6月18日 返信
昨日、休み時間に真紀と楓と話をしていた。二人に率直な意見を聞いた。私が思っていたのとは異なる返事が返ってきた。二人とも応援メンバーは、誰とでもいいことを教えてくれた。本当は、苦手だとわかっているのに嫌な顔一つすらしなかった。
結局、二人がそう言ったので私たち3人は、放課後、寺崎、林、藤岡の3人と集まっていた。話し合いは、林が掃除から帰ってくるのが遅くなったこともあり、なかなか始まらないでいた。藤岡が呼び出しに行き、なんと林も集まることができていた。
寺崎「新谷さん、どうやって決めるの?」
私 「うん‥‥」
私は、この言葉を言うか言わないか迷っていた。
寺崎「新谷さんが話やすい、蒼井さんと山川さんで決定だね」
私 「‥‥」
寺崎に勝手に話を進められる。
林 「じゃあ、あと一人?」
寺崎「まぁ、そうなるねぇ」
このままだと、完全に向こうのペースで話がすすむ。私は、勇気を振り絞って声を出した。
私 「ちょっと、待って」
みんな、私の方を向いた。
私 「真紀と楓には、悪いんだけど、この5人の中でくじ引きして決めよーよ」
みんなポカンとした顔をしていた。
寺崎「えっ、そんなのでいいの?」
私 「うん。だって、せっかく手を挙げてくれたのに申し訳ないじゃん」
言葉では、そう言ってみたが、ホントにこれでいいかはわからない。
寺崎「そっかぁ。新谷さんがいいなら。それでもいいけど」
楓 「うん、ホナがよかったら、それにしよ」
楓もやっと、話に入ってきた。
林 「じゃあ、私すぐ作るね」
林は、ノートを破って、クジを作り出した。
西野「でも、このメンバーで集まることとか滅多にないよね」
藤岡「ないね。那奈とかいたら別だけど」
西野と藤岡は、嫌味かのように話をしていた。
寺崎「那奈かぁ。新谷さん、那奈がどうしてるか知ってるの?」
私 「あっ、知ってるよ」
寺崎「えっ、教えてよ」
私は、以前、誰かに同じようなことを聞いた気がしていた。
私 「嫌だよ。直接聞いたら?」
寺崎「だって、聞いても返信かえってこなかったよ」
私 「この前、私たちも連絡とれたからさ、もう一回連絡とってみたら返信くるかもだよ」
思い出した。言ったのは、世田だった。世田は、那奈の幼馴染み。私がガサ入れの調査をした時の、彼の言葉には、面食らっていた。




