2024/03/14『辛い』『星』『空白』
吸い込まれそうなほどの闇に瞬く星。
そんなわずかな光にさえ苛立ちを覚えそうなほどに、今日は辛い一日だった。
どうして辛いのかなんて、分からない。
仕事だっていつも通り。自分の不甲斐なさに胸を締め付けられながらも、やりがいのある、自分の好きなことに関われる業務に奔走した。今日は同僚が体調を崩したから人員が少なくて大変だったけど、そんなのみんな一緒だし。上司も普段より冷たかったけど、それが人員不足の余裕のなさ故だというのも重々理解しているから、なんてことないし。
仕事あがり、自分の唯一の娯楽である動画視聴を楽しもうかと思ったら、どうやらサイトの調子が悪いらしく長いこと動画を見れなかった。まぁ、よくある話だし、メンテナンスもしなきゃいけないだろうから、時間がかかるのは分かる。仕方ないし、そのくらいは我慢できる。永遠に終わらないわけじゃないし、毎日動画を見ているわけでもないから、今日の視聴は諦めた。
家に帰ると、同居人がどうにも不機嫌だった。どうやら月に一度のしんどい一週間が始まってしまったようで、まあ、仕方のないことだと思う。自分もだる絡みしてしまいがちだし、今日は同居人のためにもだる絡みはしないでおこうと決めた。
ならば、一人で星でも眺めながらお酒でも飲もうと、そう思ったのに。
星の煌めきさえ、今の自分には鬱陶しい。
お酒の酔いですら、今の自分の気持ちを緩ませることができない。
ただ、ああ、自分は今ストレスを感じているんだ、と、それだけが事実として分かる。
何事にも因果関係があるというけれど、結果が目の前にあるのに原因がぽっかりと空白になって分からない。だから、根本的な解決ができない。なにをして誤魔化そうとしても意味がない。
もう何度目か分からないため息をついて、手元のお酒を飲み込む。度数はそれなりに高いはずなのに、いくら飲んでも酔った気がしない。
――ああ、辛いなぁ。しんどいなぁ。
空っぽな胸の中に、その思いだけがこだました。




