15/430
2018/04/14『真実』『電話』『机』
突然の電話。
私はその時、家で寝落ちしそうになっていた。
「ふわぁ……誰なの、こんな夜中に……。
……もしもし?」
次の瞬間。
目がさめる。
……信じられない。
でもそれは真実。
ねえ、どうして。
手から受話器が滑り落ちる。
『もう、こんな時に寝ぼけてるの?受話器落とさないでよ!』
「……寝ぼけてない。ただただショックなんだよ」
両親が死んだ。
交通事故で。
両親と従姉妹が同じ車に乗っていた。
従姉妹は助かった。
両親は、死んだ。
喪主は私だろう。
私は長女なのだから。
ああ、嘘であってほしい。
でも、それは真実なのだ。
私は机に突っ伏した。
涙が、次から次へと流れて止まらなかった。