装備品
アキの科学力が垣間見えます
日曜日
今日はアキに誘われてどこかに行くことになった
一応ゴールデンウィークに入ったからしばらく休みが続くし、大体のことなら平気だろう
たまにアキは無理難題を拭かけてくることもあるからな
まあともかく
時間的に余裕があるのはいいことだ
リサは家に置いて、キキとともにアキの研究所に向かっていた。ユイは気にも留めていなそうだったがユリナに言ったらかなりぐずった。唇で口をふさいだら静かになったが
それと今日はいざというときの人柱に晃も呼んでおいた
「パパ……何するの?」
「さあ・・・・・・アキが何か用があるとかなんとか」
「松下のことだ意味もなく呼んだりはしないだろう。もしや何か重要なことかもしれんぞ?」
「っていつの間にお前来たんだ?!」
アキの研究所の扉の前でキキとしゃべっていたらいつの間にか晃までいた。こいついつの間に現れたんだ
「ついさっきだ。それよりユウキ。昨日は随分お楽しみだったみたいだな?俺とエロゲーを買に行く約束をすっぽかすくらいだからな?」
こいつに一言言っておくの忘れてた
ということで昨日のことをちょっとだけ説明すると
晃は一言
「そうか。そいつは大変だったな」
「お?お、おう」
こいつのこういう聞き分けのよすぎるとこ、もはやちょっと怖いな
とは言えここで立ち呆けていてもしょうがないので扉を開け、中に入っていく
因みに晃は相変わらずの軍服でした
こいつまともな私服ないのかな、制服姿すら見たことないけど
中に入っていく
毎日のように来ているのでもう手慣れたものだ
「おっすアキ。来たぞ」
「おっす、なの」
合いの手入れるキキ可愛い
「ああ先輩。時間には遅れなかったみたいですね。申し訳ありませんがちょっと付き合ってもらいたい場所があるんですが・・・・・・」
とか言いながらアキはよくわからない大きな機械の後ろから現れた
全裸で
「何で晃先輩がいるんですか!!?」
取りあえずユウキはアキの裸を見せないために、光の速さで後ろにいる晃に目つぶしした
晃は「目が~目が~」とか言いながら床を転げまわってるが気にしない
その隙にアキは下着をつけ、全身に灰色のボディアーマー(アイ○ンマンみたいなやつ)らしきものをつけていろいろ装備し、制服を着た後に白衣を羽織った
ここまでなんと20秒ものすごい早着替えである
その間ユウキはというとアキの生着替えをガン見していたのだが
晃が物理的ダメージ、アキが精神的ダメージから回復するまでしばしお待ちください
「で?なんで晃先輩がいるですか?てっきり先輩とキキちゃんだけだと思って裸で出て行ったというのに、いったいどういうことなんですかね?」
「俺が誘った」
とこめかみに青筋を浮かべてかなりご立腹の様子のアキに対して、悪びれる様子もなく答えるユウキ
「それにお前晃のこと・・・・・・・好きなんだろ?感謝してほしいくらいだぜ」
「違うって言ってるだろこのクソ野郎」
やばい。いつも敬語のアキが敬語ですらなくなった。マジ切れしちゃってるみたい。なんか悪いこと言ったか?
「・・・・・・・・・・・・ごめん?」
「はぁ・・・・・・・・・・・・・・・・もういいです」
深いため息をついて諦めたような顔をするアキ。せっかく、ちょっとした用事のついでにユウキとデートができると思ってたのに、とは言わないが
「で?何の用なんだ松下」
「実は今日は『博士』に会いに行こうかと思ってたんですよ。連絡が取れないので」
「誰だっけ?」
「先輩を十年前に助けてくれた人じゃないですか。忘れたんですか?このすかぽんたん」
「この子先輩に対してひどすぎ」
十年前というのはおそらくユウキが記憶を失い、ユイから嫌われ、リサからは惚れられた事件のことだろう。こうゆうふうにいうとなんだかまどろっこしいな
言われてみればなんかそんな人もいたような・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「なんでその博士とやらに会いに行くんだ?」
と晃が聞いてくる。こっちはちゃんと話を聞いていたようだ
ちなみにキキはぬこ様で遊んでいるので聞いてない。子供には難しい話だからな
「その、キキちゃんのこととか、先輩の腕がうずく原因とかを博士に聞いておこうかと。まあ、連絡するようにも言われてましたし」
「キキがここにいる原因とか知ってんの?あの人」
忘れているかもしれないが
キキは獣耳としっぽを持つ獣人で、髪もしっぽも真白で眼は金色である
「まあ、博士なら間違いなく何か知っているでしょうね。そのうち先輩の周りで何かおかしなことが起こるだろうとか言ってましたから10年前に」
博士って予知能力者か何かなの?
っとまあそれはいいんだが
「で?その博士とやらはどこにいるんだ?松下」
「世界の反対側。無人島の大穴の中にいるはずです」
ちょっとした用事で世界の反対側まで行かなきゃならんらしい
今すぐキキを連れて帰りたい
俺は、平和が好きなんだよ
ということで今自家用ジェットの中
これはアキの私物らしく魔改造が施され、自動操縦で地球の反対側まで3時間くらいで行けるらしい
地球1周が4万キロだったはず。地球の反対側なのでその半分だから2万キロ?それを3時間で飛ぶんだから・・・・・・・・・時速6666キロ音速の5倍くらい出してる
因みに普通の飛行機は時速1000キロくらい
戦闘機であってもその速度は3600キロくらいなのでどれくらい速いのかわかるだろう
今頃下の地面では、音速を超えたものが上空を通過した衝撃波の影響で、ものすごい爆音が鳴り響いていることだろう。宇宙空間を飛んでいるのなら別だが
飛行機の中は完全防音になっていて、飛行機に乗っているときに聞こえる特有の、あのゴーっていう感じの音がしない。この速度なのにほぼ無音だ。こういうところにもアキの技術力の高さを感じる
「取りあえず先に説明しておきますと、これから行く大穴は普通の人は入れません。というか近づくことすらできません」
「どして?」
「博士が眠りにつくときに探検隊とか調査隊とかが近づくないように、ある程度危険な場所にしておいたからです。おそらく私の科学力がないと博士のところまで到達出来ないレベルの何かがあるはずです」
その何かが〈何か〉というところまではアキも知らないのだろう
しかしなんだか本当に厄介なことになってきたな。もしかして命がけの探検とかしなくちゃいけなくなるわけじゃないよね?
「だが松下。そんな危険な場所に何の装備もなしに俺たちが行くのは危険じゃないか?」
と晃が問いかける
確かにそうなのだ。言っちゃ悪いがユウキたちはただの一般人なのだから
「大丈夫です。私は常にフル装備ですし、先輩方の使えそうな装備もいろいろ用意してありますから」
とアキの視線の先を追いかけると何やら機械やら銃やらがいくつもあった。あれ全部武器なのか。戦争でも起こせそうだ
試しに晃が銃を手に取る
「見たこともない形だ」
「そりゃそうですよ。全部私の作ったものですから。大体、今世界で作られてあるような武器じゃ役に立たないと思いますし」
マジで一体何があるんだ
流れで自分の使う装備をその中から選んでく
むろんユウキは既に無刀・音無しがあるので補助的なものでいいのだが
晃はアサルトライフルみたいなものを選んだ。銃口が2つある。とは言ってもショットガンのように横に並んでいるのではなく上下に並んでいる
スペックは恐ろしい
前と後ろの二つ、箱型のでかい弾倉がついていて、片方には9mmパラベラム弾の殺傷力を高めたやつが726発
これはp90のように横向きに弾が入って重なっている。これは形でいうならマガジンを横向きにして上からミルフィーユのように重ねてった様な構造。その筆箱を横に2つ重ねたくらいの大きさの弾倉に前列に3、横に22、縦に11発並べてあるのでこれだけの銃弾が入るとか
ファマスの様についている後ろの弾倉にはぶっとい形の特殊弾が56発入っているらしい
この銃の内部構造がどうなっているのかは想像もつかない
晃は他にも筆箱くらいのマガジン(ボックスマガジンとは呼ばずに筆箱マガジンと呼ぶことにした)の付いているハンドガンを持っていたがこれもただの銃ではないのは見ればわかる
何でも4種類の弾が打てるとか
ユウキはその間にアキにボディーアーマーを着せられていた。下着の上に。色は灰色でアキのつけているのと同じ物みたいだ
「アキも同じの着てたよな。そういえば」
「まあ、そうですね。ただ、これは本来男の人しか着れないものなんですけどね」
「ん?どゆこと?」
「女の人が着るには装甲を胸の形に曲げなくっちゃいけないから強度が落ちるんですよ」
そういうことか。アキ幼児体型だからな
因みにこのボディーアーマーはパワードスーツの機能もあり、服の下に着ていれば見た目つけているのが分からないうえ、これで車だって持ち上げられるパワーがあるとか。だが、これの本質は防御力で、対物ライフルを接射(装甲にくっつけて打つ)っても中の人は無傷でいられる代物なんだとか
最近の音に触れるとかいう技術の応用で、離れて打てばRPGだって防げる音の防壁を出すことができるらしい
ネットでシールドを張ることは出来ないとか書いてあったはずなんだが、音は空気の振動だからそれを強力にしていけば防御もできるのか・・・・・・・・?常識はずれすぎる
まあ他にも雷が出せたりレーザー撃てたりするらしいが覚えきれない
万能スーツってことでいいだろう
キキには何を持たせようか
子供にはあまり武器持たせたくないんだが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・戦いで最も危険なのは味方からの流れ弾だから
キキには飛び道具になりそうもない、安全そうなハンマーをお持たせておいた。名前はミョルニルだとか
ユウキは普通のハンドガンらしきものを選んだが、これ装弾数50発もある
普通の形なのだが弾が銃口の方向と垂直に5列が10段も並んでいるからかな
「もしかしたら何日かかかるかもしれませんがお風呂とか布団とかのの設備もこの飛行機にはあるので安心してください」
「何日もかかるの?」
「そりゃあまあ簡単に博士には会えないでしょうね」
「パパ・・・・・?」
キキがちょっと不安そうな顔をする
「大丈夫だ。キキには俺がついてるから。まあ、すぐに帰れるようにがんばろう」
「そうだな。その方がいいだろう」
晃は同意してくれる
こいつ迷彩服の軍服に銃持ってるから似合いすぎて雰囲気がやばいんだけど
とか言っている間に目的地に着いてしまったみたいだ
扉がぷしゅーという圧搾空気の音を出しながらもゆっくり開く
外に出てみるとそこはまるでジャングルみたいな場所だった
熱帯雨林っていう感じの
空にはさんさんと太陽が高い位置で輝き、空を見上げられないくらい陽の光がまぶしい
赤道に近いところだとよくあることだが
ユウキたちの100m位先。そこには直径10mはありそうな不気味な大穴が口を開けていた
真っ直ぐに穴は下に伸びていて、真っ昼間だというのに底には光が一切届かず、真っ暗になっている
あそこに入るのか・・・・・・・・・やだな
「最近先輩の勘違いが激しい」
「ゆうちゃんあんまりかまってくれない、寂しい」
「パパ・・・・?パパは優しいの。キキ幸せなの」
「先輩はロリコンさんですからね。キキちゃんに甘いのは性的な目線で見てるからでしょうね」
「キキ嬉しいの!」
「(この娘言ってる意味分かってるんでしょうか)」
「ってあなた誰ですか!?」
「ゆうちゃんのお嫁さ~ん」
「先輩のお嫁さんは私が______」
収集がつかなくなったので終了します
「最後に、あとがきは本編とは一切関係がありません先輩方も勘違いなさらないでくださいね」