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幼馴染が異世界行ってけも耳生やしてきた

作者: 夜猫

けも耳の日です。


嘘です耳の日です。


なんとなくそれっぽいのをどうぞ。


最近書けてなかったのでリハビリでもありますー。

 ある日、チャイムに出ると家の玄関に、去年から行方不明だった幼馴染が


(ピクッ ピクッ)


「ただいま。 その・・・久しぶりだねコーちゃん」

「うはぁーっ! 動く獣耳だーっ! おかえりヒメリ・・・ヒメリ?」

「ん?」

「えええええええええええええ! ヒメリいいいいいいい?!」

「うひゃ! コーちゃん声大きいよ! この耳・・・性能いいんだから! あと、優先するのはやっぱり犬耳の話なの!?」


犬耳生やして帰ってきよった!







 俺の部屋へと移ると、さっそく話を切り出す


「とりあえず、その耳撫でてもいいかな」

「行方不明についてじゃないの?!」

「目の前に獣耳があるんだ。 撫でたい」

「・・・ちょ、ちょっとだけだからね」

「ひゃっほい!」


 早速撫でて盛ると、何ともフワフワな感触。 これは新感かk・・・ん?


「ひゃん! そんなこねくり回さないで・・・うんっ!」

「んー? なんかどっかで撫でたような懐かしい感覚だな・・・」

「え! ・・・詳しい話したいから、耳離してもらえる?」

「も、もちょい」

「ダメ」

「はい」


 ヒメリの威圧は相変わらず強い・・・


詳しい話を聞いてみると、ヒメリは異世界に召喚されたらしい。


一生懸命に説明しているが、要約すると、ペットの犬の「ひじき|(名前です)」と散歩中に異世界へ、モンスターに困っているということから、魔王を倒すべく勇者として呼ばれたそうだ。



犬のひじきが



「なんでだよ!」

「わかんないよ! わかんないけど、ひじきが勇者だったの!」

「ただの黒い毛並みがいい犬じゃないか!」

「だよね・・・」


 ちなみに、ひじきって名前は、拾ったときに濡れて毛がひじきみたいに固まっているのを見たヒメリの母が、「あんたの名前はひじきかな」と即決してしまったのだ。

 乾いた毛並みは、びっくりするほどフワフワな黒い犬だ。 種類は知らん!


 そのあとは、



国がヒメリを奴隷にしてひじきを働かせようとしたのを、ひじきが救い


国の悪い人たちをひじきが嗅覚で見分けて国の基盤を直して


ヒメリや他の仲間と一緒に旅に出て



ひじきが一人でモンスターや盗賊を無双し・・・



「あ、あの、本当なんだよ?」

「お、おぅ。 信じられんが信じられるようにしよう」


 ただの犬だったんだよな?



行く先々でひじきが悪人を懲らしめながら旅をつづけ、魔王の城へと到達した。


ちなみに、ヒメリたちは食事や寝床の用意、通報くらいしか出番がなかったそうだ。


そして魔王と対峙すると、実は魔王もモンスターに困っていて、助けてほしいというのだ。



「最近のテンプレだな」

「そうなの?」

「魔王が敵なのは固定概念となりつつある|(あくまで個人の意見です)」



そしてひじきは、モンスターが大量に現れる原因であった、邪神とその教徒たちを見つけ



無双して神殺しとなった



「ひじき・・・ただの毛並みがモフモフで気持ちのいい犬じゃなかったんだな。 神をも殺すか・・・邪神だが」



それにより、モンスターの出現は落ち着き、世界に平和が戻ったそうだ。


そして日本に帰るために、国の魔法使いや魔王たちと協力していたら


ヒメリが刺客に襲われて死にそうになり・・・って



「ひ、ヒメリ?! だ、大丈夫なのか?!」

「そんな慌てなくても」

「だってケガとか、残っちゃったらどうするんだよバカ!」

「・・・そんなに心配してくれるの?」

「そりゃ、大事な幼馴染だし」

「うぅ・・・|(恥ずかしいよ)」

「え? なんて?」

「何でもない!」



そんなヒメリを救うために、ひじきはヒメリと融合したそうだ



「融合?」

「うん」

「・・・もしかしてその耳って?」

「うん。 ひじきと融合したから」

「ちょっともう一回触らせて。 というか触る」

「え!? ちょっとダメ・・・ひゃん!」


 この撫で心地、毛並み、モフモフ感・・・


「間違いない。 ひじきの耳だ」

「はぁ、はぁ、いきなり触らないでよ。 もう・・・ん、あ、んぅ」


なでなでなでふさふさふさすりすりすりくんk


「って撫でるまではいいけど匂いは嗅いじゃダメーッ!!」

「っち、ばれたか」

「帰ってきてすぐ会いに来たのに・・・(せめてお風呂入ってから)」

「え? 今なんて言ったんだ?」

「何も言ってないわよバカ!」


そして、ひじきの協力もあって助かった後、刺客を送ってきた邪教の残党と国を追い出された悪人たちを、ひじきの力を得たヒメリが倒したそうだ。

それを称賛され、国でお祝いされ、貴族にプロポーズされ


「え゛、ひひひヒメリけけけけけけけけけ結婚したの?!」

「してないわよ! なんでそんなに動揺してるのよ!」


 べべべ別に動揺なんてしてないし! お、俺は落ち着いてるかもしれないっぽい!?


「何変な事言ってるのよ!」

「え? 声に出してた?」

「思いっきり」

「ノォウ!」


 は、恥ずかしい!

 そんな恥ずかしい自分のことは置いておいてその後だが


ヒメリがプロポーズしてきた貴族の話を蹴ると、より強く迫ってきたので、物理的に蹴り飛ばし、研究に入り浸ったそうだ。

そして研究のすえに、元の世界へ帰る方法を生み出したのだ。






ヒメリの中にいるひじきが




「・・・・・・」

「・・・・・・何か言ってもいいのよ?」

「もう何も言えねぇ」


 ひじき最強すぎる。 なんで犬だったんだ。


そうして見つけた方法を使って、あちらで手に入れた力を捨てて2人(1人と1匹?)は帰って来たのだそうだ。






「ふむ、長かったような短かったような・・・」

「重要なとこしか話してないからね」

「で、ひじきはどうなってるんだ?」

「もともとあった体はなくなっちゃったけど、私の守護霊としていつもいてくれるよ。 まあ、見えるのは私だけみたいだけど」

「そうなのか・・・」


 やっぱり寂しいな。 犬とはいえ大事な日常の一部だったんだし。


「それで、ひじきは幽霊みたいな感じだから、私の中に入れるんだけど」

「おう」

「そうするとこの耳と尻尾が生えちゃうの・・・あ」

「尻尾!? お願いさ「ダメ! 絶対ダメ!」はやいよ!」

「ほ、ほら、尻尾って感覚強くて・・・その・・・今はダメだから!」

「今? じゃああとなら」

「やっぱ駄目!」


 ちぇ


「じゃあ、耳は触らせてください」

「だ・・・う、わかった」

「ひゃっほい! ひゃっほい!」

「あ、あとでだからね!」


 それにしても


「よく帰ってきたな」

「え?」

「いろいろあったし、力も捨ててきたのに」

「うん」

「ちゃんと帰ってきてくれたんだなーと」

「そんなの、当たり前でしょ!」


 当たり前なのか


「だってあんたが前に言ったんじゃない」


 え?


「『困った時くらい俺に頼れ』って!」





「もしかして、あっちに行っちゃって困ったから、俺に頼るために元の世界に戻ろうと?」

「うん」


 恥ずかしいこと言ってんな昔の俺。 だが・・・はぁ


「アホだなぁ」

「な、なんでよ!」

「それなら、俺を呼ぶ・・・・って選択肢はなかったのかよ」

「だって、『もし逃げる時はウチに来るといい』って」

「まって、そんなイケメンがいいそうなセリフいつ俺が吐いた!?」


 昔の俺って恥ずかしいなおい!


「そ、それでね、ここからが一番重要なんだけど」

「え、ここから?」

「その・・・ね。 こうやってコーちゃんの好きな獣耳生やせるからさ・・・その」

「うん」

「わ、私と恋人になってください!」

「・・・うん?」


 はい?


「いいの!」

「いやまて、賛同した方の『うん』じゃないから。 というか、けも耳生やしたから恋人?」

「え? 『俺はけも耳っ娘を恋人にしてみせる』って中学校で宣言したじゃない」

「中学時代のことはノーカンでお願いします!」


 昔の俺のバカヤロー!

 何言ってんだよ! 誰かタイムマシンくれ!


「え、じゃ、じゃあ・・・ダメ?」

「え・・・そ、その」






「あらっ! ヒメリちゃんじゃない!」




「か、母さん!?」「コーちゃんのお母さん!?」


 母さんいつの間に帰ってきてたんだ!


「あらあらまあまあ! 初恋の子が行方不明で心配だったからって人形作っちゃダメよもう」

「え? 初恋って」

「え? いや、その・・・」

「ん? どうしたのよ」

「・・・本物のヒメリなんですが」

「あらあら。 そんな妄想に憑りつかれちゃ・・・」

「コーちゃんのお母さん、お久しぶりです」

「・・・まあ・・・」

「「うん?」」

「本物―! おくさーん! おくさーん!!」


 そう言って、部屋から飛び出していく。

 多分ヒメリの家に伝えに行ったんだろう。

 そ、そのまえに


「大変。 まだ家には伝えてなかったのに! コーちゃんごめんちょっと行ってくる」

「ま、まて!」

「え?」

「慌ただしくなるだろうから、今言う」

「なにを?」




「俺はヒメリが好きです。 付き合ってください」


 そう言って深々と土下座する。


「・・・ほんとう?」

「はい」

「さっきコーちゃんのお母さんが初恋って言ってたけど、けも耳なくても好きだった?」

「好きです」

「・・・ありがとね」

「さきに言わせてすまん」

「いいよ。 これからもよろしくお願いします」

「こちらこそ」


 ・・・・・・クッソ恥ずかしいぞもう!

 こうして、俺にけも耳が生えちゃう彼女ができました。








 この後お互いの良心に行方不明だったことについて話すことを考えていると


「ちなみにコーちゃん」

「なんだ?」

「普段の私と、獣耳付いてる私たち、どっちの方が好き?」




「もちろんけも耳!」


「・・・やっぱり」

「うっせ、好きなものに好きなものを掛け合わせたらもっと好きになるに決まってるだろ!」

「え? ・・・ふふ、バーカ!」

最後書く過程で自分の作品なのになんか甘いものを吐きそうに。


幼馴染、あるいはけも耳娘ください。

できれば後者

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