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2020/04/25『ロボット』『色欲』『都市』

 生まれた時から、監視されている。

 邪な感情を抱いていないか。

 それが犯罪行為に発展していないか。

 ずっと、ずっと、監視されている。

 この脳に埋め込まれた機械で。


 ――この世界は、ロボットに管理されている。


 邪な感情を抱き、犯罪行為を犯した場合、その人は『大罪の園』と呼ばれる場所に連行される。

 犯罪者だけが集まり暮らす都市――大規模な刑務所に。

 大罪の園の住人たちは、刑の種類によって暮らす場所が区別されており、その中でも何の罪を犯したか――これは七つの大罪で区分される――で居住地が分かれている。

 大罪の園に連行された人にはドッグタグのようなものが取り付けられる。脱走したならばタグが位置情報などを発信し、警察が直行。すぐ牢屋に逆戻りすることになる。取り外しは専用の機械が必要となっており、囚人にはまず不可能だ。


 そんな罪人の都市『大罪の園』に来る日がくるなんて、思ってもみなかった。


 終身刑の者が住む街の、『色欲』の罪を犯したものが集まる牢獄で、そんなことを考えていた。

 誰にも会えない。外に出ていいのは用を足す時と、週に一度、三十分の自由時間だけ。それ以外は、ずっとここにいなければならない。

 自分が『色欲』の罪を犯したなんて、全く記憶にない。けれど、脳につけられた機械は、わたしを咎人だと判断した。

 ……一体、何がどうなっているのだろう。

 ひとつ、わたしはため息をついた。

 それぐらいのことしか、出来なかった。

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