6月29日 最悪
今日の体育祭の結果は、散々だった。応援合戦は6クラス中5位。男子リレーは、4位。女子リレーは、最下位。綱引き、大縄跳び、騎馬戦は全て5位。
終わった後のクラスの雰囲気は、散々だった。応援合戦は、まだ仕方がないが、男女のリレーは優勝候補にあげられるくらいだったけど負けてしまったのだ。男子リレーは、沢田、辰巳、荻野、定本の4人だった。
第一走者の沢田が第3コーナーでこけてから負の連鎖が始まった。第二走者の辰巳は、一人抜かれて最下位に。第三走者の荻野は、陸上部らしく一気に3人を抜いていった。しかし、途中で靴が脱げてしまうアクシデントに見舞われ、結局5位でバトンが繋がれる。そして、アンカーの定本は、一人だけ抜いて4位のフィニッシュとなった。
一方の女子は、BIG3でバスケ部キャプテンの高田が第一走者として単独走となるくらいリードを広げて、第二走者の寺崎にバトンを渡す。しかし、寺崎は、BIG3の篠木に抜かれ2位で第三走者へ。第三走者の藤岡は、宮城や大野に抜かれ、一気に4位へと後退する。そして、アンカーの林は、さらに二人に抜かれて最下位でゴールテープを駆け抜けた。
優勝候補と言われながら、男子女子がともに勝てず、クラスの雰囲気も一気に悪くなってしまった。そこからというもの、綱引きは2連敗。大縄跳びは、3回。騎馬戦は、決勝リーグにすら残らず終わってしまったのだ。
クラスの中沢や辰巳たちは全ての競技が終わる前にクラスに戻って話しており、体育の先生からも注意されていた。まぁ、中沢や辰巳たちの気持ちも理解はできる。彼らは、サッカー部の中心だし、こんな体育祭だけに時間はとられたくないだろうしふざけたいだろう。女子の藤岡、林、西野たちは、閉会式に出ず女子更衣室にずっと居たのだった。幸いなことにバレなかったからいいものの、決して許される行動ではなかった。
私は、閉会式終了後、真紀や楓と後片付けをして教室に戻ってきた。すると、クラスのほとんどの生徒がもうすでに帰っていたのだ。それを見た瞬間、ホントにダメな人ばっかりだとため息をついてしまったのだ。
しかし、そんな中、掃き掃除をしていたのが高田だった。こういうところは、正義感で溢れていた。サボるとか抜け駆けとかそういうのが嫌いなのがとても伝わってきていた。私たちも、荷物を下ろした後、高田たちのところへ行き、一緒に手伝っていたのだった。




