第1曲 赤鼻のトナカイの真実
俺は赤鼻のトナカイ(メス)だ。俺は今、牢屋にいる。
俺は鼻が赤い事で他のトナカイから陰湿な嫌がらせを受け続けていた……
群れというものは誰かが色が違ったり体型が違うという悪い意味で周りと違うとそれを攻撃して、戦いが強かったりその群れの中で自分らにはないけどあると良い何かだったりの良い意味で周りと違うとリーダーになったり優遇されるものだ……
俺は生まれてこの方、鼻が赤いことで親から育児放棄をされてサンタのジジイ達に育てられた……
ジジイ達は俺がある程度成長するとトナカイの群れに戻した。奴らが言うには、人間とずっといるより同じトナカイと一緒にいた方が幸せだろうとほざいていた。
俺は、ジジイ共のエゴで同種のクソ愚物共の集団に放り込まれて以降、生き地獄を味わってきた!!
メシは横取りされるし、他のトナカイからはツノで突かれるし、挙句にはオスのトナカイ共の性玩具にされた。
だが、俺は子供を授かった。とても嬉しかった……そして昨日!!俺に対して一番嫌がらせをしてくるトナカイのクソアマが俺の腹めがけてケリをしてきた!!
俺は、子供を失った!しかも二度と子供を授かる事が出来なくなった!!
普段は、何も出来なくて泣いていた俺だが今回ばかりは我慢ならなかった!!
俺は、あのクソアマの目の前であいつと仲が良いメスのトナカイ4匹、オスを2匹、そして群れでかわいがっていた子供を7匹殺した!!
そして、俺はサンタのジジイに取り押されられ、檻に閉じ込められている。
「おぉ、サリア」
「グルルル」
俺は、サンタのジジイの1人のアレックスに話かけられたが威嚇する。
「すまんのぉ、お前をこれから殺してわしらで焼肉として食べることになった」
「……」
そうか、俺は死ぬのか……
「だが、お前は消え去る訳ではない!お前の赤い鼻は加工してランプにするんじゃ! これで暗い夜道は、安心じゃ! ピカピカのお前の鼻が役に立つのさ!」
「…………」
そうか……やっと俺は、この地獄から解放されるのか……
「そう言う訳でな、今までありがとう!お前が殺したトナカイ達の為なんじゃ……お前が群れに戻ったら皆んなが怖がってしまうからな」
サンタのアレックスは、刃渡り1.5メートルの巨大な包丁を取り出す。
やった!やったぞ!!今宵こそは、俺は死ねる!そしてあの世で愛しい我が子に会える!!これほど嬉しいことはない!!
「それでは、さようならサリア……」
アレックスは、サリアの首を巨大な包丁の一撃で切り落とす。
彼女は大量の血しぶきを噴射して、死亡した。
そして、床に落ちた赤鼻のトナカイは幸せそうな笑みを浮かべていたとさ……