表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

とある少女の恋愛短編

とある少女の秘恋

作者: 叶霜沙耶

いつからだろう。


彼の事をつい眼で追うようになったのは。


いつからだろう。


彼の事を思うと夜も眠れなくなったのは。


いつからだろう。


彼の事を好きだと実感してしまったのは。


なぜだろう。


彼の事を好きになってしまったのは。


彼は不良なのに。


私はクラスの中でも目立たない方なのに。


彼の事を思うとこんなにも胸が苦しくなるのはなぜだろう。


彼が他の子と話しているところを見ると胸が苦しくなりだしたのはいつからだろう。


いまではもう覚えていない。


いや、それは嘘か。


いまでもハッキリと覚えている。


体育祭の時に貧血で辛そうにしていた私に気付き優しく笑いながら保健室まで連れて行ってくれた彼の姿を。


彼の笑顔を。


私はきっと忘れないだろう。


いや、忘れたくても忘れることはきっと出来ない。


なぜなら、私の心はもう彼の虜になってしまったから。


私の心が彼への気持ちを伝えんとばかりに激しく嘶くから。


彼の事を思うだけで心が激しく嘶いてしまうくらいに彼の事を好きになってしまったから。


でも、だからこそ私が彼に告白することはきっとないだろう。


まず第一に成功しないだろうし成功したとしても私と彼じゃ不釣り合いだ。


彼には私なんかよりもっと可愛い子がよく似合う。


学年のアイドルになれるような可愛い子がよく似合う。


そんな事を考えるとまた胸が苦しくなった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 短い文章でリズムを生み出しています。そのリズムが思いの切なさとシンクロしています。切なさが強調されることと自分の埋没感を強調することが対位的な構造になっていることが骨組みとなっています。 …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ