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SIDEほのか:悪魔の囁き
あああああああああああああああっ!
わあああああああああああああっ!!
泣きながら、走る。
すれ違う人が私をみて振り返るが、もうそんなの気にならない。
最近やけに明日菜と仲がいいと思ってたんだ。
やっぱり、しょうちゃんは明日菜に浮気してたんだ!
私がいるのに!
私はまだ好きだって、きちんと言ったのに!
やり直せるって、信じてたのに!!
------裏切り者
許せない、許せない、しょうちゃんの裏切り者
でももっと許せないのは、私のしょうちゃんを盗った明日菜!
友達面して、しょうちゃんの心の隙に入り込んで、
思う存分しょうちゃんと愛し合ってたんだ!
私だってしょうちゃんとはまだしてないのに!!
許せない、許せない、明日菜の裏切り者
ドンッ、と何かに、・・・違う、誰かに衝突する。
「あっ、ごめんなさ---」
「大丈夫?ほのかちゃん」
そこにいたのは、よしくんだった。
号泣する私を心配するような笑顔。
私の両肩を掴んでから、そっと優しく抱きしめてくれた。
「何があったんだい?もう大丈夫だよ。
---良かったら話を聞かせてくれないかな?」




