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2018/05/21『人肌』『川』『暴食』

ある村に、それはそれは恐ろしい獣がおったんだそうだ。

その獣は、なんでも食べる獣で、相手が人でも喰ってしまうらしい。

その村に住む人々は獣を恐れた。

愛する人や親息子、恩師や愛弟子を獣に喰われ、村中の人が毎日泣いておったのだという。

死んだネズミや猫などは獣は喰わない。

生きた生き物でないと獣は喰わないのだ。


ある若者が、川で水浴びをしておった。

するとそこにあの獣が現れた。

若者は川に潜った。

潜っても意味はないだろう、そう思いながら。

しかし、獣は来ない。

顔を上げてみると、獣は川を前に尻込みしていたのだ。

(そうか。奴は冷たいものが嫌いなんだ。だから温かいものを喰おうとするんだ!)

若者は獣に冷たい水をかけた。

獣は唸り声をあげて、倒れた。

倒れて、そのまま動かなくなった。


若者は逃げ帰って村人に伝えた。

獣は冷たいものが嫌いだということを。

川の水をかけると動かなくなったことを。

村人は村の周りに川を張り巡らせた。橋はかけず、移動手段は泳ぎか舟にした。

すると、獣の被害がぐんと減った。

人々は喜び、幸せに暮らしましたとさ。

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