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ものすごく久々の投稿です。

今回は完全オリジナル作品と、言うことでがんばって 最後まで書き上げて生きたいと思います。

ではどうぞ

「・・・・・・ここは? 私は? なんだろう? いや・・・・・なぜだろう? こんなにも気持ちのよい浮遊感のなか、私は私を考える。

ここは? 私は? なぜ・・・・・・」


このままでいたいという自分を大切にする気持ちとここままでは堕落してしまうという戒めの気持ちの中、このモノの心と身体は揺れ動く。


「さぁ、君は何を求めているんだい?」

「私の求めるもの?」

「そう、君の求めているものはなんだい?」

「私の・・・・・・求めるもの? それは・・・・・・」

「まぁいい、その答えは後々はっきりさせればいい。僕はここで消えさせてもらうよ。また合うときがあれば今度は答えを聞かせてね。

きっと力になれるから。」

「・・・・・・うん。」


PPPPPPPPPPPPP!

「ん゛~・・・・・・変な夢を見たな。」

目覚まし時計の音で現実に戻される。外を見れば朝日が昇り、窓を開ければ小鳥がさえずり、そして少し耳を傾ければ。

「・・・・・・」

母親の聞きなれた言葉にいやな眠気が押し寄せる。はずだった。

「そうか、消えたんだったな。」

「みゃ~。」

母親の代わりに来たものは一匹の猫。

まるでおはようと言わんばかりにすりよる。

「さて、行くだけ行くか。」

冷蔵庫をあければ、食材がある。蛇口をひねれば水が出る。そんな普通の、何の変哲もない日常であるものが、非日常的であった。

「今日は寒いか暑いか。」

両極端な選択肢が出てくる、こんなこと常とはいえないだろう。

では、彼がどういう状況に陥っているのか簡潔に説明しよう。


これは、人が人であり続けるのに絶対的に必要なものが実はどうでもいいことであったというそんなくだらない話である。

ある一人の学者がこういった「人は絶対になりたいモノになれる。」この言葉自体は非常に希望に満ち溢れたいい言葉であろう。

だが、逆に言えば絶望を知らないということでもある。

コレを否定した者はもうそれはそれは多いことで。まるでビッグバンを唱えた現場を見ているようだった。

だが、あるモノがそれを証明してしまった。そう、なりたいモノになってしまったのである。

それは何を望んだのか大空を駆け、そしてその四肢と翼でありとあらゆるところへと飛び立っていった。

それがこの事態の幕開けだった。

ヒトは己が望んだモノにつぎつぎと姿を変え、あるモノは地を駆け、あるモノは大空を飛び、またあるモノは水の中を縦横無尽に泳ぎ回り、そしてあるモノは完全に姿を消した。

そう、ヒトがヒトである理由など、端からないのだ。

ややこしいと思うが、高説明する以外に説明のしようがない。


「まったく、あの学者もついにはヒトじゃなくなっちまったしなぁ。せめて戻り方くらい考えてけっての。」

「みゃぁ。」

「はいはい、今準備するから待てって母ちゃん。」

彼は猫を母と呼び、そして猫はそれに従するように静かにまっている。

「親父は飛んでっちまうし、兄貴はいるけどいないし。」

誰に言うわけでもなく一人でしゃべる。彼の目を見るははにたいしてはお前には何も言ってないと素っ気のない態度。

「だーれものこっちゃいないもんなぁ。」

はじめはひとりきりになれて極楽だとおもいきや、一人であることに・・・・・と、言うよりは何もない世界にただ呆然と立ち尽くすのみであった。


「さて、来てはみたが誰もいないんだよなぁ。」

がらがらと音を立てながら学校であった建物の部屋を一つ一つ見ていく。

「ま、別におかしいことじゃないが。なんだ、一人くらい残っていないものかねぇ?」

続けざまにひたすらあけていると、一瞬彼の動きは固まった。

「・・・・・・いた。」

「・・・・・・イヤーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」

時間が止まったのではないかという間のあと、いきなり響き渡る叫び。

そして次の瞬間。

「そおい!」

「グフォア!」

脳天に振り下ろされる5番アイアン。その直後の自分は見るも無残に砕け散っている。はずなのだが。

「いきなりノーテンとはいい度胸じゃねえかこのやろう!」

「チッ・・・・・・」

先ほども述べたとおり、この世界はなりたいモノになれる。たとえ原型をとどめることのできないような衝撃でも、なりたいと思えばそれになれる。

「んで?やったってことはやられる覚悟はできているんだろうな?」

「・・・・・・死ねばよかったのに。」

「んだとこらぁ!?」

ボソリと聞こえたそれに激昂する彼。まるでコントのようだが見る者はいない。

「とりあえず名前は?」

「うぅ、聖華。夜桜やおう聖華せいか。」

「なぜ殴った?しかも頭骨が砕けるまで。」

「いや、ほかにヒトがいるとは思ってなかったし。」

「俺だって思っちゃいなかったさ。しかも女だとはな。

っと、自己紹介が遅れたな。俺は道元どうげんかなで。女みたいな名前だが男だ。」

初対面だがそんな気はしない、まるで親しい仲のように。

「で?それはうちの学校の制服なんだが?お前いたっけ?」

「そんなわけないじゃん、かわいいから勝手に着ているだけよ。」

「ほう、そんなことしていいと思っているのか?」

「別にいいじゃない、もう法律もくそもないんだから。」

「まぁ、そらそうだ。」

この正解はもうヒトと呼べる者はおらず法も刑もない。

「まぁいい、とりあえず生き残りはお互いに見つけられたんだ。コレはコレで収穫なんじゃないか?」

「そうね、じゃあ。コレからよろしくね、奏。」

「おうよ。聖華。なんていうとでも思うたか!」

「え、ちがうの?」

「まだお互いの名前を知っただけだ。信用に値するとは思えない。しかもお前は何のためにここに居たんだ?」

この世界では心を許し、緩めれば即座に別のモノに変わってしまう。

そのためにも彼は相手を簡単には信用せずに確信を持った上で信用する。

「なにって、作戦よ。さ・く・せ・ん!」

「はぁ?」

「今いるヒトをここに集めてモノにならないように救済しようっていうの。」

「救済とはおおきくでたな。」

「パーセンテージ的にはありじゃない?」

「そうだが、もしかしたら俺でもうクリアしてしまっているかもしれないぜ?」

「それはさすがにないわよ。」

「ま、そうだと願いたいな。」

いきなり聞かされる大きな計画、そしてそれはすでに達成されているんじゃないかといういやな疑惑。

「とりあえず信用には足りるようだ。その計画、協力しようか。」

「そうこなくっちゃ!」


コレはほんの序章であると同時に目の前の終局に向かい始めるきっかけとなった。

なんじゃこりゃ?といいたくなるような作品ですが、一応この先も考えています。

投稿間隔はどうなるかわかりませんが、気長に待っていてくれるとうれしいです。

では

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