がいじめられているというわけではないけど、このクラスではあまり居心地がいいものではないと思っていた。
しかし、真紀も真紀だ。自分の口からどうしてほしいか言わない真紀は、はあまり好きじゃなかった。そんな簡単なことも言えずして、これからどうやって生きていくのだろうか?そんなことを考えていると、もう10時を過ぎていた。私は、冷蔵庫からお茶をとり、コップに注ぎ出した。注いでいるお茶を見ていると、まるで滝のような勢いだった。注いだお茶を持ってリビングに向かいテレビをつけた。テレビには、普段、学校に行ってなかったら見えない情報番組がやっていた。今日は、私服コーデを披露していた。披露していた女性は、まだ19歳。私の一つ上。もう、ほとんど変わらないんだな。なんか親近感をもって見るというより、ほぼ同じ年齢なのにこんなに違うのかと思わされる瞬間だったのだ。




