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2020/02/06『怠惰』『ベッド』『節制』
怠惰の子と呼ばれる子と、節制の子と呼ばれる子がいた。
怠惰の子は、ひたすら「面倒だ、面倒だ」と言って、何もせずにベッドに横たわっていた。親に急かされようやく起き上がったかと思いきや、今度は「歩きたくない」「朝食を食べるのが面倒」「学校に行くのも面倒」と言い、ついには「喋りたくもない」と黙り込んでしまった。
節制の子は、無駄なことはしないようにとできるだけ長く眠っていたが、起きる時はしっかり起きて、必要な分だけのご飯も食べて、大切なことだからと学校にも向かう。決して無駄話はしないが、必要最低限のことは話す。
似たもの同士に見えて、全く違うこの二人。
一体、何が違うのだろう。




