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世界を平和にしたいなら  作者: 世嘆者
はじまり
10/33

事件解決

今回いつもに比べると少しだけ長め

休み時間

いつの間にか目覚めていた晃にストーカー事件のことを話した


何やら真剣な顔でその話を聞いた晃は3日くれと言った


晃は特別能力が高いわけではない。しかし、割といろんなことを一人でやってのける万能型でこういう調査を手伝ってもらうことはしばしばあった

その代わり調査の報酬としてエロゲーの初回限定版をかわされるのだが、まあ安いもんだ


それから3日後

と言っても話した日が金曜だったので、今日は月曜日だ


飛ばしに飛ばしまくって放課後

相談してきたユリコも交えて結果を聞くことになった


今アキの研究所の一角を貸してもらってみんなで集まっている

アキはちょっと嫌そうな顔をしていたが、真面目な話のようだと察して何も言ってこなかった

キキはリサに頼んで先に帰ってもらった

つまりここにいるのは晃とユウキ、ユリコの三人だけである。さあ晃の話を聞こうかというところで


新たな事実が発覚

ユリコは痴漢にもあっているんだとか。マジで幸うすすぎだろ

泣きながら話してくれた。彼女はユウキ同様に電車通学でお尻を撫でるように触られたらしい


「まずは晃の報告を聞こうか。話がややこしい」

「そうだな。まあ率直に言っちまうなら、鷹鷺さんのストーカーの犯人はわかった」


「だ、誰なんですか!!?」

「まあ落ち着け」


高杉学たかすぎまなぶとかいうやつだ、そいつは結構生真面目な奴で成績は優秀。品行方正まあ、真面目ちゃんなんだ。知ってるか?」


とユリコに問うと


「私と同じ、図書委員をしている・・・・・・男の子です。でもほとんど話したこともないし、そんなことされる理由もわかりません」


「もしかしてそいつが痴漢もやってんのか?」


と短絡的なユウキだが


「いや、そいつはまた別のやつだな。直接何かをしようとかはしていないみたいだ。せいぜい手紙を出すくらいで」


と晃が答える


それで、これからどうするのか・・・・・・犯人はわかった。しかし、どうやめさせるかが問題だ

ただ注意すればいいとか、そんな簡単な話でもないだろう。ストーカーしてるくらいだから


「どうすれば、いいんでしょうか」


ユリコは涙目でユウキを見てくる

ユウキからすればこっちが聞きたいのだが


考えられる選択肢はいくつかある

まず一つ目が、犯人を現行犯でとっつ構えて反省させる。教師に突き出すくらいはするが

二つ目は、常に監視して邪魔するとか。コスパが悪いが

三つ目、そいつをぶん殴ってぼこぼこにして、もう二度とユリコに近づけなくさせる。いろいろな面でちょっと危険

四つ目に動画や写真に彼のストーカーの映像をとっておいてそれをネタに脅すとか。社会的にアウト


「そ、れは・・・・・・」


ユウキたちだって今は善意でやっているのだが、だからこそあまり頼り過ぎてはいけないことも彼女はわかっている様だ

どの方法をとってもユウキたちも、ユリコも恨みを買うのは間違いないだろう。そのがり勉君から


その日は結局彼女をユウキが家まで送ることで問題を先延ばしにした

その時に買い物帰りの彼女の母親にみられ、「うちの子をよろしくね」なんて涙交じりに言ってきた


ユリコも編み込まれた一房の髪で真っ赤になった顔をさらに恥ずかしそうに隠すので、よけいに彼女の母親の追撃がやばかった


次の日


問題をあまり先送りにばかりはできないが、ユリコを袍手は置けないので朝から彼女を迎えに行くユウキ

朝、昨日同様にからかわれたのは言うまでもない


電車に二人で乗ったが、ユウキが常に近くにいたせいか痴漢はなかった


今日は下駄箱にラブレターが入っていた。もちろんユリコの下駄箱にだ

俺の下駄箱に入ってるわけねぇじゃん(涙目)


「あ、これ・・・・・」

「なんだ?ラブレターか?」


中を開いてみてみると


『どうして男と一緒に歩いているの?僕のものなのに』

という手紙とともにユリコとユウキが一緒に歩く写真が入っていた

気づかなかったがつけられていたようだ


「あ・・・・・ああ」


ユリコはそれを見ると真っ青になり、貧血を起こし崩れ落ちてしまう

とてもじゃないが授業を受けられそうになかったのでユウキがそのまま保健室へと運んだ

着やせするタイプらしく結構おっきいのが当たってた。肩かしただけなのに


保健室の先生に一言言って彼女をベットの上に寝かせて落ち着かせる

少しして落ち着いたのか


「ごめんな、さい・・・・・・・私のせいで・・・・」


とユウキに謝ってくる

泣いてこそいないが、まだ顔は青白い。ここのところいろんなことが重なり、心労がたまって結構精神的に限界だったみたいだ


「いいよ別に、授業サボれて助かったから」


気を使っているとかじゃなく本心で言ってるあたりが彼のすごいところだ


「で、でも」

「なんだ?まだ不安で眠れないから子守唄でも歌ってほしいのか?」

「ち、ちがいます」

「なら今は寝とけ、年取ると寝たくてもねられなくなるらしいからな」


とユウキが言うと

彼女は顔をポ~っと赤くしながら彼を見た。めっちゃちょろインのようだ


だがその後に


「美少女の寝顔が見られるなんて嬉しいな」


とユウキが言うので、ユリコはさらに顔を赤くしてうつむいてしまう

もう恥ずかしくてねられないよ。とユリコは思いながら



そんな感じで一日中授業をさぼっていちゃいちゃしてた。眠れないユリコの話し相手になっていただけなのだが

保健室の先生は女の先生なのだが、ユウキたちを見る目がにやにやと笑ってた。お熱いわね~じゃないよ


とは言え、もう放課後になってしまった

今日中にこの件にケリをつけなければ彼女はもう限界だろう


ユウキはユリコに選択迫る

彼女は_____






結局ストーカー事件については犯人を教師に突き出したりはせず

反省して、もうこういうことを繰り返さないなら不問にすることになった


晃はそれを聞いて


「甘いな。だが、まだそれも許されるだろう」


と言っていた


そんなこんなで今犯人の前にいる

ユリコをストーカーしてたところを捕まえて締め上げているが、暴力は振るっていない。アキ特性の野球ボールみたいのを投げたらひもが中から飛び出して勝手に拘束してくれたので、簡単にとらえられた


彼を空き教室に連れていき

警察の尋問のような雰囲気でユウキは問う


「なんでこんなことした?」


こんなこととはもちろんストーカーのことだ

がり勉君はびくびくしながらも答える


「つい、出来心だったんだ。あまりにもかわいかったから。本当にすまなかったと思ってる」

「ついで何でも許されたら警察はいらねぇんだよ!」


ドンと教室の机をたたく。ユウキはノリノリである


「いいんです」


と意外なことにそれをおどおどとしながらもユリコが止める。被害者が加害者をかばうなんて驚きだな

彼女の優しさのなせる業だが


「いや、でも・・・・・」


「べ、別にもうやらないなら・・・・・・その、許します」


晃は相変わらず教室の隅で目を閉じて気に入らなそうな顔をしていたが

こんな感じで解決してしまった


案外あっけないもんだ。相手も抵抗したりしないし、むしろなんか反省してるし拍子抜けでつまらん

がり勉君は妙に殺気を放っている晃におびえながらも、今回のことは反省したようでしきりにユリコに謝っている


数日たってからも彼は先のストーカー事件について親にも教師にもこってりとしぼられたため、かなり反省したようだった


ユリコに何度も謝りに行き、皆の前だというのに土下座まで披露した。なんだかんだで、それほど被害もなかった彼女は彼のことを許した

彼のやったことと言えば後をつけたり手紙を下駄箱にいれたりするだけなのだ

実質後輩のアキの下着を失敬しているユウキの方がアウトじゃね?と思うのだがそれを指摘する者はいない


事件は内内で処理され、少女の優しさとユウキの介入によってすべてが丸く収まった



一件落着だ



こんな感じでつまらないほどに何も起こらず事件は解決してしまったのだが、現実なんてこんなもんだろう


次は痴漢の方を解決だ


痴漢

ユリコは可愛いし、割と発育もいい方なので触りたくなる気持ちも大いにわかるのだが、それは犯罪だ

許しておけん!うらやましい!


調べると、うちの学校の生徒で痴漢にあっている人は結構いるらしかった

もちろんキキやリサはユウキと登校しているので平気だし、アキは研究所に住み込みなので心配ない


痴漢を捕まえる方法か・・・・・・・・被害者のユリコにはさすがに頼めないし

頼めそうな知り合いは・・・・・・・


ここはアキに相談だな


てなことで数日後の放課後


「ということで痴漢捕まえるならどんな方法がいいと思う?」

「痴漢?先輩のことですか?それを聞いて対策でも立てるつもりですか・・・・・なるほど、さすがは完全変態と呼ばれるだけのことはありますね」


とアキは何かの機械をいじりながらめんどくさそうに答える

先輩に対して口悪くね?と思うかもしれないが、下着をいただこうとした前科があるので何も言い返せずに口笛を吹いてごまかすユウキ


ひゅ~ひゅ~


「そうですね。まあ痴漢程度なら私が出て行けば簡単に捕まえられますけどね」

「ん?なぜ?自意識過剰なの?」

「全身を最新装備で強化してるからですけど。それにそれを言うなら自信過剰です」


アキの言う最新装備なら間違いなく今の技術を超えているだろう

聞くと、何でも完全装備の特殊部隊30人相手に無傷で勝てるくらいの装備なんだとか・・・・・・・・

うひょ~恐ろしい


「ならぜひ痴漢撃退を頼むよ」

「嫌です」

「・・・・・・・・え?なんで?」


いつもはなんだかんだ言ってOKしてくれるアキが断るなんて

反抗期?


「なんか先輩がまたアホなこと考えてる気がしますが・・・・・たぶん違いますよ」


なんか俺の周りの人心読め過ぎじゃね?こないだリサにも読まれたし


「じゃあどうして・・・・・」

「まず一つ目に、装備に触れられたくないからです。もし不具合が起きて電車を真っ二つにしちゃったり、真ん中から吹き飛ばしたり、雷が落ちたり、絶対零度に凍らせちゃったりしたらどうするんですか。私は平気ですけど周りの人みんな間違いなく死にますよ」


ん・・・・・・・・・・?

なんかアキがおかしなこと言ったような気がするがここはスルーで!


「ふ、二つ目は?」

「単純に、他の人間に装備の上からでも私の体に触れられたくないからです。穢れます」

「でもこないだ俺にオイル塗りたくらせて全身マッサージさせてたのに・・・・・忘れっぽいの?」


キキの面倒を見てもらってるお礼ということでやらされた。裸のアキに滴るローション。襲い掛からなかったことをほめてほしいくらいだ


「そ、それは・・・・・・・・先輩は変態であって人間でないからです」

「そ、そうなのか・・・・・」


しかしここまで嫌がってるのに無理やり手伝わせるのもどうなのかな・・・・・・・やっぱり諦めて生徒会長辺りにでも頼むかな・・・・・?


俺が会長に痴漢されて痴漢プレイに発展しなけりゃいいけど


「わかった。そこまで言うならほかの女の子に頼むからいいよ。悪かったな、なんか」

「他の女の子・・・・・ですって?」


あれ・・・・なんかアキから怒りのオーラが。ついに殺意の波動に目覚めたのか!?


「わかりました。私が引き受けます!これ以上先輩に他の子に近寄らせたら犯罪が起きますから!」

「大丈夫だって。それに嫌なら他にも当てがあるから____」

「黙ってください。私がやるったらやるんです!」


「そ、そうか・・・・・」

「その代わり後でお礼してもらいますからね!」


ということで翌日の朝


やってきました最寄り駅


あんまり外に出ることがないのかアキは電車の乗り方を知らなかった。改札に万札詰め込もうとしたときはホントにどうしようかと


そういうところが可愛くもあるんだがね


まあ、なんとか電車に乗れましたよ。幸いアキは頭は柔らかいので教えればすぐにできるようになるので助かった。外に出るのに白衣のままだが


親子みたいにはぐれないように手をつないで乗った


電車の中に乗ってえっちらおっちら

電車の中は通勤ラッシュで結構混んでる


アキとは少し離れてしまったがこないだの話が本当なら心配はいらないだろう


っていうかマジでこみすぎだろ!もう入んないから!乗るなら上か横にへばりついてください!押しくらまんじゅうは小学生までで十分だから!


アキは背が割とちっちゃいので見えなくなってしまった

それでもユウキの手は離さない


手がちっちゃくてすべすべしてかわいい。ユウキが手の甲を指でさするたびにビクッと震えるのがなおいい。顔は見えないが真っ赤になっていることだろう

っといけない。痴漢捕まえるために来てるんだった


降りる駅に到着すると

アキはユウキに手を引かれて出てくる


何もなかったのか?

と思ったがそれは思い違いだとすぐに気づく


アキもう片方の手にはおっさんが掴まれていた。いつの間にか手袋のようなものをしているその手をつながれているのではなく、おっさんの首根っこもって引きずっている

恐ろしい腕力。いや、これが装備による強化なのか


痴漢ということでおっさんを駅員室に連れていく

するとおっさんは


「ふざけんな!この女の尻固すぎだろ!さわり損だわ!」


とか言い出した

もちろんそんなのはアキの服の下に着ているボディーアマーのようなものの装甲なのだから固いにきまってる


アキは無表情でそのおっさんに手袋らしきものから電気を流し、気絶させた。おっさんは若干引き気味な駅員さんと警察に連れていかれ、人生の終点へと向かっていった


駅は乗り過ごしに注意だね!


アキのおかげで最近校内を地味ににぎわせていた痴漢も捕まえることができ、一安心だ

これで少しは平凡な日常に戻るだろう


その後、今までにないくらい不機嫌な、装備と下着まで脱いだアキに、ユウキは生尻を触らされて「柔らかいです」と言わされたのは言うまでもない


でもマジで柔らかかった


読んでいただけて感謝感激です

今回は後半がアキ回でした。地味に活躍するアキ

次回は幼馴染のユイの姉でも出そうかなと思ってます。そろそろ出さないとかわいそうなので

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