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転生と決心

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程なくして、私たちは叔父と叔母に引き取られた。


叔父も叔母も、優しかった。異常に優しかった。それはもう、異常に。でも、そんな異常さに、まだまだ若かった私たちは気づかなかった。


その異常に気づいたのは、引き取られてから5年後のもうすぐ中学生になるというところである。


いつも通り、エルとエムは、家に帰った。すると、何故だかその日は、叔父と叔母に常々言われていた開けてはいけない引き出しを開けたくなってしまった。


恐る恐る中を見ると、そこには契約書があった。なんの契約者か。そんなのはもう見なくてもわかるほどに2人は大人だった。見るなと言われた引き出しの中に入っていた契約書。それは、私たちを引き取ることで得られる国からの補助金の依頼だった。これに、私たちにはなんの相談もなく調印されてあった。


ただただ、この事実を認めたくなかった。私たちは金のためのものでしかないのだと、認めたくなかった。


そして、2人で家を出ることを決心した。

そして、今に至る。


「2人に黙って出てきちゃったね。エム。」


「そだね。エル。」


「なんで、私たちはこう、恵まれないんだろうね。悪いことは何1つしてないんだけどね。」


「まぁそれが神からの天啓だったってことよ。今更気にしても仕方がないわ。」



「....? なんか、体が光ってるよ...?エル.?」


「あなたもよ....エム....!!」


その瞬間、まばゆい光が私たちを包んだ。


「やっと気がついた?エム。」


「ここ、は...?」


「わたしにはわからない。とりあえず、私たちがもといた世界でないことだけは確かね。」


「え.....?」


何かのハッタリだと思った。

誰かのドッキリかとも思った。


だけど、両方とも違った。多分、さっき何かが起こって、私たちはどこかに飛ばされたんだ。この状況で冷静でいられるエルはすごいと思う。


私は、神様へ思いが伝わったのかなと思った。本気で、前まで生きていた世界には絶望した。なぜ、私たちはこんなにも見放されなければいけないのか。


私たちは、この世界で成功してみせる。

今に見ていろ。叔父も、叔母も。

前の世界の人間よ。みていろ。


わたしたちのかつやくを

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