100/430
2020/02/08『苦い』『嫉妬』『未来』
――悔しかった。
どうしてこんなに美しい文章が書けるのか。
どうしてこんなに面白い物語が書けるのか。
どうしてこんなに引き込まれるのか。
何度も何度も読み返した。
素晴らしいと思う一方で、何か苦いものがこみあげてくるのを感じていた。
――自分にはこんな小説、書けない。
あまり読者がいない。評価されることも、感想をもらうこともない。
――おれも、こんな小説が書きたい。
整った文章で、読者に楽しんでもらえて、画面の前にいる人を引き込むことができるような。
そんな、そんな小説が書きたい。
それは半分憧れや決意や、目標で。
半分は悔しさや嫉妬で。
誰かの心に残る物語を、そう思ったことだけは、本当だった。
もし彼の未来を見ることができたなら――。
「宝箱のタペストリー」100部分目を迎えました!
いつも読んでくださっている皆様、ありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします!




