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世界を平和にしたいなら  作者: 世嘆者
はじまり
11/33

幼馴染姉ユリナ

ちょくちょくフラグがたっていた引きこもりが遂に登場

翌日の朝

一応いくつかの問題が解決して、やっと落ち着いてきた日常

そんな目覚めのいいはずの朝にユウキは違和感を覚えていた


暑い

本来ならまだ4月なのだからそんなに暑いはずはないのだが、なぜか布団の中が蒸していた。キキとリサが一緒に寝ているのだから普通に比べれば熱いのだろうが、それはいつもどおり、今日はそれ以上なのだ


あまりの寝苦しさに目を開けると、そこには


全裸の黒髪巨乳美女がいた

しかもこいつ知り合いだ。俺の上に乗って気持ちよさそうに抱き付いて寝ている

彼女は全裸の引きこもり。裸族。ユウキたちがお世話になっているこの家の幼馴染ユイの姉ユリナだった

暑かったのはこいつが抱き付いていたせいか







ここいらでユリナについてちょっと説明しておこうと思う

基本的にひきこもりで部屋から出ない。まともにコミュニケーションをとれるのはユウキとユイだけ。最近までずっと部屋の中に籠ってネトゲをしていたらしいが、なにがあったのか久しぶりに今日は出てきた

一応は学生で、学年はユウキたちの一つ上、かつていろいろあって部屋に籠るようになってしまったが

彼女はユウキの周りには少ない、巨乳要素を持っている(ここ重要)


引きこもった原因の発端はかなり昔にさかのぼる



回想

彼女はかつて幼馴染のユイとユリナの父がやっている道場に通っていた。当時はまだユリナも幼く8歳くらいだったのだが、ユウキも通っていたらしい。二人は仲好く稽古をしていたのだが、道場主のユイのおじさんがユウキを鍛えているときのことだった


ユリナが覚醒した


いや、そうとしか言いようのない状況だった。ユウキをコテンパンパンに負かしている父の前にゆっくりと歩いてきておじさんを投げ飛ばした


因みにいうと幼馴染のユイとユリナのの父はかなり強い。それは格闘技に限った話ではなく、あらゆる争いにおいてだれにも負けたことがないどころか、膝すらついたことがないとか。一時期『破壊神』とまで呼ばれていた。油断はあったとはいえ、その彼が投げ飛ばされたのだ


それでもユリナは止まらない。明らかに目にはハイライトがなく、顔は恐ろしいまでに無表情である。周りには殺気のようなものがふりまかれ、彼女はただ「ゆうちゃんをいじめるの?」とうつろに呟きながら父に迫る

敵意を向けられているわけでもないのにユウキは漏らしそうだった


ここで父の好戦的な性格が相まって、彼女の相手をしてしまったのがさらにいけなかった

父はユリナを無効化しようと彼女に向かってすごい勢いで突っ込む。両手で彼女の手を押さえ、ひねりあげようとした。が、ユリナによってまたも投げ飛ばされる

ドゴン!!

道場は畳なのだが響いてはいけない音がする。ユリナは相手の力を利用してさらに自身の力を上乗せし、頭から叩き落としている様だ

そこは無敵と評されるだけはあって父は何とか頭から落ちることを体を上手くひねって回避しているが、ユリナの異常な強さは投げ技だけにとどまらない

手を高速で突き出し、あまりの速度に肌を刃物か何かのように切り裂く


ドゴン!!バキッ!!

ドゴン!!ドゴン!!ゴン!

ドゴン!!ドゴン!!ドゴン!!


何度も道場に音が響き渡り、稽古に来ていた門下生たちが全員腰を抜かしながらもどうにか這いずって逃げて行った頃。彼女のおじさんは頭から血を流し、満身創痍。右腕もやばい方向に曲がっている


そこではじめてユウキは我に返る。このままじゃまずい。と対峙する二人の間に割って入るとユリナの方を見る。ユリナはユウキの姿を認めると攻撃の手を止める。相変わらず無表情だが


(考えろ!どうすればいい?ユリナは僕のせいでこんなことに)


「ユウキ!!キスだ!!」

「・・・・・は?何言って」


おじさんはよくユウキに対してユリナを任せるようなことを言っていて、ユリナもまんざらでもなさそうなのでキスをさせようとしたこともあったが、今はそんな状況じゃない


「いいからやれ!!」


妙に真剣な顔をしたおじさん

これは冗談じゃない。そんな雰囲気を感じた


ユウキはユリナに近づいていく。殺気がものすごい出ているのでかなり怖い。膝は震え、汗が滝のように流れるが、何とか彼女のところまでたどり着く


「ごめん!」


と言ってユウキは彼女にキスをした

それによってユリナはなんとか正気に戻った


後で聞いた話だが、幼馴染の家には代々恐ろしい戦闘能力を持った化け物が生まれてくるらしい。それは人間の領域を超えた強さを持ち、みんなそれが女性であったことから『死姫』と呼ばれていたのだとか

おじさんも最初は半信半疑で、ここまで鍛えた自分なら止められると思っていたそうだが、結局歯も経たなかった。ユリナはまだ7歳だったのにも関わらず、だ。『死姫』を止めることは接吻でしかできない。そのうえ、その接吻の相手はトリガーとなった愛した人のものでないといけないとか


それがユリナの引きこもる一因

力を持て余した彼女が人と接することを恐れて少しの間、部屋へと引きこもってしまった

その後、少しして学校に復帰した際。もともとおどおどして人見知りだった彼女はいじめにあった。にもかかわらず彼女は自分のことでは死姫の力は使えなかったため、何も抵抗できなかった

毎日上靴に画びょうを入れられたり、水をかけられたり

彼女の整った容姿も原因だったのだと思われる


もちろん当時のユウキが黙っているはずもなく、すでに解決はしたが。ユウキは逆上した相手に殴られそうになった時、その相手の腕を死姫となったユリナがへし折り、さらに彼女は引きこもる結果となってしまった


その時もキスで止めたのだが



それにしてもマジでなんで出てきたんだろうか

今までずっとユウキを部屋に連れ込むだけだったのに


「んぅ~?」

「ユリナ?起きて、ここ部屋の外だよ?お前が嫌いなお外だよ?」


ユウキが恐る恐る声をかけてみるとユリナが眼をパチクリさせながら起きる


「ゆうちゃんに会いに来たの~えらい~?」


と言ってユウキに抱き付き、思いっきり甘えてくる


「お~えらいえらい」

「ネトゲ終わったからね~ゆうちゃんとイチャイチャしに来たよ~」


愛の力は偉大なようだ。それだけで引きこもりが部屋の外に出るとは

でもあんまり甘えるからでっかいのが当たってる。またでかくなったかな?スイカくらいありそうな


少しの間ユリナとユウキがいちゃついているとリサとキキも目覚める。今日休日なのに起きるの早いな、みんな。今7時なのに


「兄さん!幻覚が見える!ユリナさんがいる気がする。そしてユリナさんの胸を兄さんが揉んでる気がする!」


揉んでいるんじゃない揉まされているんだ

成長したでしょ~とか言って触らせて来るからその言葉に甘えているだけで・・・・


「パパ…?だあれ?知ってる、匂いなの」

「あ~えっと、幼馴染のユイの姉ユリナさんだ」


キキはユリナが部屋に籠っていても、やはり匂いはわかるのか。ユリナはキキを見るとユウキの後ろに隠れてブルブル震えてしまう。初見だからこんなもんだよね……


そんな感じでユリナのいる一日が始まる

ユリナは朝食の時ユウキの隣に座って「食べさせて~」とか言ってくるが、ユウキは膝に乗っているキキだけで手いっぱいなようだ


「ゆうちゃんが食べさせてくれないなら~食べない」


うわ~めんどくせぇ


「拗ねるなよそんなことで、子供じゃないんだからさ。後服を着ろ」

「い~や~」


はぁ。まあ食べさせるけど

幸せそうに食べてくれるから見ていて気持ちはいいんだが。餌付けしてるみたいで


「パパ・・・・頑張って」


ありがとうキキ。君のおかげで頑張れそうだよ。ユリナの裸のせいで俺の息子は既にがんばっちゃってるようだが。君は頑張らなくてもいいんだよ?


昼食も夕食も同様。ユイもユリナが部屋から出ているのを見て驚いてた

ユリナは、風呂も一緒に入ってこようとするし部屋には常についてくるし、俺にはもうプライバシーなんてものはないようだ

キキもリサもいるのにユリナまで来たら部屋が狭いだろ

引きこもりでコミュニケーション能力ゼロなので、ユウキとしか話さないし裸族で服着ないし


今日は休日なのでのんびりと漫画でも読みながら過ごす

最近外にばかり出てたから、たまには家でゴロゴロするのもいいだろう。頭に人肌のいいクッションがあるし


これからユリナのことも面倒見なくちゃいけないとか・・・・きついな

学校に行かせるにはどうしたら・・・・・・・


「ユリナは何で服着ないの?」

「ん~?家から出ないから?動物だからかも」

「なら動物らしく外に出て太陽の光を浴びてこい。引きこもってないで」

「ゆう君がなんかいじわる」


ユリナがむすっとした顔でぷくっと頬を膨らませながらもユウキの首にしがみつく。背中に当たってんだよ。わかって


ユウキが漫画を読みながら座っているとユリナは後ろから首にしがみつき、キキはユウキの股間に顔をうずめてクンクン鼻を動かしている。リサは私のくっつく場所がない!と嘆きながら恨めしそうにその状況を眺めていた


すごいハーレム状態だ


が、夜になって

寝るときに問題勃発

ユリナまでユウキと一緒に寝ようとするのだが、いくら何でもシングルベットに4人は眠れない


誰か自分のベットで寝てくれ。まあキキは自分のベットがないし、リサは一人で寝るのは不可能。消去法としてここは・・・・・・・・・・・・・・


「な、なに?ゆうちゃん。私はやだよ?帰らないよ?」


いや、諦めろよ

お前はでかいから入る余地がない。何がとは言わないが


「うぅ~・・・・・・・・・・・わかった」


しぶしぶ了承したかのようにうなづくユリナ


「おおわかってくれたか!」


珍しいがユリナが折れてくれた

ユリナは自分の部屋に戻っていく。因みに彼女にはTシャツだけは着せた。ユウキが意地で


暫くするとユリナが戻ってくる。自分のベットを抱えて

なんて腕力だ


そのベットをユウキのものとくっつけた

ベットには両方とも柵がないのでダブルベットみたいな感じになっている

確かにこれで4人でも寝られそうだ


おかげで部屋が狭くなってしまったが


「そこまで一緒に寝たいのか・・・・・・・・」

「もちろん~今まで甘えられなかったから~」

「でもキキもリサもいるぞ?一緒に寝られるのか?」


対人能力ゼロの引きこもりなのに


「が、がんばります!」


なぜ敬語?

まあでもベットを二つくっつけたので物理的には寝られるが、後でユイになんていわれるか

かといってもう反対する理由がなくなってしまう。これを皮切りに、何とかリサとキキとも少しはしゃべれるようになってほしいもんだ


4人で川の字に横になる

並び順は左から

リサ、キキ、ユウキ、ユリナとなっている


キキがちっちゃいのでリサも腕にしがみつくことができる。その代わりキキはユウキの胴体にしがみついているが


「パパ。お休みのチュウなの」

「ん・・・・・?」


キキがキスしてきた。よく考えたらこの娘あった時もしてきた。この娘もしかしたらキス魔なのかもしれない。ここいらで注意しとかないと


「キキそういうのは____」

「兄さん!何やってんの?!」

「いや、したのは俺じゃない、キキだ。それに____」


ユリナが言葉をさえぎって唇で口をふさいでくる

うん。最後までしゃべらせてくれない?


「あー!!ユリナさんまで!!こうなったら私もするしか!!」

「お前は兄妹だからシャレにならん!」


ギャーギャーギャー

そんな感じで珍しくユイが怒鳴りこんでくるまでキス合戦は続いた






あ、明日は学校なんですけどね!(震え声)

次回からまた影の薄くなるユリナ。哀れ・・・・・

因みに次回からはシリアスシーンに入るかもですね

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